放送用などプロ級のビデオエディティングを完全にクラウド化するAframeが急成長

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クラウド上のビデオプロダクションプラットホーム、ロンドンのAframeは、Avidなどの大手に挑戦する存在だが、ファウンダのDavid Petoはこれを第一歩として、将来的にはプロ級の総合的なビデオ編集スタジオをクラウドから提供したいという大きな夢を抱(いだ)いている。

Octopus InvestmentsとEden Ventures、およびNorthstar Venturesが投資している同社は、Adobeの’Adobe Anywhere’プラットホームを利用して放送局向けのビデオプロダクションやそのほかのコンテンツ製作者たちに、大規模なビデオプロジェクトをリモートからセキュアに編集できる能力を提供している。クラウド化のメリットは言うまでもなく、物理的なインフラや機器類への高価な投資が、最小限ですむことだ。

Petoは語る、“Aframeは急成長している。うちのことを一言で説明するなら、ビデオのためのクラウド上のオペレーティングシステムだ。どんなニーズのある、そして今どんな制作段階にあるプロジェクトでも、うちを利用するとワンストップショップ的に何でも必要なことができる。すべての解像度に対応するビデオエディットは、これまでどこにもできなかったのだ”。

それができるようになったのは、Adobe AnywhereやそのPremiere Proビデオエディティングソフトウェアと、Aframeのプライベートクラウドサービスの組み合わせによる。

“AdobeがAnywhereを見せてくれたのは4年前だが、それは高解像度のビデオをふつうのブロードバンドでユーザのラップトップ上のAdobe Premiereにストリーミングできる初めてのシステムだった。しかしそのためには、ラインの向こう側にサーバが必要だった。そこでぼくは考えた: Anywhereをクラウド化して提供すればいいじゃないか、と”。

その結果今では、世界中のどこにいても、HDクラスのビデオエディットをクラウドでできるようになった。Aframeのクラウドプラットホームに収めたビデオプロジェクトがラップトップ上のAdobeのエディットソフトウェアに、まるでそこらのストレージから来たもののように現れる。そういう高いビットレートのストリームを生成するのが、AnywhereのMercury Engineだ。

Petoは曰く、“ビデオをアップロードしたらそれは、誰かがそれを視るまでずっとクラウド上に居る。局やスタジオなどのローカルには、何もない”。

いわばテレビ放送やビデオプロダクションの物理的なバックエンドがすべてクラウド化され、エディティングからリビューまでのすべての工程がその環境で行われる。パブリッシュ(放送、ストリーミング、…)も、そこから行える。ファイルをAサーバからBサーバへ、ローカル(リモート)からリモート(ローカル)へなど、移動する必要がなくなる。しかも、放送用ともなると、ビデオファイルのサイズは数百ギガバイトにもなる。

Aframeの売上の70%は合衆国からだ。本社はロンドンだが、チームはボストンとニューヨークとロサンゼルスにいて、FOXやA&E、VICE Media、 Voltage Pictures(Dallas Buyers Clubのメーカー)などの顧客に対応している。“テレビをつけたら、その放送はAframeで作られた番組だった、という時代になるかもね”、とPetoは大げさに言う。

2012年の4月にAframeは、シリーズAで700万ドルを調達し、総調達額は約1000万ドルになった。しかし今同社は、また新たな資金調達を準備中だ。

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Adobe、2015年Q1のCreative Cloud新規購読者は51.7万人


最近の四半期で、Adobeは51万7000人の新規Creative Cloud定期利用者を獲得し、同社の売上11.1億ドル、調整後利益0.44ドル/株に貢献した。通常の会計方法(GAAP)を使用すると、Adobeの1株当たり利益は0.17ドルに下がる。

売上(10.9億ドル)、調整後利益(0.39ドル/株)共に市場予測を上回ったにも関わらず、Adobeの株価は時間外取引で4%近く低値をつけた。

その理由は、Creative Cloudの成長が前四半期と比べて下回っており、市場の期待に届かなかったからかもしれない。VentureBeatのHarrison Weber的確に指摘している:

Adobeは2015年末までに定期有料顧客600万人を目指しているが、現在のペースでは追いつかない恐れがある。Adobeは今四半期に51.7万人のCreative Cloud定期利用者を増やした。これに対して、前四半期は64.4万人の増加で、2014年末の有料利用者数を345.4万人とした。

Weberの数字を使うと、AdobeはCreative Cloud有料利用者397.1万人で今期末を終えた。Adobeの収支会見の書き起こしには「390万人以上」と書かれている。いずれにせよ、次の3つの四半期で定期利用者600万人に達するためには、2014年Q4と2015年Q1を平均したペースより25万8000人余分に集めなくてはならないことになる。

もっと簡単に言えば:Adobeは成長速度を上げなければ、目標を達成できない。

Adobe株を引き下げているもう一つの潜在要因は、会計Q2、即ち現四半期への1株当たり利益の予測が市場の期待を下回っていたことだ。四半期へのガイダンスはこうだ:

現在投資家らは当期のAdobeの調整後利益を0.48ドル/株と予想している。一方Adobeは、ウォール街が予測を上方修正しない前提で、売上予測を出してきた。

果たしてAdobeの、定期購読ソフトウェアビジネスへの転換は成功しているのか? 同社の四半期末のCreative Cloudビジネスによる年間予測売上(ARR)は17.9億ドルで、これは前四半期のARR 16.76億ドルを上回っている。全体では2015年第1四半期総売上の70%が、Adobeが「反復収益源」と呼ぶものから来ている。これは前四半期の66%から上昇している。

Adobeは全社的に反復売上製品を成長させ、市場の期待以上の売上を達成した。しかし、Creative Cloud製品定期利用者の成長と調整後利益が、市場予測に答えていないことが同社の向い風となっている。

しかし、30億ドル以上の現金および短期投資資金を持つAdobeにとって、大きな問題とは思えない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


AdobeがDocument Cloudをローンチ…AcrobatとEchoSignとFill and Signでペーパーレスをさらに前進

ここ2年ほどは、Adobe関連のニュースといえばCreative Cloudの話ばっかりだったから、Acrobatを軸とするでっかいドキュメントビジネスのことは忘れられがちだった。しかし今日は、Document Cloudのローンチによって、そのビジネスにまた新たな光が当たろうとしている。

その主役であるAcrobat DCは、デスクトップとWebとモバイルのAcrobatのニューバージョンで、それにはAdobe EchoSignによる無料の電子署名ツールや、画像処理、OCRなどの技術も含まれる。

また新たにローンチされるモバイルアプリFill and Sign(記入して署名する)や、粒度の細かいパーミッション管理とサードパーティの統合などの高度な機能を持つ、新しいAcrobatエンタプライズソリューションも提供される。

これらの新しいツールのローンチは30日後で、今毎月14ドル99セントを払っているAcrobat Cloudのユーザは即利用できる。また、Acrobat DCの終身ライセンスも提供される。

