Dropboxは1年前に買収したHackPadを、Dropboxのサービスとして復活させるようだ。Y Combinatorから孵化したHackPadは、会議やイベント、教室などで気軽にノートを取れるツールとして人気があった。とくにシンプルなデザインと使いやすさ、それにリアルタイムな性質が気に入られていた。明らかにHackPadだ、と思われるDropboxの新しいサービスは、Composerという名前だ。
あるユーザがたまたま見つけたこのプロジェクトは、まずProduct Huntに載った。ここは、新しいプロダクトに関するニュースや人気投票のサイトだ。今日(米国時間4/3)はSeatGeekのプロダクト担当Adam Waxmanが、ここにComposerのリンクをポストしたが、すぐに、アクセスできないというコメントが殺到した。
このアプリケーションはDropbox.comのドメインでホストされているが、現状はDropboxの社内でテスト中のプロジェクトだ。一般ユーザがアクセスすると、認証には成功し、Composerがそのユーザのファイルやフォルダにアクセスできるようになるが(下図)、
そこから先へ行かない。下図のようなエラーメッセージが出るだけだ。
下図の、青い文字のEmail usは、feedback@dropbox.comへのmailtoになっている。
しかし前にHackPadを使ったことのあるPocketのMaggie BignellがProduct Huntで、Composerにログインできたと言っている。
彼女によるとそのサイトは、シンプルですっきりしたノート取り体験を提供する。Web上のEvernoteのように、コラボレーションもできる。ノートとともに、タスクやDropboxのファイル、テーブルなども加えられる。彼女は実際に使ってみて、そのことを確認した(ツイートに画像あり)。
@rrhoover It’s definitely interesting (+ typography ). Integrates hackpad notes I have, prompts for mtgs. pic.twitter.com/o727GWaztJ
— Maggie Bignell (@maggled) April 3, 2015
全体として、以前のHackPadにそっくりだが、もちろんDropboxに統合されている。Evernoteほど機能山盛りではないが、でも最近のEvernoteは、“Context”のような、いわゆる“スマートな”機能を見るかぎり、ちょいとやりすぎではないか。Dropboxをメインのクラウドストレージとして使っているユーザにとっては、Composerは嬉しい機能だろう。ちょっとしたノートを、まずワープロで作成して、それをローカルに保存して、そのファイルをDropboxへアップロードする、という大げさな手間が、不要になるのだ。
このところDropboxは、オンラインのコラボレーションを志向しているから、HackPadだけでなく、この前買収した、職場におけるチャットをサービスするZulipなんかも、そのために利用するのだろう。
DropboxはComposerプロジェクトに関するPHのポストやツイートなどについてはコメントしなかったが、もうすぐ情報を提供する、と言った。