競争の激しいプロジェクト管理サービスの世界、Wrikeはワークフローの一元化で優位をねらう

Web上のプロジェクト管理ツールは、このところとても多すぎて選ぶのに苦労する。人気のあるAsanaはたまたま今日(米国時間7/29)新たにiOSアプリをリリースしたし、それにPodioや、Atlassianのコラボレーションサービスも人気では上位だ。しかしこの記事では、昨年Bain Capitalから1000万ドルを調達した、まだ無名に近いプロジェクト管理とコラボレーションサービスWrikeをご紹介しよう。同社は今日大型アップデートを敢行して、Asanaなどの上位軍団ともっと有効に戦おうとしている。

WrikeのCEOでファウンダのAndrew Filevは、神は細部に宿るではなくて、悪魔が細部に宿る、と信じている人だ。プロジェクト管理のようなサービスでは、そう言わざるをえない、と。

たとえば、ユーザの日常をよく調べると、彼らはメールと検索と仕事のための特定のツール(マーケティングの自動化など)に大半の時間を費やしている。そこで今回のアップデートでは、ユーザがWrikeにいながらにして、そういういろんなタスクができるようにして、しかもChromeの巧妙なエクステンションにより、ユーザがWebに注釈を書き込めるようにした。

このエクステンションを使うと、WrikeのユーザはいろんなWebサイトから情報を取り出せるだけでなく、さらに重要なこととして、コラボチーム内のほかの人がそのサイトにアクセスしたとき、それに結びついているタスクを知ることができる。その点でそれは、Webアノテーションツールにも似ているが、従来のそれらは、ユーザのタスク(生産性アプリケーションなど)と結びついていないので、あまり役には立たなかった。

Filevは曰く、“たとえば、ブラウザ上でやってる仕事とメールとのあいだを、言ったり来たりするのは、ばからしいからね。フィードバックの調整やバージョン管理の仕事をしながら、お客さんにメールを書く必要が生じたら、その仕事を一旦中断してメールソフトへ行くのもばからしい。しかしこれまでのネットワークツールは、そんだけ不便だから、みんなメールとスプレッドシートに落ち着いてしまうんだ”。

今回アップデートされたWrikeの新しい機能を使うと、外部の人たちをプロジェクトに含めることもできる。それは、クライアントと一緒に仕事を進めることの多い代理店のようなところから、要望されていた機能だ。もちろん、そうやって参加した外部の人たちが会社の重要な情報にはアクセスできないよう、厳しい配慮を盛りこんである。

Wrikeはまた、IFTTTのように複数のWebアプリケーション間の対話的関係を自動化できるツールZapierを統合した。これによりWrikeのユーザは、タスクのセットアップとワークスペースの中にEvernoteやZendeskなどのデータを容易に取り込むことができる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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