アメリカでは、感謝祭のオンラインの売上が28億7000万ドルの新記録に達したが、ブラックフライデーはさらに大きな額になりそうだ。Adobeが提供している数字は、上位100のWeb上のリテイラーのオンラインの売上だが、太平洋時間の午前7時の時点で総額6億4000万ドルで、前年比18.4%の上昇だ。〔太平洋時間午後5時では35億4000万ドル、15.6%の上昇。〕
昨日の同じ時間には売上が3億6000万ドルだった。今日の半分だ。ブラックフライデーは、eコマースにとって強力な日になりつつある。
11月は今日まででeコマースの売上は332億6000万ドルとなり、前年比17%の増だ。
ブラックフライデーとその後の日々は、どの店も大幅な値引きをするので、消費者にとって重要だ。“何も買わなければ100%のディスカウントだ”、という主義の人以外はね。
オンラインのリテイラーにとっても、11〜12月の動向を占ううえで重要だ。とくに、今年のホリデーシーズンの好不調が、今日(米国時間11/24, ブラックフライデー)の売上で予想できる。〔この記事の原文がポストされたのは米西海岸11/24のお昼ごろ〕
昨日の感謝祭と同じく、そしてここ数年ずっとそうだが、ネットショップのトラフィックと売上を引っ張り上げる重要なチャネルがモバイルだ。eコマースの総トラフィックの61.1%がモバイルからだ(モバイルWebとアプリの合計)。そしてその半分強、50.9%がスマートフォンで、残りがタブレットだ。
Adobeのマーケティングと顧客研究担当VP Mickey Mericleはこう言う: “今年のホリデーシーズンの主役はモバイルショッピングだ。今やリテイラーたちも、オーディエンスがどこにいるかを知っているし、彼らに良い体験を提供しようとしている。感謝祭もブラックフライデーも、モバイルのトラフィックと売上のギャップは閉じつつある。ディスカウントを求めている買い物客は最近ますます、スマートフォンを使ってさっさと買い物を済ませようとしている。モバイルのコンバージョンレートは年々高くなっており、このシーズンでは10%以上伸びた”。
モバイルの占有率は、トラフィックの61.1%に対し、売上は46.2%だ。内訳は、34.4%がスマートフォン、11%がタブレットだ。全閲覧者を100としてコンバージョンレート(実買率)は、デスクトップが4.1%、スマートフォンが1.8%で、それぞれ11.4%と10.4%伸びた。
スマートフォンの高速化、使いやすさの向上、そして大型化により、ショッピングにおけるタブレットの重要性は下がりつつある。その傾向は数年前からあり、タブレットの斜陽化は今後も進みそうだ。
そしてAdobeのデータが指摘する最大の売れ線は、テレビとコンピューターに代表される電子製品だ。ChromecastやRokuも人気がある。そのほかの売れ線は、Apple AirPods, Sony Playstation VR, Nintendo Switch, そしてXbox One Xだ。
Adobeなどからさらにデータが得られれば、この記事をアップデートしていきたい。