自由の女神ミュージアムの開館を祝うARアプリが登場

米国時間5月16日、同国の最も象徴的なランドマークのひとつである自由の女神像の足元に、1億ドル(約110億円)をかけた「自由の女神ミュージアム」(Statue of Liberty Museum)がオープンする。ミュージアムの広さは約2400平方メートルで、入場制限のために女神像の中に入れない大半の観光客にもその歴史を紹介するスペースとなる。

女神が立つリバティ島になかなか行けない人のために、iOSのApp Storeで「Statue of Liberty」アプリが公開された。このアプリを開発したのはファッションデザイナーのダイアン・フォン・ファステンバーグ氏率いるYap Studiosで、自由の女神をさまざまな方法で生き生きと体験できる。

フォン・ファステンバーグ氏は開業前のイベントで次のように語った。「私はアップルに、自由の女神を訪れる人々にアップルの体験を提供したいと伝えた。私はアップルに招かれ、2日間にわたってアップルを存分に体験した。私はそこで、自由の女神を訪れる人々にアップルの体験を提供するだけでなく、アップルに対しても自由の女神の体験を提供するのだということに気づいた。それがこのアプリだ」。

体験の最も重要なベースになっているのはARだ。このアプリにはさまざまなAR体験が組み込まれ、女神像を実際に訪れることができなくても、その大きさ、視界、歴史を実感できるようになっている。

トーチからのパノラマビューでは、マンハッタンを眼下に見ることができる。女神の足を実物大のARで再現して目の前で見たり、女神像の製作過程を再現したり、内部の支柱をのぞいたり、銅が緑青で見慣れた色に変わっていくさまを観察したりすることもできる。

女神像の秘められた歴史を探ったフォン・ファステンバーグ氏が語る3部作のPodcastなど、オーディオのコンポーネントもある。リバティ島を訪れる人向けに、位置情報に基づくオーディオツアーも用意されている。アプリを開発したYap Studiosが現地でのAR体験を組み込まなかったことは興味深いが、いずれ提供される可能性はある。

現時点では、Statue of LibertyアプリはiOS版のみが公開されている。

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(翻訳:Kaori Koyama)