Adobeによると、昨年だけでも500億あまりのPDFがオープンされた。モバイルバージョンのAcrobat readerは一日あたり40万回ダウンロードされ、EchoSignは1億以上の契約書を処理した。しかしそれでも、署名が必要という理由だけのために、ドキュメントを印刷するユーザがまだとても多いそうだ。

Adobeのマーケティング担当VP Mark Grilliによると、ドキュメント関連のプロセスの80%近くは、必ず紙に依存している部分がある。この“最後の1マイル”問題を解決するためにAdobeは、Creative Cloudで学んだことをドキュメントに応用することにした。

その基本的な考え方は、いろんなプラットホーム上の体験を統一化し、それらを電子署名でくくる、というものだ。

AdobeのシニアプロダクトマーケティングマネージャLisa Croftが、こんなデモを見せてくれた: 署名が必要な紙のドキュメントがある。新しいSignとFillアプリを使ってそのドキュメントの写真を撮る。TurboScanのようなモバイルアプリであるこのアプリは、ドキュメントの縁(へり)を自動的に認識し、汚れを取り、ライティングも正しくするなどして、きれいなデジタルフォームを作る。そのフォームに記入したら電子署名をしてメールで送り返す(たとえば先生に)。名前、住所、誕生日などなどのデータは、どのフォームにも自動的に入る。Fill and Signはこのデータを保存し、すばやく紙のフォームに加えることもできる。

Acrobatの新しいモバイルアプリにも、これらの機能はあるが、Fill and Signの方が多芸だ。フォームをスキャンしてからWebへ行き、そこで記入してもよい。もっと気の利いた機能は、AcrobatがそのOCRソフトをフォーム中のテキストに対して走らせて、エディットできる紙のドキュメントを再び作り、清書や編集ができることだ。その際、似たようなフォントをAdobeのライブラリから探す。まあ、紙のときとほとんど同じドキュメントができる、と考えてよいだろう(元々ドキュメントの印刷に使われているフォントは限られているから)。

iOSとAndroidで使えるモバイルアプリはデスクトップのアプリケーションとほとんど同じ機能だが、校訂機能などはデスクトップにしかない。Grilliによると、長期的にはFill and SignとAcrobat Mobileは一つのアプリへ統合される。

現状のAcrobat DCでは、ドキュメントの保存にはAdobe独自のストレージとMicrosoft Sharepointが使われる。

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2015年スーパーボウル、ソーシャルで最も注目された広告はP&Gの#LikeAGirl

Patriots vs. Seahawksで行われた2015年のスーパーボウルも幕を閉じた。そしてスーパーボウル中継中に流されたCMについての評価もまとまりつつあるようだ。CM業界でも大人気のスーパーボウル時間枠は膨大な数の視聴者の視線を集め、広告主にも最高度の注目が集まることとなる。こうした中Adobeは、スーパーボウル広告についての「ソーシャルバズ」効果を測定し、Facebook、Twitter、Tumblr、Instagramなどといったソーシャルサイトで最も人気を集めた広告を発表した。

Adobeは自社で運営するマーケティングクラウド・ソリューションであるAdobe Socialを使い、Twitter、Instagram、Facebook、YouTube、Tumblr、Flickr、Reddit、Foursquare、Google+、Wordpress、VK、Disqus、Metacafe、Dailymotionなどにあらわれた400万ものメンションを分析してベスト10の選定を行なっている。

選定にあたってはメンション数、他の日と比較したスーパーボウル当日の盛り上がり方、言及者のセンチメント、広告の効率性(spend efficiency)、および世界的に見たリーチ率などが考慮に入れられている。

そうした選考基準に基づいて上位となったのが以下のものだ(記事下にベスト10リストを掲載している)。中でもProctor & Gambleの「#LikeAGirl」がトップになった。メンション数は40万を超え、さらにセンチメントの評価でも高いスコアを獲得した。Adobeの発表によれば、メンションの84%が賛意ないし興味を示すものであったとのこと。

広告は既に見た人も多いかもしれないが、女性の社会的地位の向上(エンパワーメント)を狙ったものだ。「#LikeAGirl」(女の子らしく)という表現をばかにした意味でなく、より賞賛の意味を込めたものにしようと狙っている。思春期のうちに失われてしまい、二度と取り戻されることがなくなってしまうことの多い「女の子の誇り」をきちんと考えてみようと世に問うているわけだ。

形式的な面をみても、確かにこの広告はソーシャルメディアで高く評価されやすい要素を持つということができるだろう。タイトルからしてハッシュタグであるし、「#LikeAGirlという言葉の意味を“素晴らしい”という意味にしよう」(Let’s make #LikeAGirl mean amazing things)というのも、わかりやすい表現だ。

もちろん、女性を商品の飾りとして扱うCMが多い中、Proctor & GambleのCMは内容的にも「進化」であると評価することができるように思う。

ちなみに世界規模での広まりという意味では日産のCMがナンバーワンであるようだ。このCMに関するバズの55%以上が米国以外のものであるとのこと。さらに、他の日との比較で最も伸びているのは「Avocados of Mexico」となったようだ。通常の日と比べて3,000%の増加となったらしい。

ところでAdobeは、今年のスーパーボウル広告をまとめて「父親の年」としている。なるほど、トップ10のうち3つが、父親に関するものとなっている。

トップ10リストを以下に掲載しておこう。

1. #LikeAGirl
2. Avocados from Mexico
3. Dove Men Care
4. eSurance
5. Clash of Clans
6. Squarespace
7. Nissan
8. Toyota
9. Loctite
10. Anheuser Busch (Budweiser and Budlight)

広告も見てみたいという人のために、下にすべて掲載しておこう。

1. P&G’s (Always) “#LikeAGirl”

2. Avocados from Mexico

3. Dove Men Care

4. eSurance

5. Clash of Clans

6. Squarespace

7. Nissan

8. Toyota

9. Locite

10. Anheuser Busch (Budweiser and Budlight)

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(翻訳:Maeda, H


手書きスケッチをAdobeベクトルデータに変換するモレスキンのスマートノートを使ってみた

われわれは11月にMoleskineのAdobe CCベースのスマート・ノート について書いた。しかし今回、実際に使ってみて、たしかに役に立つ製品だと確認できたのでもう一度紹介してみる。仕組みについて上のビデオをご覧いただきたい。iPhoneのユーザーでAdobe Creative Cloudの契約者なら、手書きのスケッチを即座に2000ドルのデジタルタブレットとHDディスプレイの組み合わせを使ったのに劣らないレベルの.SVGファイルに変換することができる。

ページにはアンカーポイントが印刷されているが、撮影時とまったく同一の角度でデジタル版が作成される。つまり自動的に角度の補正は行われない。しかし生成されるのがAdobe Illustrator互換のベクトルデータなのでスキャンされたラスターデータより修正、編集ははるかに容易だ。またスケッチをiPhoneで撮影する(現在専用アプリはiPhone版のみ)ほうがフラットベッドスキャナーやハンディースキャナーを使うよりずっと簡単だ。

