米国時間3月16日、企業向けノーコードAIソリューションを提供する2019年創業のNoogataが、シードラウンドで1200万ドル(約13億円)を調達したと発表した。このラウンドを主導したのはTeam8で、Skylake Capitalが参加した。NoogataはColgateやPepsiCoなどの企業に利用されている。Noogataは現在、eコマース、小売、金融サービスを対象としているが、今回調達した資金で製品開発を推進し新たな業界に拡大したいとしている。
Noogataのプラットフォームでは、事前にほとんどが設計されたAI構築用ブロックが提供され、企業のデータウェアハウス、SalesforceやStripeなどのデータソースといった他社ツールに接続できる。例えばeコマースの販売業者はNoogataプラットフォームからの提案で価格設定を最適化でき、実店舗ではある店舗にどのような品揃えをするかの計画を立てるのに役立つだろう。
Noogataの共同創業者でCEOのAssaf Egozi(アサフ・エゴジ)氏は次のように語る。「データチームはデジタルトランスフォーメーションの中心であり、影響力を持つにはデータチームがデータの価値を自由に利用できることが必要だと確信を持っています。信頼性が高く最新で、関連性があり継続的で説明可能なインサイトや予測にアクセスできなくてはなりません。Noogataは、企業のデータ環境とシームレスに統合してアクション可能なインサイトや予測、提案を生成する、状況に対応できるビジネス向けブロックを提供して、データの価値の可能性を広げます。ユーザーはセルフサービスの分析やデータソリューションでAIを活用して、従来のビジネスインテリジェンスをはるかに超えることができます」。
最近、この分野のスタートアップが多すぎるほどであることは明らかだ。データの急増、そしてデータウェアハウスの利用により、企業は機械学習ベースで予測をするためのデータを得られるようになった。しかし、人材が足りないことも多い。予測モデルをゼロから作れるデータサイエンティストや開発者が不足しているため、この分野でノーコードやローコードのサービスを構築するスタートアップが増えるのは当然と言えるだろう。例えば資金を潤沢に調達しているAbacus.aiは、Noogataとほぼ同じ市場を対象としている。
Team8のマネージングパートナーであるYuval Shachar(ユバル・シャハー)氏は「Noogataは意思決定のためにクラス最高のノーコードデータ分析プラットフォームを求める巨大な市場のニーズに対応する上で申し分ない位置にいます。同社の革新的なプラットフォームにより、複雑でコストのかかる社内開発や限界のある既製のベンダーソリューションの必要はなくなります。AIを利用してデータの価値を自由に利用できるようにする同社の手腕はゲームチェンジャーです。しかも創業チームは優秀で、私はNoogataが大成功を収めることは間違いないと思っています」と述べている。
カテゴリー:人工知能・AI
タグ:Noogata、資金調達、ノーコード
画像クレジット:Weiquan Lin / Getty Images
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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Kaori Koyama)