クラウドワークス、エンジニア向けサービスを手がけるBranding Engineerの株式2.7%取得

写真左より、Branding Engineer COOの高原克弥氏、同CEOの河端保志氏、クラウドワークス CEOの吉田浩一郎氏、そして今回からBranding Engineerのアドバイザーに就任するクラウドワークス前CFOの佐々木翔平氏。

クラウドワークスは8月8日、エンジニアの独立支援サービスなどを手がけるBranding Engineerの普通株式を取得したことを発表した。取得株数は3250株で、これは発行済株式の2.7%に相当する。取得に要した金額は非公開だが、関係者らの情報からすると3000万円程度ではないかと推測される。

なお、クラウドワークスが取得した株式はもともと既存株主が保有していたもの。だから、この件によってBranding Engineerがキャッシュを手にしたわけではない。

もっとも、バリュエーションが上がったうえでの譲渡だから、既存株主はリターンを得たことになる。

2013年10月に創業のBranding Engineerは、エンジニア向けに複数のサービスを展開するスタートアップ。

代表取締役COOの高原克弥氏がコア事業と位置づけるサービスは合計3つある。ダイレクトリクルーティング・サービスの「TechStars」、独立支援サービスの「Midworks」、そしてメディアの「Mayonez」だ。

これらのサービスを展開するBranding Engineerの月間売上高は、1億円を突破。

提供中のサービスの1つであるMidworksは、独立したエンジニアに正社員と同等の社会保障を提供することで、彼らの独立を支援するというサービスだ。同サービスに参加するエンジニアは現在200人程度だという。

一方、今回株式を取得したクラウドワークスは、独立して事業を行うフリーランサーたちが事業のターゲット。

まだ具体的な協業のアイデアは生まれていないということだが、両社の事業領域が似ているということもあり、今回の株式取得によって将来的なシナジーを狙ったかたちだ。

だが、それ以上に大きな収穫がある。クラウドワークスの前CFOである佐々木翔平氏がアドバイザーとしてチームに加わったことは、同社にとって非常に重要な出来事だと高原氏は話す。

「佐々木さんはクラウドワークスが上場するときの一番の功労者。Branding Engineerは2020年までのIPOを目標として掲げており、彼が当社に加わったことは大きな価値になるだろう」(高原氏)

Branding Engineerは2014年10月にANRIから2000万円を、そして2016年7月にはEast Venturesなどから1億円を調達している。

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TechCrunch Japan

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