ボイジャーのゴールデンレコード(Golden Record)は人類のために作られたものではない。エイリアンのために作られたものだ。このエイリアン用に作られたものを、地球人類向けに提供しようとするプロジェクトがKickstarterに誕生した。
ながらくBoing Boingのエディターを務めるDavid Pescovitzが、Amoeba RecordsのマネージャーであるTimothy Dalyや、グラフィックデザイナーのLawrence Azerrad(ザ・ビーチ・ボーイズやクリントンファウンデーションなどの仕事をしている)と組んで、打ち上げ40周年を控えたボイジャーに搭載されたゴールデンレコードを人類に提供しようとするクラウドファンディングキャンペーンを立ち上げたのだ。
キャンペーンはスタートしたばかりだが、既に目標額を大きく上回っている。もちろん、レコードや、その他付属品は宇宙に送り出されたものをそのまま安売りしているというものではない。たったひとつの本物の、デラックスな復刻版を98ドルで入手できるとされているのだ。
ボイジャーに積まれたゴールデンレコードは、カール・セーガンの率いるNASAチームが、地球がどのような星であるかを、遠く離れた異星人に伝えるために製作したものだ。レコードには自然界の音、55ヵ国語による挨拶、モールス信号によるメッセージ、そしてバッハからチャック・ベリーまで広くにわたる音楽が録音されている。チャック・ベリーの曲を含めることについては、1977年当時、大いに議論になったものだった。
カーター大統領の言葉などもおさめられている。
This is a present from a small, distant world, a token of our sounds, our science, our images, our music, our thoughts and our feelings. We are attempting to survive our time so we may live into yours.
(訳注:訳文はWikipediaの「ボイジャーのゴールデンレコード」にあります)。
ボイジャー1号は2013年の時点で星間空間に到達している。Kickstarterのキャンペーンページには次のように記されている。「ボイジャー1号は4万年間後に、きりん座から1.6光年の場所に到達します。ボイジャー2号もその後を追っています」と記されている。その頃にはきっと「ジョニー・B.グッド」は純然たる名曲として受け入れられていることだろう。
キャンペーンプロダクトには、レコードに収録されたイメージ画像をプリントしたハードカバー本も同梱されている。
via Boing Boing
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(翻訳:Maeda, H)