用意するものがMolesskineノートと専用アプリをインストールしたiPhoneだけというシンプルなシステムだが、生成されたデータは細部まで忠実に再現sされており、質は非常に高い。もちろん商用レベルの作品に仕上げるには色やエフェクトを付け加えるなどそれなりの後処理は必要だ。

Moleskineノートは32.95ドルだ。アプリは無料で、iOS7.1以降を搭載したアiPhoneまたはiPadで作動する。またCreative CloudのIllustratorが必要だ。しかし多くのビジュアル・クリエーターはその要件を満たすだろう。そういうクリエーターにとってはハイエンドのデジタル入力タブレットをどこへでも持ち歩けるようなものだから、メリットは大いにある。しかも電源を心配する必要もないし、飲み物をこぼしても壊れることもない。 WacomのInklingも似たような機能を提供するとしていたが、私が実際に試すことができたこの種のシステムはMoleskineが初めてだ。宣伝どおりに機能することは間違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


モレスキンのSmart Notebookは、手書きスケッチをAdobe用ベクトルデータに変換する

いつの日か、デジタルツールが伝統的クリエイティブメディアに取って代わる時が来るかもしれないが、われわれがまだそこに至っていないことは明らかだ。そして、Moleskineは、独自のソフトウェアと組み合わせることで、新旧の橋渡しをうまくこなそうとしている。新たな提携によってスケッチブックがAdobeクリエイティブソフトウェアにサポートされ、手書きスケッチが編集可能なベクトル図形に変換される。MoleskineのSmart NotebookアプリとAdobe Creative Cloudを使用する。

同サービスで使用するメモ帳には、ページの隅に特別な位置合わせ標識が印刷されていて、アプリがスケッチをベクトルに変換する際、iPhoneのカメラで完全に正面から撮れなくても、歪みを矯正することができる。出来上がったベクトルデータは、.jpgおよび .svgで出力され、Adobe PhotoshopまたはAdobe Illustratorで使用できる。

今やデジタルにスケッチする方法には様々な選択肢があり、スマートフォンのGalaxy Note 4には専用のスタイラスが付いているし、WacomのBambooシリーズ等のスタイラス製品を、iPhoneやiPadで使うこともできる。しかし、Moleskineの手帳には極めて大きな利点がある ― アーティストたちに優れた触覚体験を提供すること以外に。例えば、バッテリー電源もデータ接続も、33ドルを越える投資も必要ない。

スケッチの好きな人にとって、これは素晴らしいツールになりそうだ。それは、長い間遠い夢だと思われてきた物の一つかもしれない。もしこのアプリが本当に質の高い .svgファイルを生成できるなら、現代のアーティストやデザイナーにとって正真生銘の必携ツールになるかもしれない。

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【日本語版:参考リンク】
キングジム ショットノート
Post-it Plusアプリ

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Adobe、ChromebookおよびChrome上で動作するPhotoshopの提供を開始

Photoshopのような複雑なアプリケーションを動かすことができないので、GoogleのChromebookは実用的ではないという意見もあった。しかし、これからは非実用性を訴えるのには、別の例を探す必要がある。そう、PhotoshopがChrome OSおよびChrome for Windows上で動作するようになったのだ(まずは米国内の教育機関向けサブスクリプションに登録している利用者向け)。

まずはAdobeの教育機関向けCreative Cloudに登録している人に向けての提供となる。プロダクトのベータテストとしての役割も持つわけだ。サービスの一般提供開始がいつになるのかはまだ明らかになっていない。来週にはMAXカンファレンスが開かれ、これは発表の舞台としてはふさわしいものではある。但し、そこで一般公開となると、ベータテスト期間があまりに短いものとなってしまう。Adobeは今のところ、教育機関向けサービスの利用者は、少なくとも6ヶ月間はストリーミング版Photoshopを提供するとしている。

Adobeによると、提供するストリーミング版はPhotoshopの機能をほぼすべて備えたものであるとのこと。ネットワーク上で動作するため、ローカルデバイスへのインストールなどは一切必要ない。また、ファイル操作はすべてGoogle Driveを使って行われることになる。GPUを使った機能と、印刷機能については省かれている。

現在流通しているPCおよびChromebookであれば、このPhotoshopを動作させることができるそうだ。ただし回線速度は5Mbps以上を推奨するとのこと。ダイアルアップではさすがに使えないようだ。利用中に接続が切れてしまったような場合、Google Driveのリカバリフォルダに最終段階のものが保存されるようになっている。

今年になって、AdobeはPhotoshopの一部機能を利用できるようにするCreative SDKをモバイル開発者向けに提供開始していた。しかし今回実現されたストリーミング版Photoshopは、そのSDKを用いたものとは全く別モノだ。Adobeがアプリケーションの配布手段としてだけでなくクラウドを使ったサービスに広く取り組んでいることの証と捉えることもできよう。今後は、ストリーミング版に以前買収したAviaryの技術を統合してくることになるのかもしれない。

ストリーミング版を、まずPhotoshopから始めたのは当然のことと言えるだろう。フル機能のビデオ編集アプリケーションをストリーミング可するというのは現実的ではないかもしれない。しかしDreamweaverや、あるいはIllustratorなどであればストリーミング可もできよう。但し、利用者数でみればPhotoshopよりはるかに少なく、マーケットの反応を十分に得ることができにくいわけだ。

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(翻訳:Maeda, H


Adobeが写真編集API/SDKのAviaryを買収

Aviaryが今日(米国時間9/22)、Adobeに買収されたことを発表した。

Aviaryは、自分のアプリケーションに写真編集機能を持たせるためにデベロッパが利用するSDKを提供している。同社自身のアプリケーションもあり、それは1億回ダウンロードされたという。また広告主たちがフィルタやステッカーを広告に使うサービスもある。今年初めの同社の発表によると、同社のプラットホームを使って編集された写真は100億点に達する。Yahoo/Flickr、MailChimp、Walgreensなども同社のパートナーだ。

2012年にAviaryのCEOに迎えられたTobias Peggsのブログ記事によると、同社のツールに関してサービスの中断はない。今後両社は、Aviaryのユーザであるデベロッパに、Aviaryの機能が統合されたAdobe製品を提供して行くための共同作業に取り組む。“たとえば作品をAdobeのファイルフォーマットでCreative Cloudに保存したり、Photoshopの技術にアクセスしたり、Creative SDKにより複数のデバイスにまたがる制作ができるようになる”。

Peggsによると、今回の買収の契機はAdobeが18か月前にソーシャルポートフォリオサービスBehanceを買収したことにある。つまりBehanceとAviaryは互いにご近所だったため、AviaryのチームがAdobeに、“両社が合体してモアベターなツールやサービスを作り、アプリケーションのデベロッパたち、とりわけモバイル上のデベロッパたちの創造性を一層高めていくべきだ”、と持ちかけたらしい。

買収の価額等は公表されていないが、Peggsからのメールは、Aviaryのチーム全員がAdobeに加わる、と述べている。

2007年の創業以来Aviaryは、総額1900万ドルの資金を調達し、最近では200万ドルを借入金として調達した。同社の投資家は、Spark Capital、AmazonのCEO Jeff BezosのBezos Expeditions、Vision Ventures、LinkedInのファウンダReid Hoffman、Joi Ito(伊藤穰一)、Thomas Lehrman、それにPayman Pouladdejなどだ。

アップデート: Adobeのプロダクトコミュニティ担当VPでBehanceのトップScott Belskyのブログ記事もある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Adobeの検索広告レポート:米国の検索広告費は9%増、Googleのクリック単価は4%増

Googleの四半期決算発表に先立ち、Adobeは今日(米国時間7/16)、検索広告に関する最新データを公開した。同社のMarketing Cloudの利用状況に基づくと、検索広告費は対前年比で9%伸びており、これは主としてクリックの増加による。伝統的に費用の増える第4四半期を含めた通年では、10~12%増になるとAdobeは推測している。、

検索広告のリーダーはやはりGoogleで、現在Adobe顧客の中でこの市場の78%を占めている。これは2013年第1四半期の80%、第2四半期の82%からはやや減少しているが、一年前の78%を維持している。多少の季節変動は見られるが、Googleのポジションは堅牢だ。

残りの22%はYahoo/Bingで、英国市場のシェアを8.8%へと伸ばしたものの、ドイツでは取るに足らない立場にあり、Googleが広告検索市場の96%を支配している(そして、この独占的地位は、EU政府が同社に対して米国政府以上に批判的である理由を説明している)。

この分析は、Adobeのプログラム化された広告プラットフォームであるMarketing Cloudのユーザー、500社以上における、検索広告インプレッション2000億以上、約20億ドル相当に基づいている。、

Googleの成功を示す主な指標の一つであるクリック単価(CPC)は、前年から4%微増した。しかしBingは6%ダウンだった。

おそらくこのレポートで最も興味を引くデータは、タブレットをターゲットにした検索広告費が停滞していることだろう。現在、検索広告費全体の約14%を占めているが、10ヵ月前から12%しか増えていない。一方、モバイル広告費は10%から15%へと伸び、タブレット広告費を越えた。

もう一つの興味深い事実は、Googleのクリックスリー率が20%上昇したことだ。Adobeはこの変化の理由について、少なくとも部分的には、Googleの新しい広告フォーマットが貢献していると分析している。新フォーマットでは検索広告が通常検索結果の一部のように見える(よって、人々が誤ってクリックしやすい)。Adobeによると、クリックスルー率は業種を問わず伸びている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Adobe、Googleと提携して中国、日本、韓国語用にオープンソースフォントを公開

今日(米国時間7/15)、AdobeGoogleは、中国語、日本語および韓国語(CJK)のオープンソースフォント、6万5535グリフを公開したことを発表した。フォントは、印刷および画面表示のいずれにも最適化されており、Google FontsおよびAdobeのTypekitを通じて無料で利用できる。

両社のマーケティング部門のみが知る理由により、AdobeはこのフォントをSource Han Sansと呼び、GoogleはNoto Sans CJKと呼んでいる。フォントはAdobeのSourceForgeおよびGitHubでも入手可能で、同社は各言語で必要な部分からなるサブセットも提供する予定だ。

フォントは標準で、日本語、繁体字中国語(台湾および香港特別自治区を含む)、簡体字中国語、および韓国語(ハングルシラブル共)を含み、ギリシヤ語、ラテン語およびシシリーアルファベットも提供される。

AdobeとGoogleがオープンソースフォントで協力することについては、やや奇異に感じるかもしれない。Adobeのタイプ責任者、Caleb Belohlavekは、先週私に、両社は4年前からこのプロジェクトを検討していたと話した。汎用CJKフォントは以前からAdobeが作りたかったものであり、Googleも自社のデベロッパーコミュニティーにとって有用だと考えた。Googleにとってはオープンソースであることが必要であり、それはAdobeにとっては必ずしも自然なことではなかったが、当時すでにオープンソースフォントの作業を開始していた。最終的に二社はそれぞれのリソースを提供して、このプロジェクトを立ち上げた。

Belohlavekによると、プロジェクトが立ち上がると、Adobeの在東京シニアデザイナー、西塚涼子がフォントの全体デザインの作業を開始した。それは、Belohlavek曰く「スタイルのシンプルさによって伝統的アジア文字のデザインの持つ優美さを保つ」ものだという。数多くのグリフが4種類の地域バリエーションを持つことを考えると膨大な作業だ。Adobeによると、このフォントは既存のGoogle RobotoとNoto Sansファミリー、およびAdobe自身のラテン文字フォント、Source Sansとよく調和するという。

Adoboeが初期デザインの大半を担当し、Googleはプロジェクトの進行および、日本、中国、韓国の各パートナーに初期デザインを送り、フォントを仕上げる部分を担当した。いずれの言語の文字も、歴史的中国文字に由来しているが、長年の変遷を経て(その多くは微妙な)地域差が生まれており、このフォントにもそれを反映させる必要があった。

Adobeによると、全体で約100名がこのプロジェクトに参加した。フォントには種類のウェイト(太さ)がある。

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AdobeのInkとSlideを使ってみた…プロの道具だが操作が難しい面も


 
 

InkはSlideAdobeの初めてのハードウェア製品で、特殊なスタイラスとデジタル定規のセットだ。

これらを使用するためのアプリがAdobeのLineで、これを使うことによって図形や直線などをきれいに描くことができる。

スタイラスのInkはアルミ製で、ルックスも手触りもよろしい。しかも、立派な仕事ができる。わずかなディレイ(遅延)はあるが、Bluetoothで接続するスタイラスとしては上出来だ。

一方Slideは、使いづらい。Adobeは磁気ビットを使って人間の容量性のタッチをシミュレートするやり方を選んでいるので、Slideを正しく使うためにはそのビットに圧力を加える必要がある。iPad miniのような小さなデバイスでは、この‘正しく’が難しい。

スタイラスのInkには、あるデバイスの上で描いた図を、ほかのデバイスに落とすなど、便利な機能がいくつかある。

InkとSlideには、そのほかにも、プロのグラフィックデザイナーにふさわしいお利口な機能がいろいろある。それらを本気で使いたい人にとっては、199ドルは高くないだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Adobe、Q2のCreative Cloud新規契約者は46万人、累計230万人に

今日(米国時間6/17)の株式市場終了後、Adobeは会計第2四半期の決算を発表し、売上10.7億ドル、1株当たりGAAP利益0.17ドル、非GAAPでは0.37ドルだった。

