全球測位衛星システム「GNSS」を置き換える衛星サービス構築に向けXona Space Systemsが約1億円を調達

米国カリフォルニア州サンマテオを拠点とするスタートアップのXona Space Systems(ホナ・スペース・システムズ)は、1517 Fundが主導しSeraphim Capital、Trucks Venture Capital、Stellar Solutionsが参加する100万ドル(約1億円)の「プレシード」ラウンドを調達した。同社は、全球測位衛星システム(GNSS)に取って代わる、測位・航法・タイミング(PNT)衛星サービスの開発に注力しており、セキュリティや精度、正確さの面で大きなメリットがあると考えている。

Xonaによれば、ほぼすべてのグローバルナビゲーションソフトウェアやサービスのバックボーンとなっているGNSSは、比較的精度が低く悪意のある攻撃者から妨害の可能性があると主張している。GNSSは、時代に革新をもたらした技術だが、自動運転車の輸送やドローンフリート、自動化された海上輸送など、現代的なアプリケーションの要求を満たすという課題には対応していない。

Xonaは野心的な目標を抱いている。GNSSはこれまでに開発された中で最も重要かつ影響力のある宇宙ベースの技術の1つだ。その影響は、モバイルマッピングアプリを利用したターンバイターンのナビゲーションのような消費者アプリケーションから、グローバルロジスティックプラットフォームのような産業サービスまで、毎日利用されている。そしてGNSSを近代化し、改良し、信頼できる次世代の代替技術を開発できれば、誰もが大きな利益を得ることができます。

Xonaのアプローチでは、GNSSに比べて精度が10倍に向上し、さらに暗号化によってセキュリティが大幅に向上することが期待される。同社はPularブランドのPNTサービスの特許を申請しており、これは低軌道衛星(GNSSネットワークは高軌道)を利用して、次世代ナビゲーション技術を提供するというものだ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter