Google Readerはあと半日で終了―データは簡単にエクスポートできる

4ヶ月前に予告されたとおり、Google Readerは、今日(米国時間7/1)水平線の彼方に静かに消えようとしている。 ユーザーにとっては悲しい日だがやむを得ない。ありがたいことにGoogle Readerの代替サービスはたくさんある。

先月からGoogle Readerにはデータをバックアップするよう注意が出ていた。Googleは本当に全OMPLファイルを削除するつもりだ。今更文句を言っていても始まらない。5分あればデータのエクスポートができる。

エクスポートの方法はいくつかあるが、Google Takeoutを利用するのが圧倒的に簡単だ。このサービスはGoogle Readerばかりでなく、Buzz、ハングアウト、連絡先、、ドライブ、Goggles、YouTubeのユーザーデータもエクスポートできる。

Readerだけを選択した場合、ファイルのサイズは1MB以下、ダウンロード時間は1分くらいだろう。ダウンロードしたOMPLファイルはほとんどRSSリーダーで利用できる。

Google Takeoutでエクスポートできる全データを要求した場合、時間はずっと長くかかるが、ダウンロード可能になったらGoogleからメールが来る。

しかしGoogle TakeoutはMihai Parparitaが詳しく説明するとおり、タグやコメントなど一部のユーザー・データはエクスポートしてくれない。すべてのデータを保存したい場合、Parparitaが開発したReaderのAPIを利用するツールを使うとよい。一部コマンドラインからの入力が必要になるが、詳しい手順が説明されているからそれほど難しい作業ではない。

〔日本版:Google Readerは日本時間で今日の午後5時以降、作動を停止する。〕

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google Readerの終了がいよいよ間近。しかしこれはチャンスなのかもしれない

いよいよGoogle Readerが終了となる。悲嘆にくれる人も多いようだ。しかし個人的には悲しいことと思わないし、残念だとも思っていない。

かつては大いにGoogle Readerを使ったものだった。日々、仕事のためのニュースを入手するためのツールとして大活躍だった。Interenet上の動きはReaderによって得ていた。散歩に出かけたり、あるいは寝ている間におきたことを知るのにも、Readerを活用していたのだった。テックニュースに関わるものとして、Google Readerは、確かに、欠くことのできないツールだったのだ。

RSSリーダーが大活躍した時代のことを考えてみる。当時(と言ってもすこし前)まで、ニュースの発生速度というのは今よりも多少ゆっくりとしたものであった。ちょうど、1日に2回届けられる新聞の発行ペースに合わせたような感じで、ニュースが発生していた。そのような時代、Google Readerないし、RSSというものを便利に活用することができていた。RSSフィードのアグリゲーションが「リアルタイム」と扱われる時代だった。そうしたフィードを、後でまとめて読むために、一箇所にまとめておくのにReaderは活用されたのだった。この、後の用のためにまとめておくという使い方は、確かに今でも有益な利用法ではあるだろう。

但し、オンラインでニュースを扱うことを仕事にしている人にとって、いつの間にやらRSSのもたらす「リアルタイム性」は十分ではなくなってしまった。RSSを消化することが、時流についていくのに役立つのだと言い難くなってしまったのだ。Readerは確かに革新的なツールだった。しかしその後に生まれてきたTwitterや、真の意味でのリアルタイム性を備えたツールの登場により、Readerはさほど便利なツールではなくなってしまった。

ニュース消化用としてではなく、不定期に投稿されるブログ記事などを対象とするものと考えれば、Readerは依然として便利なツールであると思う。投稿された記事を一箇所に保管しておくこともできるわけだ。しかし、Readerのようなツールを利用する目的に、「面白い記事を読みたい」ということも加えるのであれば、やはりTwitterなどを活用した方が良いのではないかと思う。そしてInstapaperやPocketに保存しておけば、どのサイトの記事であったかなどと探しまわる必要もなく、保存しておいた記事を全てまとめて読めるようにもなる。また、Twitterを活用することは、記事の選別を行うのにも役立つ。長い記事を読んでみたものの、どうにも役に立たないものであったなどという経験を減らすことができる。また趣味的記事のアグリゲーションツールとしてはThe MagazineやMediumなどのようなものも出てきており、こうしたツールの活用も考えてみると良いと思う。

個人的には、まずReaderを仕事では使わなくなった。2年前のことだ。使うのは仕事以外の時間ということになったのだ。仕事ではなく、個人的に興味のある記事(ゲーム関連等)をReader経由で読んでいた。Readerを立ち上げるのは寝る前ということになった。眠りに落ちる際につけておく常夜灯代わりといった雰囲気もあった。

そして、Readerを起動することはますます少なくなっていく。たまに立ち上げても、目にする記事はTwitterの投稿など、どこかで目にしたものばかりという状況になっていった。iOS上でのReaderアイコンの配置場所もドックからホームスクリーンに移り、そして1年前にはiOSホームスクリーンの、ほとんど見ない場所に追いやってしまうこととなった。もう何ヶ月も起動すらしていない。

Readerが優れたツールであったことを否定したいわけではないし、多くの人がまだ利用してもいる。しかし代替アプリケーションも多く出てきた。インターネットの世界におけるRSSの重要性というのも大きく変化しているように思う。情報収集をReaderの存在に頼りきってきた人にとっては、いろいろと世の中の変化をチェックしてみる好機なのかもしれない。そういう意味で、Readerが消え去るのは残念なことではないと思う。Readerが快適さをもたらしてくれた後に、他に便利なツールや手法が誕生しているのではないかと探ってみるのも良いことだと思う。

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(翻訳:Maeda, H)


Digg曰く、開発中のGoogle Reader代替ツールはRSSリーダー「以上」を目指す

DiggがGoogle Readerの代替プロダクトを開発中であることは既にご存知だろう。この度Diggは寄せられるコメントに応える形で、自社ブログに開発の目的などを掲載していた。その記事によると、まず4つの柱があるのだとのこと。柱とはすなわち、シンプルであること、軽快に動作すること、デバイス間で同期がとれること、そしてもちろんGoogle Readerからのインポートが簡単に行えることだ。但し、Diggとしてはこの要望を実装するReaderクローンの制作で満足するつもりはないようだ。将来的には、ソーシャルメディアやReddit、Hacker Newsなどさまざまな場所から、利用者にとって重要な情報を抜き出して提示するようにもしたいのだとのこと。

Google Readerがサービスを停止するという情報が流れて、RSSフィード関連のサービスを手がけているスタートアップには数多くの新規利用者が流入することとなった。たとえばFeedlyは先週、モバイル系で最も人気のあるRSSリーダーの地位に立った。但しNewsBlur、TheOldReader、Reeder、NetNewsWireなども新しい利用者を集めており、勝負はまだまだこれからといった様相ではある。

そのような中、現在はBetaworksの出資を受けて再編したサービスを提供しているDiggが、RSSリーダーの世界に参入するという話が出て注目を集めている。Diggのメンバーたちは自らのことを「病的な情報中毒」と定義していて、これまではGoogle Readerを使ってきていたそうなのだ。しかし多くの人がDiggの参入に期待しているのはそれだけではない。新しくなったDiggがクリーンで、非常に簡単なインタフェースで動作しているという事実によるものでもあるのだ。多くの人が、新しいReaderにもそうしたシンプルさを求めているようだ。便利さを実現して、「雑誌風」などといった飾り付けについては必要ないと思っている人が多いのだ。

Diggがそうした利用者の声に耳を傾けているらしいのは非常に良いことだと言えよう(Reader開発をアナウンスした投稿には800件以上のコメントが寄せられているのだそうだ)。しかし、より大事なのはやはり将来的にどのようなプロダクトを生み出すのかということだ。

冒頭でもリンクしたブログ記事にてDiggは、将来的なプランについて次のように記している。

GoogleはReaderにて非常に素晴らしい世界を展開してきたと言って良いでしょう。ただ、今回の我々のアナウンスに対して寄せられたコメントを見ると、まだまだ進化の余地もあるようです。私たちはさまざまなユーザーニーズに応えられるような、クリーンでフレキシブルなプロダクトを作りたいと考えています。

多くの人にとって、Twitter、Facebook、Tumblr、Reddit、LinkedIn、ないしHacker Newsなどの情報ソースが非常に重要なものとなってきています。しかしそれらの中の情報をきちんと便利に組織化するということがまだまだできていない現状があると思うのです。我々のプロダクトでは、その辺りにも力を入れたいと考えています。もちろん最初の段階から全てを盛り込むのは無理としたものです。しかし、一層の進化を目指して開発に取り組んでいきたいと考えているのです。