同社株は、時間外取引で急騰し、9%以上の高値をつけた。

同四半期で極めて重要だったのが、46万4000人の新たなCreative Cloud定期利用契約者であり、これで総契約者数は230.8万人となった。Creative Cloudは、クリエイティブ系の人たちのためのクラウドストレージとアプリケーションをミックスしたサービスだ。料金は、月額最低19.99ドルから74.99ドルまで。

Adobeはソフトウェアの販売をパッケージからサービスへと転換している。Microsoftもまた、ソフトウェア販売を複数年サイクルから、定期利用ベースへと移行しつつある会社だ。

しかし、一時払い製品をサービスとして販売する方式には欠点がある。販売コストは変わらないとしても、結果として生まれる売上は、分割されて入ってくる。つまり、コストを先出しし、後から売上がついてくる。年間経常利益(ARR)は、多くの〈サービスとしてのソフトウェア〉会社が、投資家に将来の売上見込を現在のGAAP経費と比較して説明する際に用いる指標だ。

リリース文によると、AdobeのCreative Cloud製品に関わるARRは、同四半期、12億ドルに伸びた。

四半期中、Adobeの売上の53%が定期契約によるものだったと同社は言っている。これは、2014年会計第1四半期に、売上の「半分以上」が定期契約によると同社が報告していたものと、同程度のパーセンテージと考えられる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Adobe、 Creative Cloudをメジャー・バージョンアップしてPhotoshopで3Dプリントをサポート―新たに30日無料試用できる

今日(米国時間1/16)、Adobeは定期購読ベースのCreative Cloudのメジャー・アップデートをリリースした。 さまざまな新機能が追加された中でも、目玉となるのはPhotoshopでの3Dプリントのサポートだ。

その他の主要なアップデートとしてはPhotoshopでは写真の歪みの補正、Illustratorではフリーハンドで直線や曲線が描きやすくなった新しいペンシル・ツールなどがある。また InDesignではEPUBのサポートが改良された。またフォントツールのTypekitではフォントがどんなデスクトップアプリからもアクセスできるようになると同時にPDFファイルや印刷用ファイルにフォントを含めることが可能になった。

このアップデートを機に、Adobeはすべての30日間試用の期限をリセットした。つまり2012年の5月のローンチ以降、この30日間無料試用に登録したユーザーは今後さらに30日の無料試用ができる。

今回のアップデートが極めて広範囲で大幅なものになったため、Adobeでは以前のバージョンを試用したユーザーにも再度、最新版を体験してもらいということのようだ。

Photoshopで3Dプリント

しかしなんといっても今回のアップデートで最大の注目はPhotoshopが3Dプリントをサポートするようになったことだろう。

ただし、Photoshopでは簡単な3Dモデルを作ることはできるが、このアプリケーションの本来の目的がそこにないことは明らかだ。この点についてはAdobe自身もはっきり認めており、モデリング自体はサードパーティのツールを利用し、そのデータをPhotoshopにインポートするようユーザーに勧めている。つまりユーザーは3Dモデルにテクスチャーを追加したり、Phontoshopお得意の細部の精細な仕上げを行うのにこのアプリを利用することになる。

Adobeによれば、新しいPhotoshopは3Dモデリングと3D出力の中間段階を処理するのに最適な環境を提供するという。PhotoshopはOBJ、STL、3DS、Collada、KMZなどほとんどあらゆる3Dフォーマットをインポートして3D出力することが可能だ。これには3Dプリント時に必要とされる枠組み、支柱などの付加も含まれる。また3D出力にあたって障害となるような点も事前に発見してくれるので、ユーザーは出力の失敗で時間と材料を無駄にせずにすむ。

またAdobeは3Dプリンタの大手、MakerBotと提携し、Photoshopから同社の3Dプリンタにネーティブで出力できるようになった。また3D出力サービスのShapewaysとも同様の提携をしている。Shaspewaysの場合はPhotoshopから色彩、素材などに応じた詳細な仕上げリプレビューができるだけでなく出力料金の概算も行われる。しかもこうした3Dプリント処理がほとんどワンクリックの容易さで実行されるという。

MakerBot以外にもAdobeは他の主要なデスクトップ3Dプリンタをサポートしており、またAdobeがまだサポートしていない場合でもユーザーが自身でデバイスプロファイルを作成することが可能だ。

Adobeには現在3Dモデリング・ツールはないが、今後Photoshopの機能ないし独自のアプリとして3Dモデリングが提供されるようになるかもしれない。

パースペクティブ・ワープ

3Dプリントに加えてPhotoshopには2013年5月にMAXカンファレンスでデモされたパーステペクティブ・ワープと呼ばれる新機能が加えられた。

この機能は今週Adobeのデザイン・エバンジェリストのTerry Whiteがプレスカンファレンスでデモをしたが、 異なるアングルで撮影された写真を合成するのに非常に有効だ。Photoshopには従来から多数のワープ・ツールが存在するが、どれもパーステペクティブを操作すると直線が曲線に歪んでしまうという問題があった。

Adobeではこの機能は主に既存の写真のレンズ歪みの補正や複数の写真の合成に使われるものと想定しているが、野心的なデザイナーはきっと何か斬新な利用法を考え出すことだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Adobeがハックされる―290万人のユーザー情報とAcrobatのソースコードが漏洩

これはまずい。Adobeはサーバーのひとつがハッカーに侵入されたことを明かした

内部調査が進行中だというが、Adobeが発表したわずかな情報によっても今回の漏洩は深刻だ。

侵入したハッカーは暗号化されたユーザー情報290万人分にアクセスできたという。Adobeはデータが暗号化されていたので攻撃者はクレジットカード情報を解読できないはずだと強調した。そうであっても、ユーザー情報にアクセスを許したことは大きな失点だ。

それにAdobeは情報がどのように暗号化されていたのか詳細を明らかにしていないので、外部からはその安全性を判断することができない。

一方でハッカーはAdobeの少なくとも3種類の製品のソースコードも盗んだ可能性がある。その製品はAcrobat、ColdFusion、ColdFusion Builderだという。 今朝のBrian Krebsの投稿によれば、ハッカーグループが利用する秘密のサーバーに40GBのAdobeソースコードを発見したという。

ソースコードをネットに公開されるのがビジネス上痛手であるのは言うまでもないが、これは同時に重大なセキュリティー上の危険を意味する。アプリケーションのソースコードが入手できれば、実行コードでは分からない脆弱性を探しだすことができる。世界中で何百、何千万とインストールされているAcrobatを利用したゼロデー攻撃の可能性を大きく高めるもので、憂慮すべき事態だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Adobeはハードウェアに本気, デジタルペンMightyとNapoleon定規を来年前半に発売

Adobeの初めてのハードウェアへの進出が現実になろうとしている。同社が今年の初めのMAXカンファレンスで、先細のデジタルペンMightyとデジタル定規Napoleon発表したときには、それらはまだ実験段階とみなされていた。でも、そのときですら、AdobeのDavid Macyは本誌に、片手間でやってるプロジェクトではない、と断言していた。だから今日(米国時間9/17)同社が、それらを2014年の前半に発売すると発表したことは、それほど意外ではない。

今月初めにぼくは、このハードウェアプロジェクトを育てた同社のExperience Design(XD)チームのリーダーMichael Goughを取材し、そのときにMightyとNapoleonの最新バージョンを試してみた。まだ発売の日付や価格は発表されていないが、そのときのGoughの話では、同社はこの製品を特別な高級品と見なしているという。実際に触ってみた感じでも、いかにも高級品という雰囲気だ。

MightyとNapoleonはどちらも、今年初めの初披露以降、何度か設計変更を繰り返している。たとえば定規のNapoleonは、機能や描画形状の切り替えがワンボタンになり、Mightyペンは、形状は初めの三角形を維持しつつ、充電用の端子の位置が前から後ろに変わった。

“ハードウェアが新たな重要な収益源になることを期待している”、とGoughはぼくに言った。ソフトウェアの使い方が変わりつつあり、Adobeはそれによって訪れる新しい時代においてもトップでありたい。そのための梃子(てこ)の役割を、ハードウェアに期待するのだ。

Goughによると、昨年まで同社はこのプロジェクトを完全に内製で進めるつもりだった。しかしMAXの終了後チームは、同社にハードウェアの高度な能力がないことを改めて自覚し、ハードウェアの技術的な細部よりもユーザ体験やデザインに注力すべきだ、と決定した。そして数社を検討したのちに決まったパートナーAdonitは、iPad用デジタルペンJotの資金募集をKickstarterで行ったことで、ご記憶の方もおられるだろう。

またハードウェアの製造は台湾のOEMに委託しているが、まだ生産計画の細部は決まっていない。Goughの話では、最終バージョンはハードウェア内蔵の加速度計のデータ…動きの方向、圧力など…をBluetoothでiPadに送信することになる。

Mightyはマジック? 先細のペンをiPadが認識する

Mightyペンが画期的なのは、とても先細であることだ。iPadやそのほかのタブレットは、人の指の太さを想定しているので、先細のペン先は無視する。だからこれまでのタブレット用スタイラスは、太いゴム球を使うか、またはJotのように指先サイズのペン先を透明にして細いペン先をエミュレートしていた。しかしiPadで何かを描こうとすると、どちらのソリューションも不満足だ。

Mightyの小さなペン先をどうやってiPadに認識させるのか、これについてAdobeは“マジックだ”としか言わないが、ペンの先端部分に何かを仕掛けるために、充電端子を後ろに移したらしい。

平行線と輪郭線

Goughによると、同社の今の仕事はクリエイターたちのツールの使い方に適応することだが、しかしある面では同社自身が“クリエイティブ”の新しい定義を提供ないし提案することもある。“われわれは次世代のクリエイターのためのツールを作り始めたい。彼らは全員、今のツールに不満だ”、とGoughは言う。Goughによれば、ツールが世代を定義し、そして今日の世代はモバイル世代だ。だからAdobeも、このモバイルというプラットホームのための正しいツールを提供しなければならない。

ハードウェア本体のほかにAdobeは、二つのiPadアプリによってハードウェアの能力を見せようとしている。その一つ、Parallel は、MightyとNapoleon用に最適化されたiPad用スケッチアプリだ。ぼくもそのプレリリース版で遊んでみたが、それはこのハードウェアとクラウドへの接続があってこそ初めて生きる、ベーシックなお絵描きツールだ。

たとえばデジタル定規Napoleonを使うと、ペンを使わなくてもiPad上で直線を描ける。ただし実際の入力は、その線をMightyペンでなぞったときに行われる。このアプリは、さまざまな線の描き方を紹介しており、平行線もその一つだ。だから、Parallel(平行)というアプリ名になった。Napoleon定規は、直線以外にもいくつかの基本的な形状をプリセットしている。

NapoleonとParallelアプリがよくできているのは、クラウドからいろんな種類のアウトラインを取り出せることだ。この点に、Adobeが今日発表した第二のiPadアプリが関わってくる。

Contourアプリは、その名のとおり、輪郭線を作る。このアプリのとくにクールな機能は、何かの写真を取るとその‘何か’のアウトラインを自動的に作ることだ。そしてデバイス上のそのデータはクラウドへシンクされる。そのためのリポジトリとしてはBehanceが妥当だと思うが、Adobeはまだその詳細を明かしていない。Goughによれば、これからは誰もがシェイプ(shape, 形状)の集まりを作ってCreative Cloudで共有できるようになる。

同社はこの二つのハードウェアのためのSDKのローンチも予定している。Adobeの長期的な目標は、単純にペンと定規を作ることではなく、それらを…長期的には他メーカーのハードウェアをも…有効利用できるプラットホームを築くことだ。少なくとも今後当分のあいだ、Adobeはあくまでもソフトウェア企業であり、売上の多くはCreative Cloudのサブスクリプションに由来する。だからAdobeが作る斬新で高級なハードウェアも、Creative Cloudの利用度を高めるものでなければならない。そしてAdobe以外にも、Creative Cloud対応のハードウェアを作る企業が今後続々登場すれば、なお一層好都合だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Adobe、Creative Cloudの加入者が100万人を突破。ただしQ3収益は9.95億ドルに減少

本日(米国時間9/17)Adobeは、2013年会計第3四半期の業績を発表した。同社の売上は9.951億ドル、1株当たり利益は0.32ドルと連続して減少したが(アナリストほぼ全員の予測通り)、定期課金サービスのCreative Cloudは、見事な成長を続けている。

しかし、さらに重要なのはAdobeが今日、Creative Cloudの加入者が100万人を越えたと発表したことだ。先にAdobeは、今年中に加入利用者(個人およびチーム)125万人を目標にしていると言っていたが、どうやら楽に達成できそうだ。

「われわれはQ3中に加入者100万人を達成した。これはCreative Cloudへの移行が予想より早く起きていることを示している」と、Adobeの社長・CEO、Shantanu Narayenは今日の声明で語った。

AdobeはCreative Cloudに大きく賭けており、今やユーザーが同社ソフトウェアを利用する主要な手段となっている。ユーザーや評論家の多くは、Adobeのこの動きを数年後と予想していたが、今年のMAXカンファレンスでのパッケージ商品販売中止の発表は、かなり大きな衝撃だった。しかしAdobeは、Creative Cloudの勢いがあまりにも良いとかねてから言っており、あえて予定より早くビジネスモデルを変える決断を下した。

最重要製品のビジネスモデルを変更したことで、Adobeが短期売上を捨て長期の定期課金収益を選んだことは明らかだ。その結果同社の四半期売上は現時点で減少を続けているが ― 今日の業績報告に如実に表れている ― 、概してAdobeの動きに好意的な投資家らにとっては意外なことでではない。事実今週Adobeの株価は、今日の業績発表を待たずに最高値を記録し、時間外取引でも急上昇を見せている。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Adobe、ソーシャル・マーケティング・ツールのAdobe Social 3.0をリリース―Instagram、LinkedIn、予測機能などを新たにサポート

