【初心者向け】コンバージョン単価とは?目安や単価を下げる方法を解説

【初心者向け】コンバージョン単価(CPA)とは?目安や単価を下げる方法を解説

コンバージョン単価(CPA)は、デジタルマーケティングにおいて重要な指標のひとつですが、多くの方がその最適化に頭を悩ませているのではないでしょうか。コンバージョン単価に影響を与える要因の特定が難しく、限られたマーケティング予算の中でコンバージョン単価を下げるには専門知識や経験が必要です。

本記事では、この課題に直面している方に向けて、コンバージョン単価の最適化に関する具体的な戦略と方法を解説します。最後まで読み進めていただければ、コンバージョン単価を下げるための実践的なノウハウが身につき、デジタルマーケティングの効果を最大限に引き出せるでしょう。

ナイルでは、2,000社以上のWebコンサルティング実績があり、コンバージョン単価の最適化を含めたデジタルマーケティング全般をサポートしています。コンバージョン単価の改善にお悩みの方は、ぜひ無料相談をご利用ください。

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コンバージョン単価とは

コンバージョン単価とは、1件のコンバージョンを獲得するために必要となるコストを表す指標であり、CPA(Cost Per Action)や顧客獲得単価(CPA)とも呼ばれています

コンバージョン単価を算出する方法は、主に以下の2つが挙げられます。

コンバージョン単価の計算方法

  • 計算方法1:コンバージョン単価=コスト÷コンバージョン数
  • 計算方法2:コンバージョン単価=CPC(クリック単価)÷CVR(コンバージョン率)

1つ目の計算方法は、総コストをコンバージョン数で除算する方法です。例えば、広告費用が50万円であり、その広告から10件のコンバージョンを獲得できた場合、コンバージョン単価は約5万円(50万円 ÷ 10件)と算出されます。

2つ目の計算方法は、CPC(クリック単価)CVR(コンバージョン率)で除算する方法です。仮にクリック単価が1,000円、コンバージョン率が2%である場合、コンバージョン単価は5万円(1,000円 ÷ 2%)と計算されます。

コンバージョン単価を把握することで、広告運用の効率性を評価し、改善すべき点を特定することができます。コンバージョン単価が高すぎる場合、広告費に対してコンバージョン数が少ないことを意味するため、ランディングページの最適化や出稿キーワードの見直しが必要となります。

反対に、コンバージョン単価が低い場合は、広告費用に対してコンバージョン数が多く、効率的に顧客獲得ができていることを示唆しています。そのため、広告予算を増やすことで、さらなるコンバージョン獲得が期待できるでしょう。

コンバージョン単価を定期的にモニタリングし、適切な施策を実施することで、広告運用の効率化とROI(投資収益率)の最大化を目指しましょう。

コンバージョン単価の目安と求め方

コンバージョン単価の目安は、業界や商品・サービスの特性によって大きく異なります。目安はさまざまな条件によって変わりますが、以下の2つのステップで自社にあったコンバージョン単価の目安を作れます。

  1. 類似他社の売上高広告比率を割り出す
  2. 自社の売上から逆算する

類似他社の売上高広告比率を割り出す方法としては、広告費に関する調査データから分析すると良いでしょう

例えば、東洋経済オンラインでは、各企業の売上高広告比率を記載しています。自社に似た企業を並べて見て、平均を確認すると、おおよその適正売上高広告比率を確認することが可能です。

広告宣伝費の「売上比率が高い200社」ランキング

出典:広告宣伝費の「売上比率が高い200社」ランキング | 東洋経済オンライン

上記がわかれば、自社の目標売上から広告予算を導き出し、さらに目標コンバージョン数で割ると目安のコンバージョン単価を算出できます

リスティング広告の目標コンバージョン単価とは

リスティング広告の目標コンバージョン単価(Target CPA)とは、1件のコンバージョンを獲得するために許容できる最大の広告単価のことです。この設定にすると、広告の入札単価が自動調整され、効率的な広告運用が可能になります。

