ダイエット、ランニング、英語学習。だれもが一度は「今年こそ」と意気込んだことのある目標だろう。だが同時に、3日坊主になってしまいそうな目標でもある。そういう僕も、ランニングは2日でやめた思い出がある。
そんな人にうってつけの習慣化アプリ、「みんチャレ」を提供する日本のエーテンラボは2月20日、ソニー、第一勧業信用組合、フューチャーベンチャーキャピタル、グローブアドバイザーズが投資助言を行うGA1号投資組合・GA2号投資組合、エンジェル投資家の吉田行宏氏などを引受先として総額6600万円の第三者割当増資を実施したと発表した。
みんチャレは、共通の目標を習慣化したい5人のユーザーがサービス内で協力し、チャットでお互いを励ましあいながら目標達成を目指すというアプリ。みんチャレでは、ダイエット、早起き、勉強など40種類以上の目標が用意されている。「見知らぬ人とチームを組むのは不安」という人でも安心できるように、ニックネームでユーザー登録することが可能だ。自分の頑張りに応じて「コイン」をもらえる機能などもあり、ゲーム要素も盛り込まれているのが特徴だ。
2015年11月のリリース後、みんチャレは順調にユーザーからの支持を獲得。2016年には「Google Play ベストオブ2016」を受賞した。
みんチャレは、ソニーの新規事業創出プログラム「Seed Acceleration Program」から生まれたサービス。エーテンラボCEOは、ソニー・コンピュータエンタテインメントでプレイステーションネットワークのサービス立ち上げにも関わった長坂剛氏。彼を中心にソニーグループ内外から結成されたチームで「ソニー新規事業創出部 A10 Project」として活動を開始した。そして今回、経営のさらなるスピードアップと外部との連携強化のためにエーテンラボ株式会社(A10 Lab Inc.)として独立することを決めたという。
ソニー新規事業創出部で統括部長を務める小田島伸至氏は、エーテンラボの独立について「『みんチャレ』はユーザーの習慣化を促すサービスとして、様々な企業のサービスや商品の習慣化を促進することが可能です。その意味で、ソニーに限らず外部の様々な企業が参画しやすい経営体制が望ましいと考えました。また、経営者がスピーディーに意思決定をしやすいように、経営者が主導権を持つ体制での独立を支援いたしました」とコメントしている。
ユーザーに目標の習慣化を促進するというアプリは、みんチャレ以外にも国内外にいくつか存在する。「Good Habits」、「Streaks」、「toggl」、「ルーチンワーク」などがその例だ。それぞれ豊富な統計機能が備わっていたり、UIがスタイリッシュであったりと独自の特徴をもっている。
一方で、みんチャレはアプリ内で出会った5人のユーザーと交流しながら目標達成を目指すという仕組みが特徴的なアプリだ。自分が頑張っている様子を写真に撮り、それをチームのメンバーが確認することで「コイン」が手に入るなど、ゲーム的な要素も盛り込まれている。
受験でもダイエットでも、1人で孤独に頑張るよりも、仲間がいた方が楽しいし、頑張る気にもなる。
今回の調達資金の使い道について、長坂氏は「事業拡大のために採用を行い、他のサービスとの連携や企業向け継続率向上ソリューションの展開を加速します」とコメントしている。