Adobeは、ソーシャル・マーケティング・ツールのAdobe Socialのv3.0をリリースした。

先ほど、私はデジタル・マーケティング・プロダクト管理担当副社長のBill Ingramとプロダクト管理担当シニア・マネージャーのEmi Hofmeisterに取材したところだ。2人によると、Adobe Social 3.0はAdobeのマーケティング・アプリの再活性化を図る重要なステップなのだという。去年、Adobeはユーザー調査を実施した。その結果、Ingramの言によれば「われわれは製品を選ぶのが少々難しい 会社だと判明した」。

マーケティング関連だけでも26種類のプロダクトを販売していればそういうことになりがちだ。

そこでAdobeは製品系列を5つに絞った。Adobe Analytics、Adobe Target、Adobe Experience Manager、Adobe Media Optimizer、そして昨秋にローンチされたこのAdobe Sociaだ(1年にならいうちになぜバージョン3が出たのかというのはもっともな疑問だ。実はある込み入った理由から、昨年秋に出た最初のバージョンがSocial 2.0と名付けられていた)。

今回Adobe Socialに新たにFlickr、Foursquare、Instagram、LinkedInという重要なソーシャル・ネットワークがサポートされた(従来からサポートされていたのはFacebook、Google+、Reddit、Tumblr,、Twitter)。

また去る4月に概要が発表されていた最適サービス予測機能も実際に公開された。これはパブリッシャーに対してどのサービスで、いつコンテンツを公開するのが適切か推測して提案する機能だ。Adobe Marketing CloudというAdobeのすべてのマーケティング・プロダクトが横断的にサポートするユーザーインタフェースを利用するので、社内の関連部署との協力もスムーズになる。

Hofmeisterはこの新機能を次のような例でデモしてくれた。オンライン・パブリッシャーが最近人気のあるトピックを発見し、関連するページへのリンクを含む投稿の下書きを用意したとする。AdobeSocialは投稿予約の日程をスキャンし、空いている日時に投稿を予約するか、またはより効果的な日時を提案する。担当者が提案を承認するとその日時で投稿が予約される。

マルチポスト機能があるため、下書きを1度用意するだけでに複数のソーシャル・ネットワークに同一記事を同時に投稿できる。ネットワーク別に修正を加えることももちろん可能だ。そして当然だが、どのネットワークに対するどの投稿がどれほどの反応を呼び起こしたかがモニタされ、次回の貴重な参考となる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Adobeの2013年Q2実績、ウォール街予測を上回る売上10.11億ドル。Creative Cloudの有料利用者は70万人

Adobeはつい先ほど、2013年第2四半期の業績を報告した。売上は10.11億ドル、非GAAP経常利益2.473億ドル、1株当たり利益0.36ドルだった(ただし稀薄化GAAP利益は0.15ドル)。これは大方のアナリストの予測を若干上回るもので、特に1株当たり利益がそうだった。

ウォール街の共通見解では、売上10.1億ドル、1株当たり利益0.34ドルだった。これらの数字がAdobeの前四半期実績である売上10.1億ドル、1株当たり利益0.35ドルと極めて近かったことは注目に値する。ただし一年前の同四半期、Adobeの売上は11.2億ドルだった。

「このQ2実績は、デジタルメディアおよびデジタルマーケティングにおける当社の指導的立場を反映している」とAdobeの社長兼CEO、Shantanu Narayenが用意された声明で語った。「Creative Cloudはクリエイティブ・プロセスに革命を起こしつつあり、Adobe Marketing Cloudは、早くも世界有数のブランド、広告代理店、メディア会社らの優先プラットフォームになりつつある」

Adobeは明確に、>定額サービスのCreative Cloud</aに賭けている。同サービスはこれまでの箱入りソフトウェア製品を完全に置き換えるものだ。昨日、AdobeはCreative Cloudの主要アプリを公開し、今日そのCreative Cloudの定期利用者が70万人を超えたと発表した。2013年第1四半期には47万9000人だった。これら定期ユーザーの大半(92%)は年間契約を結んでいるとAdobeは言っている(月間契約の方がわずかに割高)。

Adobeは、今年中にCreative Cloudユーザーが125万人を越えると予測しているが、一部のアナリストたちはこれを非常に控え目な数字だと言っている。

Creative Cloudに続く、Adobe第2の主要サービスグループがMarketing Cloudで、これにはソーシャルマーケティング、メディア最適化、アナリティクス、テスト、およびターゲティングのサービスが含まれている。前四半期、Marketing Cloudは2.154億ドルの売上を記録し、前年同期比20%増だった。今期のMarketing Cloudの売上は2.299億ドルだった。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Adobeのデジタルメディア責任者、定期課金、Behance、ハードウェア、違法コピーを語る

今日(米国時間5/7)私はAdobeの上級副社長・デジタルメディア本部長で、Creative Cloudの顔であるDavid Wadhwaniと、今週ロサンゼルスで行われている同社のMAXカンファレンスで話をする機会を得た。Adobeはいくつもの新製品を今週発表したが、中でも最重要かつ影響力の大きい発表は、間違いなく同社のCreative Cloudによる定期課金への移行とCreative Suitesの開発中止だ。この動きに対しては反発も見られるものの、コミュニティーの殆どはこれを受け入れており、それがAdobeの革新を加速しユーザーによりよい製品を届ける一助になるとWadhwaniは信じている。

Creative Cloud

Wadhwaniは会話の中で、同社がCreative Suite 6を「無期限に」販売する計画であることを強調した。彼にとって重要なのは、同社がクリエイティブな進化を続ける方法を見つけることだ。Adobeは「クリエイティブ世界の方向と、これから起きるとAdobeが考える進化」を見極わめる必要があると彼は言う。Adobeの戦略は、この変化のいくつかに影響を与えリードしていくことであり、Creative Cloudはそのための同社の手段だ。今日のクリエイティブのワークフローに欠けているのは、「〈つながり〉の要素だ。現在のクリエイティブ作業は単独で行われることが多すぎる。共同作業者やもっと大きなコミュニティーとつながることは、多くのクリエーターに非常に大きな力を与えるだろう」とWadhwaniは言った。

もしそれがクリエイティブの方向なら、「ツールからサービス、コミュニティーにいたるまで真の統合体験を作ることが、Adobeにとって最良の方法であることは極めて明白だ」と彼は言った。Adobeは最大の価値を付加できる分野にリソースを注ぎたい。その意味でCreative Cloudは同社の進化にとって自然な一歩だと彼は言う。

