Deadlineの報道によると、ustwo Gamesのモバイルパズルゲームが好きな2人がデザインし、賞も受賞したパズルゲームMonument Valleyが映画化されるようだ。ゲームではプリンセスを導くためにエッシャーの絵のような建物を操作するが、映画バージョンはゲームの“心が麻痺するような世界”に送り込まれるライブアクションのキャラクターに主眼を置いている、と伝えている。
Paramount PicturesとAkiva GoldsmanのWeed Road Pictures が共同制作し、監督はPatrick Osborne。スタジオ側はフランチャイズを希望しているようだ。もしそれが実現するとすれば、母親が子どもを伴って不思議な建物の中を彷徨うというMonument Valleyの続編がすでに出ているので、映画化の材料には困らない。
監督のOsborneは “Feast(邦題:愛犬とごちそう)” でアカデミー賞短編アニメ賞を受賞しているが、現在はFoxとBlue Sky向けに人気のグラフィック小説“Nimona”をベースとした作品を制作中だ。そこでの経験は、今回のMonument Valley映画化という稀な経験にもいきることだろう。
「Monument Valleyは瞑想的であり、シンプルなゲームであり、なおかつ歴史上大きな存在だ」。OsborneはDeadlineに対し、こうコメントしている。「私は名誉にも、アイダ姫のミステリアスな王国への手綱を手渡された。全てが不思議に見える不可能な構造物というアイダ姫の世界で遊ぶためにだ。このユニークな世界を、ParamountとWeed Roadの有能なスタッフとともに映画館に持ってくることをとても楽しみにしている」。
Ustwo Gamesの責任者Dan Grayはまた、社としてこのゲームを大スクリーンに登場させる絶好の機会を待っていたと語った。
映画制作スタジオにとってゲームを映画に取り込むのは珍しいことではないが、今回の場合、Monument Valleyの知名度がものをいったようだ。SF映画”Ready Player One”のようにヴァーチャルの世界を取り込んだ映画の成功例もある。Monument Valleyゲームそのものはこれまでに世界で1億6000万回ダウンロードされていて、Appleなどの賞を受賞していることから、映画バージョンの視聴も期待できる。
とはいえ、Monument Valleyがどれくらい注目を集める映画になるか予想するのは難しい。ゲームのあらすじはいたって最小限のものであり、会話などに乏しく、一つのパズルからまた次のパズルへとプレーヤーを動かすだけの手段としてキャラクターを使うという内容だ。このゲームの美しさはゴージャスなアニメーションや全体的なデザインにある。そしてこのゲームをより瞑想的な体験にするために、魅惑的なサウンドトラックが加えられている。映画でどんなストーリーになるかはわからないが、おそらくほとんどはオリジナルに近い形になるのではないかと思われる。
Deadlineによると、スタジオは現在、Osborneの意向に沿う形でストーリーを書く脚本家を探しているという。映画の公開日は発表されていない。
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(翻訳:Mizoguchi)