英国拠点のネオバンクスタートアップであるRevolutで人事異動が進行中だ。リーダーシップチームの主要メンバーが英国拠点の国際金融グループであるBarclays(バークレイズ)に移籍し、2人の元Amazon(アマゾン)社員が入社、そして新たなCOO(最高執行責任者)を含む人事が動き出している。
TechCrunchは、Revolutのコンプライアンス責任者であるChris Sing(クリス・シン)氏が同社を去り、バークレイズのチーフスタッフオフィサーに就任することを確認した。同氏は2018年12月にRevolutに入社し、2年弱で働いたことになる。Revolutに入社する前は真逆のキャリアで、英国の規制当局である金融行動機構(Financial Conduct Authority、FCA)のマネージャーを務めていた。FCAでの在籍中には、スペイン・マドリードに本拠を置くサンタンデール銀行に出向していたこともある。
Revolutはシン氏の去就を確認しており、後任が決まるまでの間、同氏が担っていた役割はコンプライアンス保証グループの責任者であるHarinder Gill(ハリンダー・ギル)氏に引き継がれることになっている。
Revolutがもはやアーリーステージのスタートアップではないことを考えると驚くべきことではないが、ここ数カ月で退職した多くのシニアスタッフに同氏が加わること点には注目だ。中でも最も注目を集めているのは、同社の銀行部門のCEOだったRichard Davies(リチャード・デイビス)氏だ。同氏はネオバンクのAllica(アリカ)銀行のCEOに就任するために退職した。もう1人は投資部門の責任者だったAndre Muhammad(アンドレ・ムハマド)氏。なお、ムハマド氏の転職先は不明(未訳記事)だ。
一方で、Revolutはアマゾンからの2人のシニアスタッフ採用を発表する寸前であることTechCrunchは確認している。彼らは、Revolutの新しいグループCOOとして入社するSteven Harman(スティーブン・ハーマン)氏と、新しいCPO(チーフ・ピープル・オフィサー)になるJim McDougall(ジム・マクドゥーガル)氏だ。ハーマン氏は直近ではアマゾンの欧州大陸カスタマーフルフィルメント担当副社長、マクドゥーガル氏はディレクターまたはHRサービストランスフォーメーション(人事部門変革)の役職に就いていた。
Revolutのコンプライアンス責任者の退職と主要な役職での人材採用は、同社にとって興味深い時期に起きた。同社はこの春、55億ドル(約5844億円)の評価額で5億8000万ドル(約616億円)のシリーズDラウンドで資金を調達した。また、現在の景気低迷、新型コロナウイルス危機の中で財政を立て直すために大量のレイオフを行う(Altfi記事)など、いくつかのコスト削減策も講じている。
画像クレジット:Revolut
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(翻訳:TechCrunch Japan)