ボストンを拠点とするLose It!(会社名はFitNow Inc.)はその減量、カロリートラックアプリに新機能Snap Itのベータ版をリリースしたことを発表した。
その機能名からも分かるように、Snap Itベータ版はユーザーが毎日の食事やおやつの写真を撮り、おおよそのカロリーを算出してログを残す機能だ。
この機能を使うにはユーザーはLose It!アプリを開いて、まずはどの食事かを選び(朝食、昼食、夕食、おやつ)、食事を撮影して投稿する。そうするとSnapが写真の解析を始める。
しばらくするとSnap Itは、ユーザーが投稿した写真に映る食事が何であるか、いくつか選択肢を提案する。ユーザーは食事の内容を指定し、さらに細かい内容を記入していく。
例えば、巻き寿司の写真を投稿した場合、Snapは「巻き寿司」までは認識することはできるが、その中にサーモンが入っているのか、きゅうりだけなのかまでは今の所認識できない。あるいは白米の代わりに玄米を使用しているかもしれない。
食事の中身にラベルをつけたら、ユーザーは食事の量を指定する。これで食事のログが完了する。
Lose It!は、時間の経過とともに賢くなるニューラルネットワーク機能としてSnapを開発した。ゆくゆくは自動で、食事の種類の認識や量をより的確に推測することができるようになるだろう。
この機能はまだベータ版だ。CEOのCharles Teagueは、テスラが将来約束している完全な自動運転車ではなく、今ある運転補助技術と同じようなものと話す。
Lose It!はSnap Itベータ版の最初のモデルをFood 101データセットを活用して構築したという。このデータセットは101の食事カテゴリーを定義し、それらのカテゴリーを表す10万1000の画像があるという。
Lose It!によると、Snap Itベータ版では、すでにこのデータセット内の食事なら87.3%から97.1%の精度があるという。さらにユーザーが画像や詳細を投稿し、データセットに寄与するほど、Snap Itの認識はさらに細かく的確になる。
ソーシャンルメディアで食事の写真をログするのは一般的になったが、Lose It!はもう少し険しい道のりを進んでいる。彼らは、ユーザーの写真の食事を正確に評価するだけでなく、できる限り正確なカロリー計算、さらには栄養価についても情報を提供することで、ユーザーが食生活を改善できるように支援したい考えだ。
Lose It!の目標は、ユーザーが減量したり、健康的な体重を維持するのを助けることにある。
Teagueは「最終的には、Fibitが自分の運動量を簡単に把握できるようにしたのと同じように、私たちはユーザーが自分の食生活を簡単に把握できるようにしたいと考えています。Snap Itは、食事のトラッキングが面倒だと感じたり、過去に試したけれど時間がかかり過ぎると感じた新たなユーザーに訴求できる可能性を開きました。食事のトラックが写真を撮るだけのシンプルさなら、誰でも気軽に始めることができます」。
Lose It!の新たなSnap Itの取り組みは、SRI InternationalのCeres projectやGoogleのIM2 Caloriesといった食事認識テクノロジーと競合する。
ただ、Fit Now Inc.が他社のAI技術を採用してLose It!の機能を補強することも可能だろう。
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(翻訳:Nozomi Okuma /Website)