米SnapがインドでShareChatの動画アプリMojと提携しCamera KitのAR技術を展開

世界第2位のインターネット市場での成長を加速させようとしている米国のSNS・カメラアプリ大手Snap(スナップ)は、同社のCamera KitをインドのShareChatが運営するMojアプリに統合するパートナーシップを発表した。

さまざまな拡張現実(AR)機能をアンロックするCamera Kitの技術において、Snapがインドの企業と提携したのは今回が初めてであると両社は述べている(Snapは世界的には、Trillerを含む数社の企業とCamera Kitのため提携している)。

TechCrunchの取材に対し、Mojのクリエイターはアプリ内からSnapのAR技術を利用できるようになり、クリエイターが制作したレンズの一部はSnapユーザーが利用できるようになると、両社の幹部が語った。

米国時間2月10日の動きは、インドで人気のソーシャルネットワークであるMojを運営しているShareChatが資金調達のための努力を続けている中で発表された。Mojは十数カ国語の現地語に対応してユーザーを集めており、Google(グーグル)やSnap、Twitter(ツイッター)などの投資家と交渉中であると先にTechCrunchが報じていた。

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SnapのSVPであるBen Schwerin(ベン・シュヴェリン)氏はインタビューで、今回のコラボレーションは2つの企業間の関係の始まりであると語ったが、投資の件についてはコメントを避けた。

シュヴェリン氏は、8カ月のMojとのコラボレーションによって、Snapはインドのより多くのユーザーにAR技術のリーチを拡大できるようになると述べた。何年もインドへの進出に苦労してきたSnapは、ここ数四半期、インドで目覚ましい成長を遂げている。

Snapは2020年12月のインドにおける月間アクティブユーザー数が約8000万人(業界幹部がTechCrunchと共有した、モバイルインサイト会社App Annieのデータによる)で、1年前の約2500万人から増加している。

ShareChatはインドで1億6000万人以上の月間アクティブユーザーを獲得しており、2020年6月にインド政府がTikTok(ティックトック)を禁止した後に立ち上げたMojアプリは、同スタートアップによると同年9月には約8000万人のユーザーがいたという。

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インドでは多くのスタートアップが、同国でのTikTokの禁止に乗じてチャンスを生かそうとしている。インドのコングロマリットであるTimes InternetのMX PlayerはMX TakaTakを立ち上げ、ニュースアグリゲーターのDailyHuntはショート動画にJoshで拡大した。彼らの親会社(VerSe Innovation)は今週、1億ドル(約105億円)以上の資金調達を発表したが、これはGoogleが同スタートアップの別の1億ドル以上のラウンドに参加してから2カ月後のことである。

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世界的な大手企業もまた、この機会を利用しようとしている。Facebook(フェイスブック)は2020年、インドでInstagram Reelsを立ち上げ、YouTubeはShortsを立ち上げたが、これはすでにインドで毎日35億以上のビューを集めていると同社は先月述べた。

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Mojは、ローンチ時点でコミュニティ向けに30のSnapによるレンズをリリースしたが、今後数年間で400以上のレンズを開発し、その一部はインドのSnapchat Official Lens Creatorsと共同で開発する予定だと述べている。

「Mojのオーディエンスのためにカスタマイズされ、ローカライズされたARレンズのすばらしい選択肢が出てくるでしょうし、Snapだけでは見られなかったようなイノベーションやユースケースがたくさん出来てくると思います」とシュヴェリン氏は語り、これまでクリエイターたちはSnap用に150万以上のレンズを開発していると付け加えた。

ShareChatの製品担当SVPであるGaurav Mishra(ガウラフ・ミシュラ)氏は、インタビューの中で、このパートナーシップはMojユーザーたちがコミュニティとより深く関わり、群衆の中で際立つことを可能にするだろうと述べている。彼は、ShareChatがレンズの作成のために展開することを計画していたリソースのレベルを共有することは避けた。両社は、取引の財務条件を開示することを辞退している。

インド最大級のARクリエイティブ企業であるSuperFan Studioで働くHardik Shah(ハーディク・シャー)氏は、SnapのAR技術の普及は、インドのほとんどの人が利用できるレンズやフィルターの品質を向上させるだろうとTechCrunchに語った。

「ブランドは『あなたはどのディズニーキャラ?』という質問は2019年のものであり、2021年には捨てるべきだと気づく必要があります。時代遅れで陳腐な演出をするんだったら、AR体験はしない方がいい」と彼はいう。以下の動画は、SuperFan StudioがSnapプラットフォーム上で行った作品の一部だ。

 

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画像クレジット:Mauricio Santana / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Aya Nakazato)

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TechCrunch Japan

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