すでに告知させていただいている通り、TechCrunch Tokyo 2013内のミニイベントとして11月11日月曜日の夕方6時から東京・渋谷で「CTO Night――現役CTOに直接聞きたい! スタートアップCTOに求められるモノとは?」というイベントを行う予定だ。
すでに申し込み人数は140人を超えていて、「東京近辺だけで、こんなにもCTOという肩書きを持つ人が多くいたのか」という感じになってきている。かなりよく知られたWeb系企業のCTOやエンジニアの方も混じっていて、手前味噌ではあるが、とても良い交流の場となるのではないかと思う。会場自体は数百人が入れる大ホールだし、CTOもしくは技術責任者の方であれば無料でお申し込み頂けるので、月曜日の夜にふらりと渋谷に立ち寄るというぐらいのつもりでも、是非遊びに来てほしい。申し込みは日曜日の18時まで。ちなみに、TechCrunch Tokyo 2013のイベントチケットをご購入の方であれば、職種に関係なくご参加頂ける。こちらのイベントチケットのほうは金曜日のお昼12時まで販売を行っている。ご検討頂いていた方にはお急ぎいただければと思う。
CTO Night参加のお申し込みはこちらから→
TechCrunch Tokyo 2013のチケット購入はこちらから→
さて、告知通りに「お兄さんCTO」を3名お呼びして、ステージに登壇して頂く予定だ。
1人目は「ビズリーチ」で取締役CTOを務める竹内真氏だ。ビズリーチは、求職者課金型という従来の転職サービスの常識を覆す会員制転職サイトとして知られる。このスタートアップ企業の創生期物語ともいえる著作『ともに戦える「仲間」のつくり方』(南 壮一郎著)によれば、ビズリーチのベータ版リリース前に参画した竹内氏は、それまでPHPで苦労しながら作りつつあったバギーなコードベースを全部捨てる決断を経営者に迫り、2カ月という短期間で1人でビズリーチのシステムをJavaベースで開発してしまったという逸話がある人物だ。ビズリーチや、そのアジア版であるRegionUp、ルクサなどのプロダクトの立ち上げと運用を通じて、オンプレミス・クラウドの使い分けやスケールアウトといった観点でお話しが頂けそうだ。
もう1人、「nanapi」のCTOである和田修一氏にもご登壇頂けることとなった。和田氏はnanapiの立ち上げ時から1年以上も1人で開発していたそうだが、もともとはDevOpsでいえばOps側のヒトだったという。初期にはサーバをどう組むかなど頭を悩ませてきたそうだ。スタートアップCTOとして、コスト的制約や経営者の視点を持ちながら、どう工夫をしてきたかという話などが聞けそうだ。和田氏の考えでは、CTOというのは「技術が理解できる経営者」だというから、技術指向とは違う視点で、オンプレミスとクラウドの使い分けの話などが聞けそうだ。nanapiではクラウドを使った継続的インテグレーションなども取り組みも積極的に行っているという。
登壇して頂く3人目のCTOは、「TheRealReal」の山路昇氏だ。TheRealRealは米国に拠点を多くベンチャーで、創業して2年。ブランド品の委託販売サービスとして、ビバリーヒルズのセレブ、女優、スタイリストなどに利用されているという。日本版のTheRealRealは初の海外進出先で、2013年8月にサービスリリースをしたばかりだという。山路氏は、前職のグルーポンでも現職のTheRealRealでも、マーケティングも担当しつつシステム開発に携わっているという、ちょっと異色かもしれないCTOだ。TheRealRealでは、現在30人強のスタッフがいる中でエンジニアは山路氏以外に2人だけ。むしろ、鑑定士や倉庫管理、カメラマンなどいろいろな職種がいて、こうした人々が使うための営業ツールや倉庫管理、発送・商品管理システムまで含めて手がけたという。モノの動きとデータの動き、倉庫の配置などシステム以外の面での設計も行ったという。人的、物理的なオペレーションの設計まで考えたシステム開発を少人数で行うというのは、O2OとかECサービスが伸びている今、スタートアップ企業のCTOに求められる経験なのかもしれない。開発者が少ないので、当初から売上10倍になっても同じ少人数で回るようにクラウドを駆使しているという。将来の自分がラクできるように、ということで、社内サーバは何とゼロ。VPNでクラウドと社内を接続し、カメラで写真を撮ると、それがそのままクラウドのストレージにアップロードされる仕組みを構築しているという。注文票や発送伝票も、クラウド側から社内のプリンタへと印刷されるという具合だ。
それぞれのCTOの方々に話を聞くと、それだけで1時間が経過してしまいそうな感じだが、CTO Nightでは、いくつかテーマを提示しつつ、ご意見や事例紹介を頂くという形で進行させていただく予定だ。会場からもハッシュタグ(#ctonight)で意見や質問を受け付けるほか、セッション終了後には懇親会もあるので、参加型イベントとしてCTOの方々に楽しんで頂ければと思う。
CTO Night参加のお申し込みはこちらから→