リンカーンの奴隷解放宣言から100年目の1963年8月28日、キング牧師ことマーティン・ルーサー・キング・ジュニアは、人種差別の撤廃を求め、リンカーン記念堂前で「I Have a Dream(私には夢がある)」と演説。それから50年以上が経つ今、タイム誌はキング牧師による歴史的なスピーチをVRで再現した作品「The March」を公開すると発表した。この作品は、フォトグラメトリー、モーションキャプチャー、3Dアニメーションにより、歴史を蘇らせる。
タイム誌のMia Tramz氏は「このプロジェクトを通じて、我々は前世代と現世代を引き合わせた。若者たちはアメリカの歴史における公民権運動の重要性を理解することとなる」とコメント。
The Marchでは、20万人もの人々が参加した「ワシントン大行進」を再現するため、80人もの人物をモーションキャプチャー。若者から実際にキング牧師のスピーチを目の前で見た彼らの曾祖父にあたる世代までもが参加している。
「教科書で読んだ昔話が、突如、自分ごとに。一人称体験は人の心を揺さぶる」(Tramz氏)
The Marchは、2020年2月28日、シカゴのDuSable Museum of African American Historyで実験的に公開されるが、同年中にはアメリカ中の博物館で展開される予定だ。