目標コンバージョン単価を設定する際は、まず利益率を考慮することが重要です。もし過去の実績データがある場合はそこから実現可能な範囲で目標値を設定するようにしましょう。

例えば、過去3ヶ月の平均コンバージョン単価が2,000円だった場合、その数値を基準に目標コンバージョン単価を設定することができます。

目標コンバージョン単価の設定基準は以下のとおりです。

高額商品で販売数が少ない場合:
1回のコンバージョンで得られる利益(粗利)を基準に設定。例えば、1万円の粗利が見込める商品の場合、目標コンバージョン単価も1万円程度に設定します。

低価格商品で販売数が多い場合:
1回のコンバージョンで得られる利益(粗利)に、平均購入回数をかけた金額を基準に設定。例えば、1回の購入で500円の粗利があり、平均購入回数が3回の場合、目標コンバージョン単価は1,500円程度に設定します。

 

目標コンバージョン単価には、以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリット デメリット
・予算管理が容易
・ROIの最適化
・入札単価の自動調整
・市場変動への対応が必要
・最適化までに一定の学習期間が必要

 

適切な目標コンバージョン単価を設定し、定期的に検証・調整することで、リスティング広告の効果を最大限に引き出すことができるでしょう

ナイルでは、目標コンバージョン単価の設定を含め、リスティング広告の基本から勉強したい方向けにポイントをまとめた資料を用意しています。以下からダウンロードしていただけますと幸いです。

コンバージョン単価を下げる6つの方法

コンバージョン単価を下げるには、以下のような方法を組み合わせると効果的です。

コンバージョン単価を下げる6つの方法

方法1 広告の品質スコアを高める

広告の品質スコアを高めることは、コンバージョン単価を下げるために重要です。広告文言とランディングページの内容を一致させ、ユーザーの検索意図に合致させることが求められます。

広告文言とランディングページの内容が乖離していると、ユーザーが目的のページに辿り着けず、コンバージョンに結びつきません。そのため、広告の文言とランディングページの内容を、ユーザーの検索意図に沿って設計する必要があります。

さらに、リスティング広告の品質スコアを確認し、スコアの低いキーワードについては、広告文やランディングページを改善することが大切です。品質スコアは、広告の質を表す指標であり、品質スコアが高いほど、広告の表示順位が上がりクリック単価が下がる傾向にあります品質スコアを高めるためには、キーワードの関連性、広告文の関連性、ランディングページの品質を総合的に見直し、最適化することが重要です

方法2 効果的なキーワードの選定

効果的なキーワードを選定することは、コンバージョン単価を下げるために欠かせません。競合が少なく効果的なキーワードを見つけて独占できれば、コンバージョン単価は下がりやすくなります。

商品やサービスに関連する主要なキーワードを洗い出し、ツールを使って各キーワードの月間検索ボリュームと競合性を確認します。検索ボリュームが一定以上あり、競合性が高すぎないキーワードを選定するのがおすすめです。

また、商品やサービスに関連するロングテールキーワードも活用し、より具体的で関連性の高いキーワードを選ぶことも重要になります。選定したキーワードは定期的に見直し、クリック率やコンバージョン率の低いキーワードを削除することで、キーワードリストを最適化しましょう

方法3 オーディエンスターゲティングの活用

オーディエンスターゲティングを活用することで、コンバージョン単価を下げることができます。

GA4でオーディエンスデータを活用し、コンバージョンしやすいユーザーの属性(年齢、性別、地域、関心事など)を特定しましょう。その属性に近いユーザーをターゲティングすることで、狙いたいユーザー層にアプローチできるようになり、コンバージョン率が上がるため、コンバージョン単価を下げることが可能です

