データ品質の監視を自動化するBigeye(旧Toro)がシリーズAで約18.5億円調達

企業が機械学習モデルを作る際、オペレーションチームはモデルの作成に使うデータの品質に問題がないことを確認しなくてはならない。このプロセスには往々にして時間がかかる。Bigeye(旧社名Toro)はデータ品質の監視を自動化するアーリーステージのスタートアップだ。

米国時間4月15日、同社はSequoia Capitalが主導するシリーズAで1700万ドル(約18億5000万円)を調達したと発表した。このラウンドには以前に投資していたCostanoa Venturesも参加した。Bigeyeは2020年5月にシードラウンドで400万ドル(約4億3500万円)を調達しており、今回のラウンドでこれまでの調達金額の合計は2100万ドル(約22億8500万円)となった。

2020年5月、BigeyeのCEOで共同創業者のKyle Kirwan(カイル・カーワン)氏は、シードラウンドでは人材の雇用と自動化機能の追加に集中すると述べていた。現在、同社のスタッフは11人となり、同氏はシードラウンドのゴールは達成したとしている。

カーワン氏は「我々の製品でデータ品質のメトリクスとして何を収集する必要があるかを自動で示せるようになったため、SnowflakeやAmazon Redshiftなどのテーブルを指定すれば、そのテーブルを分析しデータ品質を監視するために収集するメトリクスを提案できます。また、アラートも自動化しました」と説明する。

Bigeyeはモデルに入力するデータオペレーションの問題に特化しているとカーワン氏はいう。例えばテーブルが想定通りに更新されていない、行が足りない、重複するエントリーがあるといった問題だ。同社の製品は、こうした問題に対するアラートを自動化し、トレーニングや本番環境で使えるデータを準備するプロセスをスピードアップする。

Sequoiaのパートナーで今回の投資をリードしたBogomil Balkansky(ボゴミル・バルカンスキー)氏は、Bigeyeは機械学習のパイプラインにおける重要な部分に取り組んでいると見ている。同氏は発表の中で「Uberでデータ品質チームを率いてきたカイルとエゴール【訳者注:CTOのEgor Gryaznov(エゴール・グリャズノフ)氏】は、すべての企業にデータ品質のインサイトを常に提供するという明確なビジョンを持っています」。と述べた。

創業者チームがBigeyeを始めるにあたり、多様性のあるチームにすることを重要なゴールとして掲げ、このことを強く意識しているとカーワン氏は話す。

同氏は「ある1つの型に合う人を大勢雇うのは簡単なことです。自分たちのネットワークの中で人を見つけるのは簡単ですが、さまざまなバックグラウンド、さまざまな視点、さまざまなタイプの人物を雇用していく必要があり、(このことをよく理解して)細心の注意を払って努力したいと思っています。これが最強のチームづくりにつながるからです」と述べた。

BigeyeにはオンプレミスとSaasのソリューションがあり、Instacart、Crux Informatics、Lambda Schoolなどに有料で提供しているが、一般に公開されるのは2021年後半の予定だ。

カテゴリー:人工知能・AI
タグ:Bigeye機械学習資金調達

画像クレジット:GelatoPlus / Getty Images

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(文:Ron Miller、翻訳:Kaori Koyama)

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TechCrunch Japan

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