空き時間に面接なしですぐに働けるサービス「Timee」を展開するタイミーは12月10日、福岡を拠点とする西鉄グループとの提携を発表した。YE DIGITALが開発・展開する「スマートバス停」を活用して、西鉄バス沿線の人手不足解消を目指した取り組みを開始する。
スマートバス停とは、従来のバス停に設置されている案内板がデジタルサイネージになっているバス停のこと。時刻表はもちろん、特別ダイヤなど時期に応じた情報・広告を配信できる。通信機能も備わっており、表示内容を遠隔操作で変更することも可能。なお首都圏では、YE DIGITALと西鉄エム・テック、国際興業の3社が、さいたま市桜区にある「埼玉大学」のバス停でスマートバス停の実証実験を2020年11月30日まで実施中だ。
具体的な取り組みとしては、西鉄グループの西鉄バス北九州のバス運行エリアにおいて、スマートバス停などでの「Timee」アプリのダウンロードの促進や、バイト時のバス利用促進の共同プロモーションを実施する。将来的には、スマートバス停で沿線の企業や店舗の求人情報をリアルタイムに確認できるようにするとのこと。
タイミーは2019年8月より福岡エリアでのサービス提供を開始。今回の提携は、西日本鉄道が実施したオープンイノベーションプログラム「西鉄Co+Lab『BUS STOP 3.0~夢を描く未来のバス停を創ろう~』」にて、沿線沿いの人手不足を解消するアイデアとして同社のサービスが採択されたことによるもの。
同社は現役大学生の小川 嶺氏が2017年8月に設立したスタートアップ。少子高齢化による労働力不足という大きな社会問題を解決するため、2018年8月に空いている時間にすぐに働けてすぐ報酬を受け取れるサービスとしてタイミーを開始した。2019年10月には20億円の資金調達にも成功、11月25日から関東地区で橋本環奈をメインキャラクターとしてテレビCMも放映中だ。
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福岡県を中心に鉄道とバスを合わせた巨大な公共交通網を擁する西鉄グループと組むことで、地方都市での人手不足解消にタイミーのサービスがひと役買いそうだ。個人的には西鉄グループとの連携をさらに深めて、バイト先まで移動手段に西鉄バスを使えば運賃はタダといった施策があっても面白いと感じた。