Webサイトを運営していく中で、成果を出すために欠かせないのが「アクセス解析」です。しかし、計測項目の多さや数値の複雑さを前に「どのくらいの集客ができているか、実のところわからない」といったケースも少なくないでしょう。
この記事では、アクセス解析ツールを設置しているものの、どう活用すればいいのかわからない人向けに基本から解説します。
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アクセス解析とは
アクセス解析とは、Webサイトを訪れるユーザーに関する属性と行動を分析することです。
属性(どんな人がサイトに訪れているのか)と行動(サイト内でどんな動きをしているのか)を調査します。
Googleアナリティクス等のアクセス解析ツールを使えば、サイト全体のアクセス数(ページビュー、セッション)やコンバージョン数、特定ページのユーザー行動などが計測できます。
この可視化したデータを用いれば、ユーザーの持つ特性や特徴を把握し、流入経路などの行動の傾向も見えてくるでしょう。アクセス解析を通じてWebサイトの課題を見つけ出すことができ、次なる施策へとつなげることができます。
アクセス解析は何のために行うのか
アクセス解析は、単にデータを収集するだけで終わってしまっては、ほとんど意味がありません。
着目すべきポイントをひとつずつ解説していきます。
Webサイトの現状把握
まず取り組むべきは、Webサイトの現状を正確に把握することです。
月間のアクセス数やセッション数を把握するのはもちろんのこと、解析データによって「ユーザー像」までたどり着くことが重要です。
例えば、「アクセスログ」に蓄積されているデータからユーザー属性を詳しく知ることができます。下記の3つを把握しておきましょう。
- 属性データ:性別、年齢、地域、言語
- 行動データ:新規かリピートか、来訪経路、閲覧ページ
- 技術環境データ:デバイス、OS、解像度、アクセスブラウザ
属性だけでなく、ユーザーの行動も加え系統立てた分析をすることで、「検索から流入したユーザーは、商品購入ページにいく割合が高い」「特定のページで大半のユーザーが離脱をしている」といった、どんな状況でアクセスされているのかを把握することも可能になります。
施策の効果測定
アクセス解析を行う目的として、施策に対する効果測定を忘れてはいけません。
キャンペーンなどの施策を打った際は、どのくらい効果が出ているのかを必ず検証しましょう。ここでのポイントは、実施した施策において、狙った成果がしっかり出ているのかどうかを見ることです。
特に広告などの集客施策は「出して終わり」にならないようにすることです。しっかり効果測定を行い、もし効果が出ていないようなら、その要因を解明して改善につなげていく必要があります。
また併せて、PDCAサイクルを回していくことで、集客力強化を推し進めていけるでしょう。
モニタリング
目標の達成度合いなどを把握するために、Webサイトを定点的に観測する「モニタリング」も欠かすことができません。
例えば、「サイト経由の資料請求の件数」について、当初、月間で5,000件を目標にしていたとしましょう。
中間地点の月半ばで「2,000件しか請求していない」ことが明らかになれば、別の対応策を講じることができます。モニタリングによって、手遅れになる前に対処できるというメリットがあります。
また、定点観測をする上で重要になるのが、いかに正しいデータを収集する環境を整えられるかです。これは当たり前のようですが、意外とできていません。
よくあるのが「Googleアナリティクスの二重計測」「自社IPからのアクセスが集計に含まれる」といったミスです。実際のアクセス数と異なるといった問題が発生するため、早めの修正が求められます。
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アクセス解析で得る目的を設定する
アクセス解析でよく聞く悪い例は、「いきなりデータを見てしまう」ことです。
数字を眺めていると何となくわかった気になって終わってしまったり、判断基準のないままではどの数値を見ればいいのかわからなかったりします。
そうならないためにも、アクセス解析に取り組む際は、「サイトで達成したいゴールを明確にする」「仮説を立てて取り組む」の2つのポイントを押さえることが重要です。それぞれ説明していきます。
サイトで達成したいゴールを明確にする
アクセス解析で得られるデータはとにかく多種多様なため、糸口を作る意味でも、まずはサイトで達成したいゴール(目的)を決めましょう。
ただし、サイトによって目的はさまざまです。例を挙げると、商品やサービスの認知度を向上させるのが目的の場合もあれば、資料請求や問い合わせを増やすことが目的の場合もあります。
さらには、FAQサイトのような「相談ごとを解消する」といったサービスに重きを置くことが目的の場合も考えられます。
目的の違いからアクセス解析で分析すべき項目は異なってきます。前提として、必ずサイトの目的は明確にしておくことが重要です。
仮説を立てて発展させる
サイトの目的が設定できたら、次は達成に向けて仮説を立てていきます。
例えば、「半年後までにリピート率を〇%増やす」や「週に〇件の問い合わせ件数(コンバージョン数)を獲得する」という目的であれば、これに近づくための必要な要素や想定される課題から考えをめぐらせ、仮説へと発展させていくのがポイントです。
いったん仮説を立てて、解析データ・数値を見ることで、分析・検証の精度は格段に上がります。また、設定した目的を細分化して、それぞれの段階で「仮説→検証」のプロセスを繰り返せば、思わぬ事態が起こった場合でも、施策の方向性を見失うことはないでしょう。
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アクセス解析の専門用語を理解する
アクセス解析に関する用語は、理解しておく必要があります。
Googleアナリティクスでアクセス解析をする際に、知っておきたい用語をいくつか紹介します。
ページビュー数(PV)
ページビュー数とは、ページがユーザーに閲覧された総数のことです。
アクセスされるたびに、1PVとしてカウントされます。
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セッション数
セッション数とは、ユーザーがWebサイトに訪問した回数のことです。
同一のユーザーが、サイト内で複数ページを閲覧して、離脱した場合に1セッションと計測されます。
ただし、離脱したユーザーが30分を過ぎてから、再びサイトに訪問すると新たなセッションとしてカウントされます。1セッション内にPV数が少なければ、ユーザーの回遊性に課題ありといえるでしょう。
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コンバージョン率(CVR)
コンバージョン率とは、「Webサイトを訪れたユーザーが、どのくらいの割合でコンバージョンに至ったか」を示す数値です。
コンバージョンの内容は、資料請求・問い合わせ・商品購入・会員登録、体験の申込みなどさまざまで、サイトごとに違っています。「コンバージョン数(CV数)÷セッション数」で算出できます。
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アクセス解析は長期スパンで眺めよう
アクセス解析の意味・目的から、実施する上での注意点までの「押さえるべき基本的なポイント」を紹介しました。アクセス解析ツールを目の前にすると、ついつい日々の数値の増減を追ってしまいますが、日々の数値そのものに大きな意味はありません。
週単位・月単位・年単位など長いスパンでデータを分析・比較することで、初めて数値に意味が出てきます。辛抱強くアクセス解析を行いながら、得たデータをしっかりと活用していきましょう。
なお、ナイルでは、GA4の導入からサイト分析まで、お任せいただくことが可能です。状況をヒアリングした上で、サイト分析に何が必要なのか、どのように進めればいいのか、ご提案させていただきます。ぜひ一度、ご相談ください。
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