Webのアクセス分析を提供するChartBeatが、この前の資金調達ラウンドで1550万ドルを獲得し、そのお金はパブリッシャーたちが広告ビジネスを改善するためのサービスに使われる、と発表した。
最近Interactive Advertising Bureau(IAB)は、広告が実際に見られていることの定義として、その広告の50%以上が少なくとも1秒間表示されていること、とした。このスタンダードによると、多くのサイトが在庫を失うことになるだろう、とCEOのTony Haileは言う。今回の資金獲得と並行して同社は、もっと動的な広告配置によりパブリッシャーの広告収入を増すためのツールを、二種発表した。
最初のツールは、誰かがページにエンゲージしていることを判定する。誰かがページをスクロールしたり、ページ内を動き回っている状態のことだ。その信号により、人がそのページに注意を払っていること、ひいては広告にエンゲージしていることが分かる。そのページ上の広告が一定時間見られたら次の広告に入れ替えられるから、パブリッシャーがページ上でサーブできる在庫の量が増える。
Haileはこう言う: “広告が一定時間見られていることが分かるから、そのデータは広告主にとっても役に立つ。またパブリッシャーには、どのページにビジターの注視が集まっているかが分かる。これからは、人びとの注視を集めているエンゲージ力の強いサイトが、広告収入でも成功するサイトだ。注視が集まれば集まるほど、より多くの広告をサーブでき、万々歳だ”。
ChartBeatのもうひとつのツールは、パブリッシャーが、どの見出しがベストかをテストできる見出し(headline, ヘッドライン)最適化ツールだ。ただしそれは、いわゆる”clickbait”(クリックベイト, クリックを誘う餌)のような、きわどい見出しを奨励するものではない。このツールは多くのトラフィックが集まる見出しを良い見出しと見なし、そんなページはユーザのエンゲージメントも高くて、パブリッシャーの広告収入に貢献する、と言えるのだ。
“今では、ページに多くのトラフィックが集まることよりも、集まったトラフィックのエンゲージ率の高いことが重視される”、とHaileは言う。“一つのページのエンゲージメントを15秒以上にすることができたら、広告の可視性も倍になる。しかもそれは、コンテンツの作者や編集者がコントロールできる。IABの新しい定義が普及すれば、広告の価値はクリック数ではなくエンゲージメントで決まることになる”。
今回の資金調達でChartbeatの調達総額は、3100万ドルになった。