【抄訳】
Applebee’sの全国展開で業績を上げたE la Carteが3500万ドルを調達して、同社のレストラン専用タブレットの全国および全世界への展開に乗り出すつもりだ。
以前の投資家Intel CapitalとRomulus Capitalが今回のラウンドをリードし、エンジェル投資家で起業家でY CombinatorのトップであるSam AltmanとTriplePoint Capitalが加わった。
スマートフォン、スマートホームなど、消費者の生活にはさまざまな形でテクノロジが浸透しているが、一方では、自分たちのまわりで起きている変化への適応が遅い分野もある、とE la CarteのCEO Rajat Suriは言う。レストランも、そういう遅れてきた子の一人だが、外食産業の情報化は今やっと始まりつつある。
“消費者の家はNestやそのほかのスマートホーム企業によって変わりつつあるが、レストラン、とくに(昼食軽食でなく)ダイニング主体の店は、変わるとしてもまだまだこれからだ”、とSuriは言う。“でも未来のレストランは今とまったく違うだろうう。レストランは、今のお客が何を望み、いつそれを望むのかを知る必要がある”。
トロント生まれで29歳のSuriは、MITをドロップアウトしてからしばらく、ケンブリッジのパブでウェイターをしながら、外食業の業務について体験と知識を深め、これからの自分のスタートアップの創業に備えた。
最初はSV AngelやDave McClure、Joshua Schachter、Ray Rodensteinなどのエンジェル投資家と、ニューイングランドでApplebee’sのフランチャイザー*をやっているSkip Sackらに支援されたE la Carteは、Y Combinatorの卒業生でもある。今回の新たな資金は、営業とマーケティングの強化および製品開発に投じる予定だ。〔*: franchiser, ザー(franchisor)とジーの両方の意味があるが、ここはたぶんジーの方。〕
同社のタブレット”Presto”がお客のオーダーと決済をすべて処理するから、ウェイターはもっときめ細かい顧客サービスに集中できる。このタブレットを使うようになったレストランは平均で売上が5%増大、テーブルの回転率(滞留時間)が7〜10分短縮される。つまり、これまでよりもたくさん注文して早くお帰りいただけるのだ。このことは、全国展開のファストフードやカジュアルレストランのチェーン店と、それらと対抗しなければならない地域のパパママショップのどちらにとっても、重要だ。
“レストランの経営は厳しい”、とSuriは言う。“売上を上げることが、至上命令だ”。
同社は、Applebee’sの全国10万店の次に、Genghis Grillなど複数の全国チェーンをねらっている。ただしレストラン用タブレットは今や競争が激しくなり、Brinker Internationalが経営しているテキサス風メキシコ風(tex-mex)ハンバーガーチェーンのChili’sは、タブレットメーカーZioskに、テーブル上のタブレットによるメニューシステムを発注した。
【後略】
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))