Eclipse Foodsの純植物性アイスクリームがニューヨークとサンフランシスコの高級店に登場

植物性の代替食品が今ホットだ。食べ物の中で最もクールと言われるものにさえ、そのホットなやつは侵入してきた。それはアイスクリームだ。

植物性の乳製品を作るEclipse Foods(エクリプス・フーズ)が、若者に人気の高級アイスクリームブランドであるHumphry Slocombe(ハンフリー・スロコム)やOddfellows(オッドフェローズ)と契約して、その製品を原料に使ってもらえることになった。

これまであった植物性の乳製品は味や舌触りまで真似ていなかったが、Eclipse Foodsによると彼らの製品は動物の乳と区別がつかない。しかも、アレルギーを起こさない原料を使用している。

米国時間11月9日から、ニューヨークとサンフランシスコのお店の棚には、植物から作ったOddFellowsHumphry Slocombeの職人芸的アイスクリームがある。

Eclipse Foodsは350万ドルの資金を、Redditの共同創業者であるAlexis Ohanian(アレクシス・オファニアン)氏と、彼の投資会社であるInitialized Capital、Gmailを作ったPaul Buchheit(ポール・ブックハイト)氏、そしてDaiya Foodsの元会長であるEric Patel(エリック・パテル)氏らから調達した。

オファニアン氏は声明で「また植物性食品に投資できてうれしい。創業者のAylon(エイロン)とThomas(トーマス)は食品科学のエキスパートだから文句なしだ。アイスクリームの品質は本物の乳製品で作ったものと区別できないし、今後もっともっと良くなるだろう。植物性食品のニーズは今高まっているし、このように値段が高くなくて、持続可能な作り方をされてて、そしてもちろんおいしい製品はそのニーズにぴったり合う」と語っている。

競合他社に比べるとEclipse Foodsの手法は単純明快だ。遺伝子を組み換えた原料は使っていない。植物性挽きの分野では、Impossible FoodsよりもBeyond Meatに似ている。

Eclipse FoodsのCEOであるAylon Steinhar(エイロン・スタインハート)氏は「同社は高価なバイオテクノロジーを使ってここまで来たわけではない。使ってるものは、植物と、機能性植物蛋白質に関するわれわれの専門知識と、複数の植物の単純な組み合わせ方だ」と語る。

創業者のスタインハート氏は、植物による食品革命を志す非営利団体のGood Food Instituteの専門科学者だった。相棒のThomas Bowman(トーマス・ボウマン)氏は、植物性食品の先輩企業JUSTの製品開発部長だった。Eclipse Foodsは高名なアクセラレーターであるY Combinatorから今年の3月にローンチした。

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スタインハート氏によると「原料はコーンやキャッサバなど安いものばかりなので、今後の規模拡大にもあまり資本はいらない」とのこと。

現在同社が歩んでいるロードマップは、最初Pat Brown(パット・ブラウン)氏のImpossible Foodsで作られ、その後同じく植物性の蛋白質による代替食品を追究する数十社ものスタートアップによって複製されたものだ。それは、今回のアイスクリームの例が示すように、有名なシェフや職人芸的なブランドをパートナーとして、彼らの比較的高く売られている製品の仲間入りをすること。マクドナルドやバーガーキングのソフトクリームコーンや、ウェンディーズのあのおいしいフォレスティの路線ではない。

シンプルなバニラアイスクリームではなく、Eclipse Foodsの植物性アイスクリーム原液はOddFellowsではミソチェリーやオリーブオイル・プラムアイスクリームに使われ、Humphry Slocombeではスパイシーなメキシカン・ホットチョコレートに使われる。

同社の今後の計画では、Beyond MeatやImpossible Foodsのバーガーを売ってるような店舗でも売っていくつもりだ。ボウマン氏は「バーガーキングのどの店にもImpossible Whopperがあって、Carl’s Jr.のどの店にもBeyond Famous Starがあるような時代になったら、どのレストランでも純植物性のアイスクリームを扱うだろう。アレルゲンがないし、遺伝子組み換え作物を使ってないし、粘着剤も弾性剤も安定剤も何も使っていない」と語る。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Y Combinator 2019年冬クラス、Demo Day 1日目のスタートアップ(4)

Y Combinator(YC)の企業を抱えた2019年の冬クラスは200社以上が参加し、これまでのYCで最大の規模になった。私たちはその場に参加し、それぞれのクラスの話を聞きながら、見たもののメモを持ち寄った。以下に紹介するのは米国時間3月18日にピッチが行われた86社のスタートアップだ。

Y Combinator 2019年冬クラス、Demo Day 1日目のスタートアップ
・Part 1:パイオニアステージ(1)
・Part 2:パイオニアステージ(2)
・Part 3:パイオニアステージ(3)
・Part 4:パイオニアステージ(4)※この記事
・Part 5:ミッションステージ(1)
・Part 6:ミッションステージ(2)
・Part 7:ミッションステージ(3)
・Part 8:ミッションステージ(4)

