インターネットは最近、多くの批判を浴びている。でも、今のインターネットの何がまずいのかを理路整然と説明できる人はあまりいない。スタンフォード大学のコミュニケーション学准教授Fred Turnerは、その数少ない人の一人だ。
二つの重要な著書、From Counterculture to Cyberculture と、最近出版されたThe Democratic SurroundのあるTurnerは、学者としてこれまで主に、インターネットの「知」の歴史を研究してきた。そして彼は、あまり嬉しくない事実を見つけた。彼によると、Stewart Brand(Well)やSteve Jobs(Apple)、Kevin Kelly(Wired)などのヒッピーたちが、自分の思想に合う形でこれまでのインターネットの理念を作ってきた。それは、危険を冒す冒険であり、社会のルールから逸脱することだ。
Turnerが指摘する問題は、権威を逃れて自分のやりたいことをやるというヒッピーの思想が、自分たちを取り巻くものに対して無関心なGoogleやFacebookのような企業を生み出した。そこで、サンフランシスコ市民の神経を逆撫でしたGoogleの通勤バスの問題や、ユーザのプライバシーに対するFacebookの無頓着が生じ、人びとはますます、シリコンバレーを不信の目で見るようになっている。
しかしTurnerは、あきらめているわけではない。インターネットは救済できる、と彼は言う。肯定的な例としてGlobal Voices Onlineを挙げながら彼は、インターネットを少数の強力で自己満足的な企業から奪い返し、すべての人びとが力をつけていくためのプロダクトを作る必要がある、と主張する。
[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))