アクセルスペースが日本初の超小型量産衛星4機の打上日を2021年3月20日予定と発表

アクセルスペースが日本初の超小型量産衛星4機の打上日を2021年3月20日予定と発表アクセルスペースは11月11日、出荷に向けて最終準備段階にある4機の超小型衛星の打上日について、ロシアの打上事業者GK Launch Servicesより公式な通知があり、11月11日時点において2021年3月20日に設定されたと発表した。最終日程は今年中に確定する予定。

アクセルスペースは、2015年より、多数機の超小型衛星により世界のあらゆる地域を高頻度に観測する次世代の地球観測プラットフォーム「AxelGlobe」の構築を推進。2018年12月の初号機GRUS-1Aに続く2回目の打ち上げとして、今回AxelGlobeを構成する4機の衛星「GRUS-1B」「1C」「1D「1E」を予定している。

超小型衛星「GRUS-1B」「1C」「1D「1E」を搭載予定のソユーズロケット

超小型衛星「GRUS-1B」「1C」「1D「1E」を搭載予定のソユーズロケット

アクセルスペースによると、複数の同型衛星が1度に打ち上げられるのは日本の衛星としては初という。これまで同社が開発した衛星は一品生産の専用機が中心であったため、複数機を同時に製造することは大きなチャレンジだった。今後さらに製造機数の増加が見込まれる中、今回の4機同時製造は本格的な量産に向けた第1歩であり、同社にとって非常に貴重な経験としている。

またAxelGlobeは、今回の4機のGRUSの打ち上げにより5機体制が実現。日本付近を含む中緯度地域では平均1.4日に1回、低緯度地域であっても3日に1度という高い観測頻度が達成されることになる。これによって、高い観測頻度が必要な農業利用や事故・災害時の事業継続計画(BCP)への応用など、多様な業界における衛星データ活用が本格的に可能となる。

今後さらに同社では、顧客ニーズに合わせたソリューション提案活動を積極的に推進していく。アクセルスペースが日本初の超小型量産衛星4機の打上日を2021年3月20日予定と発表

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カテゴリー: 宇宙
タグ: アクセルスペースAxelGlobe宇宙日本

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東京大学協創プラットフォーム開発(東大IPC)が運営する「協創プラットフォーム開発1号投資事業有限責任組合」は12月7日、東大関連の宇宙系スタートアップ3社に総額7億円を出資した。

小型光学衛星のコンステレーションによる全地球観測網の構築を目指すアクセルスペースに対して約3億円、小型衛星による宇宙デブリ回収を目指すAstroscale(アストロスケール)に約1.1億円(100万ドル)、「小型合成開口レーダ衛星」のコンステレーションによる地球観測を目指すSynspective(シンスペクティブ)に約3億円という内訳だ。

またアクセルスペースは、東大IPCからの約3億円を含め、シリーズB投資ラウンドとして総額25.8億円を資金調達している。引き受け先は以下のとおりで、31VENTURES-グローバル・ブレイン-グロースIがリードインベスターを務める。

左から、三井不動産ベンチャー共創事業部田中氏、同菅原部長、 アクセルスペース代表取締役中村氏、グローバル・ブレイン百合本社長、同社パートナー青木氏

・31VENTURES-グローバル・ブレイン-グロースI(三井不動産/グローバル・ブレイン)
・INCJ
・協創プラットフォーム開発1号投資事業有限責任組合(東京大学協創プラットフォーム開発)
・SBIベンチャー企業成長支援投資事業有限責任組合(SBIインベストメント)
・SBIベンチャー企業成長支援2号投資事業有限責任組合(同上)
・SBIベンチャー企業成長支援3号投資事業有限責任組合(同上)
・SBIベンチャー企業成長支援4号投資事業有限責任組合(同上)
・第一生命保険

アクセルスペースはこの資金調達によって、2020年に2機のGRUSの追加打ち上げを予定している。資金調達に併せて、2017年から延期されていたGRUS初号機の打ち上げと組織改編についても発表した。

GRUS初号機

GRUS初号機は、2018年12月27日にソユーズ(Soyuz-2)を使い、ロシア連邦ボストーチヌイ射場から打ち上げられることとなった。同社は、今後数十機のGRUS衛星を打ち上げ、2022年に毎日全地球観測インフラ「AxelGlobe」の構築を目指す。

組織改編については、中村友哉CEO、野尻悠太COOは留任となるが、新たに同社の共同設立者で取締役だった宮下直己氏がCTOに任命された。そのほか、CBDO(最高事業開発責任者)に山崎泰教氏、CFOに永山雅之氏が就く。なお、同社創業者の永島隆氏は取締役CTOを退任し、今後は上席研究員となる。