また、リマーケティングリストの作成も有効です。過去に自サイトを訪問したユーザーに対して、リマーケティング広告を配信することで、再訪問を促すことができます。

適切な広告施策を実施すれば、より多くの人から自社商品やサービスに興味を持ってもらえます。特にリターゲティング広告であれば、一度サイトに訪...
リターゲティング広告とは?課金方式やメリット、成果を上げるコツまとめ - www.seohacks.net

方法4 自動入札戦略の活用

自動入札戦略を活用することで、効率的な入札管理が可能となり、コンバージョン単価を下げられます。直近30日間のコンバージョンデータをもとに、現実的な目標コンバージョン単価(tCPA)またはターゲットROAS(tROAS)を設定します。

自動入札の効果が限定的な場合は、手動での入札調整を並行して実施すると、キャンペーンの成果を最大化できる場合があります。定期的にキャンペーンのパフォーマンスを分析し、必要に応じて目標tCPAやtROASの値を調整しましょう。

方法5 ランディングページの最適化(LPO)

ランディングページの最適化(LPO)は、広告をクリックしたユーザーが到達するランディングページを改善し、コンバージョン率を高める手法です。ページの読み込み速度を改善してユーザー体験を向上させ、検索意図や課題解決に焦点を当てたコンテンツを作成し、ページ滞在時間を増加させます。

また、魅力的なCTAボタンを目立つ位置に設置し、クリック率を改善します。A/Bテストを実施してパフォーマンスを改善することも効果的です。

LPOとは、ランディングページの構成や内容を見直し最適化して、コンバージョン率を高めることです。アクセスログを分析した上で改善すべき課題を洗...
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方法6 入力フォームの最適化(EFO)

入力フォームの最適化(EFO)は、ランディングページ上の入力フォームを改善し、フォームの完了率を高める手法です。フォームの入力項目を最小限まで削減し、フォーム離脱率を減らします。また、シンプルで視認性の高いデザインにすることで、フォーム完了率を向上させることが可能です。

さらに、入力エラーがあった際にリアルタイムでユーザーに通知することが重要です。フォーム送信後にサンクスページを表示したり、自動返信メールを送ったりするといった、送信後のユーザーに向けたフォローも行いましょう。

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EFOとは?入力フォーム最適化に効果的な22の施策を紹介 - www.seohacks.net

目標コンバージョン単価を導入する2つの注意点

コンバージョン単価の目標を設定する際は、以下の2点に気をつけましょう。

目標コンバージョン単価を導入する2つの注意点

注意点1 予算のバランスを確認する

Google広告では1日の予算を設定できますが、実際の広告費用は、広告の品質スコアや競合他社の入札状況によって変動します。そのため、目標コンバージョン単価を設定する際は、予算が計画どおりに消化されない可能性も考慮する必要があります

目標コンバージョン単価が低すぎると、広告が表示されにくくなるリスクがあります。一方、高すぎる設定では、予算がすぐに消化されコストパフォーマンスが悪化する可能性があります。

したがって、広告費用が計画どおりに消化されない点を理解した上で、目標コンバージョン単価と1日あたりの予算のバランスを適切に設定することが重要です。定期的に広告パフォーマンスを確認し、必要に応じて目標コンバージョン単価や予算を調整しましょう。これにより、予算を有効活用しながら、コンバージョン単価を最適化できます。

注意点2 学習期間が必要となる

目標コンバージョン単価を設定した直後は、Google広告の機械学習がデータを収集し、最適化するための学習期間が必要です。この期間中は、コンバージョン単価が変動する場合があります。

学習期間の長さは、キャンペーンの規模やコンバージョン数によって異なります。十分なデータが収集されるまでには、数週間から2ヵ月程度の時間を要すると覚えておきましょう。学習期間中は、目標コンバージョン単価や入札額を頻繁に変更せず、運用を続けることが理想的です。

学習期間が終了し、パフォーマンスが安定したことを確認してから、目標コンバージョン単価の調整や最適化を検討してください。急激な変更は、機械学習を混乱させる可能性があるため、慎重に行う必要があります。

