悪意あるDDoS攻撃を受け、Wikipediaが欧州の広範囲と中東の一部でダウン

Wikipediaが米国時間9月6日にサイバー攻撃を受けて、いくつかの国でアクセスができなくなった。

downdetector.comによると、欧州の広範囲および中東の一部のユーザーが、英国夏時間9月6日午後7時(日本時間9月7日午前3時)の直前から停止に遭遇している。

WikimediaのドイツのTwitterアカウントは「Wikimediaサーバーは、現在大規模で非常に広範囲なDDoS(distributed denial of service)攻撃で麻痺しています」と投稿している。

サイトは次の声明を発表した

本日Wikipediaは悪意のある攻撃に見舞われ、いくつかの国で断続的にオフラインになりました。攻撃は進行中であり、私たちのサイト信頼性エンジニアリングチームは、攻撃を食い止め、サイトへのアクセスを回復させるために懸命に取り組んでいます。

世界で最も人気のあるサイトの1つとして、Wikipediaは時に「悪意ある者」をひきつけてしまうことがあります。他のウェブ同様に、私たちは脅威が絶えず進化を続ける、ますます高度で複雑な環境の中で運営を行っています。このため、WikimediaコミュニティとWikimedia財団は、リスクを定期的に監視して対処するための専用のシステムとスタッフを用意しています。問題が発生した場合には、私たちは学び、改善し、次回はより良く対処するために準備を行います。

この種の攻撃を私たちは糾弾します。それらはWikipediaをオフラインにするだけではありません。妨害攻撃は、情報に自由にアクセスして共有する、すべての人にとっての基本的な権利を脅かします。Wikimedia運動と財団に関わる私たちは、すべての人のためにこれらの権利を保護することに、献身的に取り組んでいます。

現在、世界中のどこであろうともWikipediaへのアクセスを回復できるように、作業を続けています。続報は随時お知らせします」。

英国の大部分とポーランド、フランス、ドイツ、イタリアでサイトがダウンしていることが報告されている。

[原文へ]

(翻訳:sako)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。