2020年9月のTechCrunch DisruptのインタビューでDropboxの共同創業者でCEOのDrew Houston(ドリュー・ヒューストン)氏は、パンデミックで仕事や労働の意味を考え直すことを強制され、会社の進路を在宅勤務で生じた新しい要求に合わせざるを得なくなったと語った。米国時間11月17日、同社はそのためのDropbox Spaces(Dropboxリリース)の大幅な変更を発表。2019年に導入した(Dropboxリリース)このプロダクトを、新たな要求に合わせてコラボレーションとプロジェクト管理のツールに変えることになった。
Dropboxの社長であるTimothy Young(ティモシー・ヤング)氏によると、これまでの同社は一貫して、ファイルへのアクセスを容易にすることがサービスの核だった。ユーザーがどこにいて、どんなデバイスを使っていても、そしてプライベートでも、仕事でも、良質なファイルアクセスを必ず提供する。特に同社のビジネスプロダクトはここ数年で開発されてきたものだが、社内あるいは社外とのコンテンツの共有という概念がある。本日の発表は、ユーザーが作り上げていくコンテンツを明確にプロジェクトとして捉え、そのプロジェクトを計画し執行していくことに関連している。
「現在、私たちが行おうとしているのは、分散したチームをコラボレーションしながら前進していく良質な組織にすることだ。それを安全かつさまざまな機能でIT部門やアドミニストレーター、そして会社をサポートしながら行っていく。また同時に、Dropboxの原則からは外れない」とヤング氏はいう。
そのためにはDropbox Spacesを、分散ワークフォースを意識した完全なプロジェクト管理ツールにしていく。Dropbox Spacesはカレンダーや名簿、プロジェクト管理のソフトウェアといった他のツールと、もちろんファイルと接続する。まずプロジェクトを作成する。そしてそれに人とファイルを加え、タイムラインをセットアップしてタスクの割り当てと追跡をする。さらにDropbox Spacesから直接ミーティングにアクセスでき、チームのメンバーとコミュニケーションする。彼らが、会社の外にいることもある。
ヒューストン氏は9月のインタビューで、そんなプロダクトの到来をそれとなく匂わせていた。
考え始めたのは3月で、分散ワークにどうやって急速に移行すべきか考えた。その時点では、設計は何もない。実際に設計したら、どんなかたちになるのか?ユーザー体験を本当に優れたものにするためには、どんな設計であるべきか?そして3月以降は、プロダクトのロードマップの全体を分散ワークへと方向転換した。
ヤング氏によると、これらと並行して会社そのものとしてはパンデミックが終わっても引き続き「リモートファースト」であり続けるというビジョンを打ち出した。そして、そのときの個人的経験を思い出しながら、コラボレーションと情報の共有がさらにやりやすいツールを今後は作っていくつもりだという。
今回の発表は、その方向へ進む第一歩だ。Dropbox Spacesはずっと非公開ベータだったが、2021年の冒頭には公開できるという。
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(翻訳:iwatani、a..k.a. hiwa)