【今週のスタートアップ】フィットネスのユニコーンPelotonの秘密兵器は人材

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Pelotonは今週S-1書類を提出し、今年中に予定しているIPOに向けて大きく前進した。書類には興味深い情報が満載だった。インターネットに接続するフィットネスバイクを製造し、フィットネスコンテンツをオンデマンド配信する同社は、年間9億ドル以上を売り上げている。まだ利益は上げておらず、営業とマーケティングの出費は増える一方だが、当初は多くの人たちから失敗するだろうと言われて会社にとって印象的な実績だ。

同社は、ハードウェア、メディア、インタラクティブ・ソフトウェア、製品デザイン、ソーシャル・コネクション、アパレル、物流などさまざまな業種を扱っているが、S-1書類によると、Pelotonの未来は人材にかかっているという。バイクやソフトウェアを開発する人材ではなく、同社のデジタルフィットネス・コースを教えている29人のインストラクターのことだ。Ally Love(アリー・ラブ)氏、Alex Toussaint(アレックス・トゥーサン)氏とその他27人の指導者たちは、カルト的な支持者グループを形成し、ファンはPelotonの月額39ドルという高額なコンテンツ使用料を喜んで払い、毎日お気に入りインストラクターの指導を受けている。

「Pelotonを作るためには、市場で最高のインドアバイクを作り、世界最高のインストラクターを集め、すべてを結びつける最先端ソフトウェアを開発する必要があった」とファウンダーでCEOのJohn Foley(ジョン・フォリー)氏がIPO目論見書に書いた。「社会通念に反し、懐疑的な投資家たちが多いなか、Pelotonはすべてをシームレスにつなぎ、実際にジムで受けるクラスのように魅力的な体験を提供するために、垂直的に統合されたプラットフォームを作ろうと決意した」。

Pelotonは最高の人たちを集めることに成功した。問題は、それを続けられるかどうかだ。急成長するフィットネス技術分野のライバルたちは、Pelotonのスターたちを引き抜きにかかるのではないだろうか?

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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