Uberの最大のライバルはSoftBankだった―アジア各地でタクシーアプリに大型投資

アメリカ在住の読者なら、Uberの最大のライバルはLyftとと考えるだろう。Lyftはアメリカの多くの都市でUberとサービスを激しく競い合っており、両社の戦術にはいかがわしいもの少なくない。しかし、意外にも、Uberにとってもっとも手強いライバルがアジアから現れた。さらに驚きなのはその相手が日本の巨大テレコム企業だという点だ。

2014年10月に2億1000万ドルをインドのOlaに投資するまで、SoftBankはスマートタクシー・ビジネスにはまったく関係していなかった。この投資はインドのスタートアップに総額100億ドルを投資するというSoftBankの一大プロジェクトの最初の例として発表された。

なるほどUberのライバルになり得るスマートタクシーへの最初の大型投資ではあったものの、OlaはSoftBankが投資した他の多くのインドのスタートアップの一つにすぎないと見られていた。

しかし、SoftBankの投資はOlaにとどまらず、東南アジアでは2億5000万ドルをGrabTaxiに、 さらに先週は6億ドルを中国のKuadi Dache〔快的打車、Quick Taxi〕に投資した。

これらのSoftBankAsiaの投資先はすべてUber的なスマートフォンを利用したタクシー配車サービスを運営している。SoftBankはこうした事業のアジア外への展開を狙っているに違いない。
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一方、Alibabaは2014年4月にアメリカでLyftへの2億5000万ドルの投資ラウンドを

リードした。Lyftによれば、この資金は「国際展開のために用いられる」とされた。当時、Alibabaがなぜアメリカのタクシーアプリのスタートアップに投資するのか、いささか奇妙なものと見られた。もっともAlibabaはアメリカでチャットアプリのTangoなど多数のスタートアップに投資しておりそうした北米市場進出の一環だろうと考えられた。

しかし、SoftBankとAlibabaは長く密接な関係を保っている。SoftBankがAlibabaへの最初期の投資家であることはよく知られている。しかも両社ともKuadi Dache(快的打車)に出資しているのだ。もしかするとSoftBankのタクシーアプリ戦略にはLyftも含まれることになるのかもしれない。今後SoftBankはLyftに直接に出資するか、あるいはAlibabaを通じて情報や戦略の共有を行い、タクシーアプリに関するSoftBankアライアンスの一環に組み込むことになるかもしれない。

ではSoftBankがこれほど大々的にタクシーアプリに進出しようとするその理由は何だろう?

大きな理由の一つは、SoftBankがアジアを中心とする新興のeコマース市場に進出しようとしているからだ。たとえば昨年はインドネシアのTokopediaに1億ドルを出資している。またインドのSnapdealの6億2700万ドルのラウンドにも参加しており、同じくインドのHousing.comも支援している。

SoftBankがこうした出資先を何らかの形でひとつのネットワークにまとめようとしていることは容易に想像される。その方式はアプリの統合かもしれないし、ゆるいアライアンスのような形になるかもしれない。あるいは情報やマーケティング戦術の共有などのなるかもしれない。

オンデマンド運輸が秘める巨大な影響力を考えれば、タクシーアプリを投資先に加えることは極めて重要だ。

オンデマンド運輸が秘める巨大な影響力を考えれば、タクシーアプリを投資先に加えることは極めて重要だ。

まず、タクシーアプリは何百万という人々が移動のために日々利用する。第二に、タクシーアプリを核とするオンデマンド交通システムはあらゆる種類のオフライン・サービスから利用される物流ネットワークのプラットフォームとなり得る。 たとえば、Uberのロジスティクス分野での可能性を考えてみるとよい

Andreessen HorowitzのBenedict Evansが的確に指摘したように、モバイル・アプリが将来も繁栄を続けるという保証はない。しかしモバイルの将来がアプリ・ベースになろうとウェブ・ベースになろうと、SoftBankはeコマースとオンデマンド交通のようなサービスの間には強力なシナジーが存在すると確信しているに違いない。このシナジーを具体化するもっとも手近な第一歩として選ばれたのがタクシーアプリなのだろう。

昨年Uberは25億ドルの資金を集めた。しかしSoftBankは時価総額は700億ドル(それでも孫正義CEOは「低すぎる額」と考えている)という巨人だ。SoftBankが参戦したとなれば、Uberは近々また資金調達を行う必要があるかもしれない。

SoftBankはこの件に関するわれわれの取材を断った。しかし広報担当者は、SoftBankが「世界各地で投資しているインターネット企業間のシナジーを最大化するよう努力している」ことを確認した。

また、「当面OlaとGrabTaxiの間で提携が行われる予定はない。しかしSoftBankは将来何らかのシナジーがあることを期待している」と付け加えた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Zapは、タクシーの屋根にLED広告を掲示するサービス

Zoom、Pow、Zing、Schwongoozaらのスタートアップとは異なり、トルコのスタートアップ、Zapは、タクシー車上広告市場を破壊しようとしている。通常のタクシー車両の屋根の上に明るいLED掲示を置くことによって、デッドスペースを運転手やタクシー会社にとって実入りの良い広告スポットへの変える。

Yigit Kipman、Ahmet Bati、Emrecan Batiの3人が設立した会社は、10万ドルの助成金を得て2015年中にはヨーロッパ全土への拡大を目指している。広告は電波を通じてLED表示器に送信され、顧客は広告収入の一部を受取る。広告は一日中表示され、時間帯によって料金が異なる。

「われわれはトルコの地方選挙期間中にテストを完了し、初めて収益を上げた」とBatiは語った。「今月中にアンカラでタクシー10台を使ってサービスを開始する予定。Turk Telekomが最初の企業ユーザーになる」

「われわれのビジネスモデルは非常に効率的で、掲示時間当たりの料金体系によって、広告予算を100%有効に使える。われわれのテクノロジーは高度なLED表示装置を使用しており、遠隔制御も可能だ」

チームは、ハードウェア、ソフトウェア共に5年の経験があり、最近トルコのPILOTTというアクセラレータープログラムに参加した。今年中にトルコ国内のタクシー100台に設置し、シリーズA資金調達を終えた2015年にはさらに拡大できることを願っている。

「ここ数年屋外広告は、あまりにもありふれ魅力がなくなってきた」とBatiは語る。「屋外広告市場の本当のニーズは、限られた予算でターゲット視聴者にリーチすることだ。だからわれわれは、位置情報や時刻に応じた広告をタクシーの上に掲示する、破壊的な屋外広告チャンネルを開拓した」、


Zapは今日(米国時間10/20)、ロンドンのTechCrunch Disruptで飛び立った。Bazooooonga!

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook