ツイッターがついに「コミュニティ」機能導入、簡単に共通の関心事でつながれるように

Twitter(ツイッター)は、最新ニュースをフォローしたり、関心のある人たちが行っていることを追いかけたりするのに便利な場所だが、発見機能が比較的不足していることと、組織化されたコミュニティスペースがないために、積極的に探さない相手とつながることは困難だ。

Twitterはそれを変えようとしている。最近Twitterは新機能に熱心だが、その最新の実験は「Communities(コミュニティ)」というものだ。これは共通の関心事で簡単につながれるようにデザインされている。ユーザーは、この新しいソーシャルハブに参加して、通常のフォロワー相手ではなく、共通の関心を持つ他の人びとに向かって直接ツイートすることができる。こうしたツイートは今まで同様公開されたものだが、返信できるのは同じコミュニティの他のメンバーに限定される。

コミュニティはユーザーによって作られるようになるが、Twitterによれば今のところ「制限付き」であるため、ほとんどの人は自分のグループを開始するまでに数カ月待つ必要がある。最初期のコミュニティは「犬、天気、スニーカー、スキンケア、占星術」など、Twitterで人気があり一般的には穏やかなトピックを中心に展開する。Twitterのサンプル画像には、暗号資産、植物、黒人の女性写真家も含まれている。

テストは米国時間9月8日に始まり、iOSアプリの下部の専用の場所またはTwitter.comのサイドメニューにメニューが表示されるようになる。Twitterによれば、Android(アンドロイド)ユーザーもコミュニティのツイートを読むことができるようになるとのことだが「より多くの機能」も間もなく登場するらしい。おそらく、専用のアプリタブと、新しいグループに登録して参加する機能だ。

コミュニティは、指定されたモデレーターによって作成および管理される。モデレーターは、DMを介して他のユーザーをグループに招待したり、グループ内に投稿されたコンテンツを削除することができる。当初は招待がコミュニティ参加への唯一の方法だが、Twitterには、人びとが集いたい場所を簡単に見つけられるようにするための発見機能に対して、いくつかの大きな計画があるようだ。

TwitterのスタッフプロダクトマネージャーのDavid Regan(デイビッド・リーガン)氏はこの機能を発表したブログ投稿で「一部の会話はすべての人を対象としているわけではなくて、ユーザーが話したいことについて話したい人だけが対象です」と述べている。「……私たちは、公開されたやりとりを引き続きサポートし、人びとが自分の興味に合ったコミュニティを見つけられるように支援すると同時に、会話のためのより親密なスペースを作成したいと考えています」。

ソーシャルメディア上のユーザー主導のコミュニティスペース、特にアルゴリズムによる発見が組み込まれたコミュニティスペースでは、モデレートが大きな懸念事項となる。Twitterによると、コミュニティに投稿されたコンテンツは誰でも読んだり、報告したり、引用したりできるので、有害なコンテンツにフラグを立てるためには、プライベートFacebookグループのようにコミュニティのメンバーである必要はない。Twitterは、問題のあるコミュニティを積極的に特定するために「新しいレポートフローと特別の対応アクション」に取り組んでいると語っている。

コミュニティの導入は、クリエイターコミュニティの関心を引きたいTwitterの最近の取り組みを反映している。同社は今月初めに、有料サブスクリプションツールであるSuper Follows(スーパーフォロー)を展開し、また最近一部のユーザーを、音声部屋であるチケット制スペースのためのチケット販売へと招待した。また、現在一部のアカウントでのみ利用可能なTip Jar(チップジャー)と呼ばれる機能を使用して1回払いの投げ銭機能をテストしている。

今回の「コミュニティ」機能は、コミュニティ構築のためのよりダイナミックな場所としてプラットフォームを再考しようと苦しんでいるTwitterにとって、かなり大きな出発点だ。Twitterにサブコミュニティのための重要な場所を切り開くことで、同社はDiscord(ディスコード)やReddit(レディット)のようなプラットフォームの方向に徐々に進んでいるように見える。そうしたプラットフォームはすべてが自主モデレートされた関心ベースのコミュニティを中心に展開している。そうしたプラットフォームは、それぞれモデレート上の頭痛の種に取り組んでいるが、特定の関心主導型のコミュニティは、通常のTwitterでのやり取りが比較的浅くみえるほど、ユーザーを深い場所へ連れていく。

このコミュニティ機能の導入は、現時点で10年以上ほとんど変更されていない有名ソーシャルネットワークにとって興味深い方向性だ。テストが上手く行けば、コミュニティはユーザー間を結ぶメディアとなり、ソーシャルネットワークをもっとダイナミックな場所にすることができるだろう。だがそれは、Twitterが新たに生まれるサブコミュニティの成長を促すことと、それらを安全に保つことの間で適切なバランスをとることができる場合にのみ可能だ。

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画像クレジット:Twitter

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:sako)

投稿者:

TechCrunch Japan

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