米国時間8月29日、Mozilla(モジラ)のChris Beard(クリス・ビアード)氏は、同社のCEOを2019年いっぱいで退任するとブログで発表した。同氏は2004年にMozillaに加わった。それ以降、Greylock Partnersのエグゼクティブ・イン・レジデンスだった2013年を除いて、Mozillaに籍を置いてきた。その2013年もMozillaの相談役ではあった。
ビアード氏は2014年4月にMozillaの暫定CEOに就任し、同年7月にはフルタイムのCEOになった。同社はブラウザのシェアの多くをGoogleやAppleなどに譲ってきたが、近年は少し持ち直している。Firefoxや同社のセキュリティツールは、過去に何かしらの復活を経験してきた。
ビアード氏はブログで「現在、我々は製品、テクノロジー、ポリシーの強化に努めており、市場の反響はこれまでで最高だ。目覚ましい組織力と資金を得て加速している。プライバシーを強化した新しい製品戦略から『インターネットの現状』のような取り組みまで、我々は人々がコネクテッドな生活をコントロールし、公共財としてのインターネットの未来を形作る大きなチャンスと挑戦に向かっている」と述べている。
ビアード氏は年末まではCEOにとどまるものの、Mozillaは現在ビアード氏の後継者を探している。会長のMitchell Baker(ミッチェル・ベーカー)氏は自身のブログで、必要であれば自分が暫定CEOになることに同意したと発表した。
ベーカー氏は次のように述べている。「クリスが在職期間に成し遂げたことのひとつは、今日のMozillaの強さと深さだ。私たちののチームは強い。私たちの組織は強い。そして私たちの未来はチャンスに満ちている。私たちの多くがMozillaに関わっているのは、まさに今日の世界の課題と、Mozillaがオンラインライフを向上させるチャンスがあるからだ。私自身はこれからもMozillaに力を注いでいく。私はクリスが退任するまでここにいるし、彼が去った後もここにとどまる。私はMozillaに全力を傾け、オンラインライフの向上に貢献し、人々のためになる新しい技術を開発していく」。
画像:Mozilla
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(翻訳:Kaori Koyama)