パイオニアステージ

Volk Wireless
Androidスマートフォンに無料のデータプランを提供する。ただし携帯キャリアは関与しない。共同創業者たちは、携帯電話ネットワークを構築し接続を共有するために、長距離ワイヤレスハードウェアを利用していると言う。共同創業者のGreg Hazel氏はかつてBittorrentのチーフアーキテクトであり、同じく共同創業者のStraya Markovic氏は、メッシュメッセージングプラットフォームFirechatのリードエンジニアだった。

Nowports
配送コンテナには、ルーティングと追跡の効率が悪いことが理由の一部として、紛失または遅延が起きている。Nowportsは、ラテンアメリカ向けのFlexportで、工場から、トラック、ボート、倉庫、小売店へと向かう商品パレットの配送を支援する。第3世代の貨物運送業者によって始められたNowportsは、米国の会社が地元の事情に疎い点を突いて、成功することができた。

Flower Co
より安価な、会員制のマリファナ販売ならびに配送。現在700人のメンバーに、1カ月あたり20万ドルのマリファナを販売している。年会費として100ドルを徴収し、製品販売から10%の手数料を受け取る。

Middesk
企業のパートナーたちが税金を支払っているのか、破産申請したのか、あるいは訴訟に巻き込まえているかを知ることは難しい。そのため、企業は回収不能な不良債権のために年間1200億ドルを損金処理している。Middeskは、B2B取引融資、投資、買収などのために、悪い会社から良い会社を選別するための詳細な調査を行う。顧客に安心感を与えることで彼らは報酬を得る。Middeskは幅広い取引に関与している。

Eclipse Foods
植物から乳製品を作り出す。彼らはその製品は動物から作られたものと「区別がつかない」と主張している。彼らのテストによれば、消費者の70%が、彼らの製品と主要な競合他社との違いを見分けることができなかった。共同創業者は、以前はHampton Creekの研究開発部長であり、Good Food Institute(植物由来の食肉/乳製品代替品に焦点を当てた非営利団体)のイノベーションスペシャリストだった人物だ。

Enemy on Board
Enemy On Boardは、「League Of Legends」というゲームの興奮をMafiaの戦略を組み合わせることでTwitch時代のために作られたゲームとなった。 5人のプレイヤーがチームを組んでミッションを遂行するが、そのうちの2人は密かにそれを妨害しようとしている。ゲームのベータ版の公開は6月に予定されているが、テスターたちはすでに1日あたり平均61分を費やしており、人びとは2000時間以上をTwitch上での視聴に費やしている。かつてLeague Of Legendsに関わっていたEnemy On BoardのCEOは、マイクロトランザクションを通じて、次の大ヒットフリーミアムゲームを構築できると信じている。

Modoo Technology
胎児の心拍数や動きを測定し、健康状態をモニタリングするためのウェアラブルである。2017年から中国国内で200ドルで販売されており、2018年の売上高は340万ドルだった。同社は最近、買い切りを行いたくないひとのための月額制サブスクリプションも開始した。

Our World In Data
世界のリーダーたちは、決定を下すためにCO2排出量や子供の死亡率などの問題に関する、アクセスしやすくて理解しやすいデータを必要としている。Our World In Dataは有料のジャーナル記事に埋め込まれた研究結果や専門用語から貴重な結果を引き出して、オープンアクセス可能なウェブサイトにまとめている。その結果として、多くの問い合わせに対してGoogleのトップランキングに上がるようになっている。すでに100万人のユーザーがいる。そのオックスフォード大学のチームは、ウェブのために研究データを最適化することが、より良い世界的な政策につながると信じている。

Encarte
すべてのeコマースストアに、ワンクリックチェックアウトを提供できるブラウザ拡張機能。現在50万件以上のShopifyストアをサポートしている。データをクラウドではなくローカルに保存し、すべてのトラッキング番号を追跡する。彼らはまた、「仮想eコマースクレジットカード」も開発している。特徴はパーソナライズされたプロモーションが可能になる点だ。

Atomic Alchemy
心放射図やPET/CTは異常を視覚化するために放射性薬剤を必要とする。しかし、この放射性薬剤の生成に必要な原子炉のうち、6つに5つは今後10年で停止する予定である。Atomic Alchemyは、放射性薬剤を生成するために、小型で個人所有が可能な原子炉を製造している。スタートアップはすでに5000万ドルから1億ドルの価値があると推定される引き合いを受け取っていて、2024年までに運用可能になることを望んでいる。

Jetpack Aviation
飛行オートバイを製造している。同社は、そのジェットバイクを使えば、10分でサンフランシスコからマウンテンビューに移動することが可能であり、1台ぶんの車庫に納まるという。彼らは本格的なプロトタイプが、年末までに完成すると見積もっている。これまでに9件の事前注文を受けているが、その価値は約410万ドルに相当する。同社の創業者たちは、以前FAA認定を受けた飛行装置(ジェットパック)である、JB10を開発した人たちだ。以前TechCrunchでもJetpack Aviationを取り上げている

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(翻訳:sako)