日本初の薬事承認を目指す「治療アプリ」のキュア・アップが15億円を資金調達

従来の薬事法が2014年に改正され、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」となってから、診断や治療を目的としたプログラムが単体で医療機器として申請されるようになり、ヘルステック分野で注目を集めている。

キュア・アップが疾患治療用プログラム医療機器として研究開発するのは、スマートフォンで使える「治療アプリ」。同社は2月26日、既存株主のBeyond Next Ventures慶應イノベーション・イニシアティブに加え、新たに伊藤忠商事伊藤忠テクノロジーベンチャーズCYBERDYNE第一生命保険三菱UFJキャピタルいわぎん事業創造キャピタル、セゾン・ベンチャーズ(クレディセゾンのコーポレートベンチャーキャピタル)、ちばぎんキャピタルみずほキャピタルを引受先とする総額約15億円の第三者割当増資を実施すると発表した。

キュア・アップは医師でもある代表の佐竹晃太氏が、2014年7月に設立したヘルステックのスタートアップ。医薬品や旧来の治療方法ではなく、患者の身近にあるスマホアプリを病気の治療に取り入れる、治療アプリとして開発している。

現状、通院と通院の間に医療機関が患者と接点を持ち、フォローを行うことは難しい。キュア・アップではスマホを利用することで、これまで介入の難しかった患者の意識・習慣や、あらゆる場所・時間帯における患者の生活にアプリを通して接点ができ、それぞれの状態に応じた、パーソナライズドされたフォローを行う仕組みを構築してきた。

現在は、医療機関向けのニコチン依存症治療用アプリ「CureApp禁煙」の治験を実施中。同じく医療機関向けの非アルコール性脂肪肝炎(NASH)治療用アプリ「CureApp脂肪肝」も臨床試験が進行中だ。

さらに医療機関向け治療アプリ開発で蓄積した知見を基に、法人向けの健康増進プログラム「ascure(アスキュア)禁煙プログラム」の提供も、2017年4月より開始している。東証一部企業を中心に、健康経営を意識する企業での導入が進んでいるという。

キュア・アップでは、今回の調達資金をもとに、治験中のCureApp禁煙について日本初の薬事承認・保険償還を目指すほか、その他の疾患について治療アプリの研究開発を進める。また、法人向け健康増進プログラムについても、提供中の禁煙プログラムに加え、生活習慣病やメンタルヘルス対策分野へも順次展開していく予定。さらに、ヘルステック分野で日本発のモバイルソリューションとして、海外進出も準備しているということだ。

キュア・アップはこれまでに、2015年10月にBeyond Next Venturesから1億円を調達2017年2月にBeyond Next Ventures、慶應イノベーション・イニシアティブ、SBIインベストメントから3.8億円を調達している。

「治療アプリ」開発のキュア・アップ、Beyond Nextなどから3.8億円の資金調達

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疾患治療用プログラム医療機器としてのアプリ開発・製造・販売を手がけるキュア・アップは2月6日、総額3.8億円の第三者割当増資の実施を発表した。引受先はBeyond Next Ventures慶應イノベーション・イニシアティブSBIインベストメント。今回の調達は、2015年10月に実施したBeyond Next Venturesからの約1億円の調達に続くものとなる。

キュア・アップは医師でもある代表の佐竹晃太氏が、2014年7月に設立したスタートアップだ。医薬品や旧来の治療方法ではなく、患者の身近にあるスマートフォンアプリを、病気の治療に取り入れる「治療アプリ」として開発している。

治療アプリは、患者個別の治療経過を医学的知見とエビデンスをベースとしたアプリが解析、ガイダンスを行うことにより、新しい治療効果を生み出すことを狙っている。つまりスマホを利用することで、これまで介入の難しかった患者の意識・習慣や、あらゆる場所・時間帯における患者の生活にアプリを通して接点ができ、それぞれの状態に応じた、個々人に合った適時適切なフォローを行う仕組みを構築しているという。現在は、ニコチン依存症治療用アプリ「CureApp禁煙」と非アルコール性脂肪肝炎治療用アプリ「CureApp脂肪肝」の臨床試験が進行中だ。

キュア・アップでは今回の調達により、治療アプリの研究開発をさらに推進するとしている。
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