適切な目標コンバージョン単価の設定や改善をサポートしてほしいという方は、ナイルの「コンバージョン改善・アクセス解析コンサルティング」サービスもご検討ください。

コンバージョン単価を下げることに成功した事例

最後に、コンバージョン単価を下げることに成功したナイルの事例を2つ紹介します。CRO(コンバージョン最適化)施策やSEO強化を検討中の方は、以下の事例をご参考ください。

事例1 SEO・CRO・広告運用を組み合わせた施策でコンバージョンを獲得した事例

株式会社スクロール360の事例

EC・通販事業のトータルサポートがメイン事業である「株式会社スクロール360」では、1年間でリード獲得数を約3倍にするという高い目標が設定されていました。しかし、社内のリソース不足とWebマーケティングに関するノウハウ不足が課題としてあり、推進できずにいました。

そこで、ナイルが具体的な戦略を提案し、支援を行うことになりました。実行した施策は以下のとおりです。

  • SEO施策
  • CRO(コンバージョン最適化)施策
  • 広告運用の改善

それぞれの施策の結果として、コンバージョン数が2.6倍に増加し、SEO、CRO、広告運用の総合的な施策でコンバージョン単価を最適化することに成功しました。それぞれの施策の詳細は下記をご参照ください。

この案件・類似案件を担当したメンバー

 大脇 功暉

大脇 功暉(おおわき こうき)

・物流業界のSEO支援事例では、半年でセッション数9倍を達成
・人材系や不動産系のSEOコンサルティング経験が豊富
・前職の経験を活かし金融業界でのマーケティングに定評あり

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事例2 SEO強化で顧客獲得単価を下げることに成功した事例

BlueBank株式会社の事例

融資サービスを提供する「BlueBank株式会社(旧Scheeme(スキーム)株式会社)」では、広告による顧客獲得単価が高く、自然検索流入からのコンバージョン獲得を増やす必要がありました。特に、融資サービスは単価が高いため、顧客獲得単価を下げるにはSEO対策は欠かせません

しかし、過去に作成した記事からの流入キーワードではコンバージョンにつながっていませんでした。

この課題に対して、ナイルで実施した施策は以下のとおりです。

  • SEOの強化
  • SEOで集客した顧客に効率的なコンバージョンを促す施策

具体的には、Googleアナリティクスのアクセス解析ログを用いてWebサイトの現状分析を行い、CVR改善を提案しました。

施策を実装した結果、集客数の増加と顧客獲得単価の低減に成功しました。このように、SEO対策は結果が出るまでに時間がかかりますが、間接的にコンバージョン単価を下げる効果があります。SEOによる集客数の増加と、集客した顧客に対する効率的なコンバージョン促進施策を組み合わせることで、広告に頼らずとも顧客獲得単価を下げられました

この案件・類似案件を担当したメンバー

 富江 弘幸

富江 弘幸(とみえ ひろゆき)

・金融、保険メディアの立ち上げ、開設から6ヵ月で月10万セッションを達成
・英字新聞社在籍時のプロジェクトで、自社を含む3社でのコラボレーション企画の立ち上げを経験

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コンバージョン単価は費用対効果を判断する上で大切

コンバージョン単価を下げるためには、ターゲットオーディエンスの特定、適切なキーワード選定、ランディングページの最適化など、広告の品質と効率を高める要素に焦点を当てることが重要です

これらの基本的なアプローチを組み合わせることで、広告運用のコストパフォーマンスが向上し、デジタルマーケティングの成果を最大化できます。

ナイルでは、これまでに2,000社以上のWeb広告やSEO支援の実績があり、コンバージョン単価の最適化を含めたデジタルマーケティング全般をサポートしています。コンバージョン単価の改善にお悩みの方は、ぜひ無料相談をご利用ください。

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