Diggは、利用者には長い目で見て欲しいという考えを持っているようだ。Googleのサービス停止に間に合わせて最初のプロダクトをリリースしなければならないことを考えれば、それも当然のことと言えよう。しかし最初のプロダクトにて、上に掲げた4つの柱は実現する予定でいる。そこにさまざまな機能を付け加えていく予定にしているようだ。

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(翻訳:Maeda, H)


また一歩消滅へ:Google、トップメニューからReaderのリンクを削除中

Googleは7月1日にGoogle Readerを閉鎖するが、相当数の人々がこれに不満を持っていると言っても言い過ぎではない。今日(米国時間3/20)Googleは、ほぼすべての中核サービスで上端を飾っているあの黒いメニューバーからリンクを外し、Google Readerはまた一歩消滅に近づいた。もちろんGoogle Readerそのものは、現時点で利用可能だ。

今のところリンクが外れたのはGmailだけのようだ。他のGoogle製品(Reader自身を含む)とメインの検索ページにはまだ残っているが、Twitterやその他のサイトでの反応を見ると、多くのReaderユーザーにとってここが主たる入口だったことは明らかだ。あらゆるGoogleメニューからReaderの名前が一切なくなるのも時間の問題だろう。そもそもこの手の変更がGoogleの全サイトに伝わるまでには常に時間がかかるものだ。

不思議なことに、Googleは今でもReaderに新しいユーザーを迎え入れているが、これもコードに大きな変更を加えられる人間が開発チームに残っていないだけなのかもしれない。
GoogleはReader閉鎖の発表以来一切無駄な時間を使っていない。CEO Larry Pageが発表した直後、GoogleはPlay Storeから公式アプリを削除しており、近々同様の現象を見ることになるに違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Google Readerのサービス停止に反対する利用者の声、署名サイトに集約中

昨日、GoogleがGoogle Readerの終了をアナウンスした。Google ReaderとはRSSフィードを読み込むためのGoogleのプロダクトで、7月1日にサービスを停止するとのことだ。しかしDaniel Lewisの発案により、Googleに対してGoogle Readerの除名を求める嘆願活動が始まった。本稿執筆時点で3万以上の署名を集めている(訳注:訳出中の現在、5万5千を超えています)。

Google Readerの終了に関する記事にも100以上のコメントが付いている。同じく終了に言及しているこちらの記事にも200以上のコメントが付いている。

つまるところ、RSSというものに対しては、まだまだ多くの人が必要性を感じているということなのではなかろうか。

確かに、Google Readerを使ってフィードを呼んでいる人というのは、さほど多いわけではないのかもしれない。しかし、Google ReaderがFacebookやTwitterで記事を共有する機能を残しておいてくれたら、事態は異なっていたと思うのだ。

ご記憶だろうか。2011年の10月に、GoogleはGoogle Readerの変更を行った。UIを大きく変更し、そして同時に(Google+以外の)すべてのソーシャル機能を削りとってしまったのだった。

Lewis氏が言うように、FacebookやTwitterで情報の共有が行えるようにしていたことで、Google Readerは単なるフィード処理ツールとは違う役割を担っていたのだ。ソーシャルネットワークを担う、プラットフォームのひとつとして機能していたのだった。

しかし「Do No Evil」という道を探りつつ、GoogleはGoogle+以外のソーシャルネットワークと関わらないようにするという方針を選択した。これにより利用者が減るというのは完全に予測できた事態のはずだ。Google+の利用者は、TwitterやFacebookに比べればまだまだ少ないものなのだ。それなのに「利用者が少なくなっている」などと言い募り、サービスを停止するのはおかしな話なのではなかろうか。

先にも記したように、RSSというものを必要としない人も多いのかもしれない。しかし署名サイトを見てみて欲しい。また、Google Reader停止について触れた記事に付いているコメント数を見てみて欲しい。インターネット人口全体から見れば、Google Readerの停止に対して声を挙げている人の数は少ないのかもしれない。しかし声をあげている人のほとんどが、「心から」の声を発しているのだ。

Google Readerの停止を見直して欲しいという声は、相当に大きく響き渡っているはずだ。

[via InfoWorld]

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(翻訳:Maeda, H)