Creative Cloudに対する初期の反応が肯定的であり、「良好かつ強力な加速的成長」を得ているという事実によって、Adobeは「クリエイティブ・コミュニティー全体がオープンであり、この方向へ進むことに明らかな関心を寄せている」ことを確信した。しかし同時に彼は、誰もが準備万端というわけではなく、浸透するには少々時間のかかる変化であることも認識している。Adobeはこの変更についてユーザーとオープンな会話を持ちたく、今後数週間をかけてメッセージを伝えていく考えだ。今のところMAXでのクリエイティブ・コミュニティーからの反応に、彼は非常に満足している。

Creative Cloudに関してAdobeがあまり公に話していない一面は、この変更によって違法コピーが著く減ることだ。Photoshopや他のクリエイティブツールが手に入りやすくなることは、ユーザーにとって月額の定期利用料を払う方が違法コピーより簡単になることを意味している。さらに彼は、Behance、ストレージ、同期、および同社が販売する多くの新しいツールなどの付加サービスによって、ユーザーはCreative Cloudを定期利用することの価値が単なるツール以上のものであることを理解すると信じている。

彼にとってCreative Cloudへの移行は、ビジネスモデルだけでなく、カルチャーの変化だ。「Adobeのカルチャーは常に、われわれの顧客が創造した作品に感謝することだった」。今後Adobeはユーザーへのリーチ拡大を促進することが願いであり、Behanceがその中心的役割を演じることは明らかだ。このツールはMAXのどの基調講演でも詳しく紹介されなかったが、Wadhwaniは私との会話の中で長い時間をかけてその役割について話してくれた。彼はこれを、Adobeにできることの非常に楽しみな新しい一面だと考えている。

では、デベロッパーは?

しかし、今週のMAXの焦点は明らかにデザイナーとクリエイティブに当てられていて、以前と比べてデベロッパーの話題がずっと少なかった。Wadhwaniはこれについても会話の中で認めた。Adobeは今後もデベロッパーから目をそむけることはないが「焦点を精緻化していく」。Adobeは、UIデザイナー、UIデベロッパーのためのツールに力を入れ、ブラウザー開発者との共同作業も続けていく。大企業デベロッパーのバックエンドツールに関しては、他の選択肢が多いのでAdobeはあまり多くのリーソスを割くつもりがない。

Adobeのハードウェア

もう一つ、MAXで行われた大きな発表は、もちろんAdobeがハードウェア製品の実験を行っていることだ。しかし、いくら聞いてもWadhwaniはAdobeがこれらのプロトタイプを実際の製品にするつもりがあるかどうか言わなかった(私のフィーリングとしては、間違いなくその気だ)。Adobeがハードウェアやりたいのは、現在のツールセットの隙間を埋めることだという。もし他のハードウェアメーカーが同じようなツールを作ったり、共同開発したいというなら歓迎する彼は言った。これはある意味でGoogleがNexus製品で他社のためのリファレンスを作ったアプローチと似ている。今日同社が披露したツールは、iPadなどのタッチ端末をクリエイティブ専門家のための本格的ツールへと変えるものだと彼は信じている。

Adobeは他のハードウェアのアイディアも進めているようで、Wadhwaniは同社のスタイラス、MightyについてAdobeが取り組んでいる先進的イノベーションの先鋒だと説明した。今晩、MAXの閉会イベントで、Adobeは同社のラボで進められている他のプロジェクトをいくつか紹介する予定なので、さらにハードウェアの発表が見られるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi)


グッドバイ、Creative Suite―Adobe、定期課金によるクラウド・モデルに全面移行、CS6は当面販売を続けるものの新規開発は中止

Adobeはソフトウェアの将来は定期課金ベースのネットワーク配信にあると信じ、それに社運を賭けるつもりのようだ。今日(米国時間5/6)、ロサンゼルスで開催されたAdobe のMaxカンファレンスで同社はすべてのリソースをCreative Cloudの開発に振り向けることを発表した。

AdobeがCreative Cloudをスタートさせたのはほぼ1年前だ。 先週、AdobeのCreative cloudの責任者Scott Morrisは私の取材に答えて「Creative Cloudはやがてわれわれの各種ツールにアクセスする唯一の方法になるだろう」と語った。Adobeは当面CS6の販売を続けるが、それがいつまで続くかは明らかでない。新しいCreative Cloudは6月17日に公開される。

Maxカンファレンスの参加者の大部分はここでCS7が発表されるものと思っていたはずだ。ところが意外にもCreative Suiteのブランド名は消えていくことが判明した。新しいCreative Cloudには今までのようなバージョン番号は付かない。これにともなって当然ながらAdobeのビジネスモデルも一変する。箱入りのソフトウェアやダウンロードのライセンスを売ることはなくなり、完全に定期課金モデルが取って代わる。

昨年のローンチ以来、Creative Cloudは50万の有料ユーザーと200万の無料ユーザーを集めている。AdobeのDavid Wadhwaniが今日の基調講演でCreativeCoudこそ正しい方向だと確信していると述べた。

Scott Morrisが私に語ったところでは、AdobeはCreative Cloudが意外なほどの好評だったことから、Photoshop、Dreamweaver、PremiereProなどアプリを個別に開発、販売することを止めてネット上のCreative Cloudに一本化し連続的なアップデートを行い、ビジネスもCreative Cloudに一本化することを決断したのだという。

Morrisは「いくつものバージョンを管理するのはきわめてわずらわしい。Creative Cloudへの統合でAdobeの開発チームの負担は大幅に軽減される。この変革でイノベーションが加速され、新機能をいち早くユーザーに届けられるようになる」と語った。

Adobeでは今後Creative Suiteの新バージョンを開発する予定はない。ただしCS6のアプリ全種類をOS XとWindowsの今後のアップデートに対応させることを約束している。またバグ修正やセキュリティ・パッチの提供は今後とも続ける。ただし新機能の追加は一切行われない。

Morrisは私の取材に対して、この方針転換がかなりの冒険であることを認めた。「多くのユーザーはこういう転換が起こるとしても数年後のことだと考えていただろう。しかしそれが今日だったことはショックだったかもしれない。しかしわれわれがこの決断をしたのはCreative Cloudの登録ユーザーのほとんど全員が気に入ってくれていることを発見したからだ。AdobeのオンラインストアでCreative Cloudの満足度はPhotoshopより高い。これは前代未聞だ」とMorrisは言う。

一方、Morrisは一部のユーザーはCreative Cloudに乗り換えることができないという点を認め、「政府機関や学校、一部の大企業はクラウド版の一部の機能、Behanceコミュニティーでのコンテンツ共有やクラウド・ストレージ機能などを好まない(あるいは利用を許されない)だろう。そこでAdobeはこうしたユーザーのためにCreative Cloudの特別ライセンス版を用意している。 ソフトウェアをオンライン配信する点は同じだが、ユーザーの好まないクラウド機能を削除してある」と説明した。

定期課金制への転換を容易にするため、AdobeはCS3以降のCSライセンスの保有者に対してCreative Cloudを月額29.95ドルの特別料金で提供する(期間限定)。また同様の割引をPhotoshopなどの単体ソフトの購入者に対しても適用するという。

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