今年のSXSWは、持続可能性がトレンドで、そっち方面のスタートアップが数社登場していた。そのひとつ、Hotaruは、水を再利用する可搬式(移動式)のシャワーだ。
この東京の若きスタートアップは、Taizo Sonからエンジェル資金をもらっている(金額は非公開)。同社の折りたたみ式シャワーは複数の水タンクを使って、水を貯えたり浄化したりする。CEOで協同ファウンダーのRiki Kitagawaと協同ファウンダーのRyo Yamadaによると、シャワーに使用した水の95〜98%を回収、再利用できる、という。
使用時の貯水容量は5ガロン。協同ファウンダーたちによると、三人家族が毎日この5ガロンの同じ水を使って各5分間シャワーを浴び、それを最大2週間繰り返すことができる。
シャワーの設置場所は、どこでもよい。水源は必要だが、RikiとRyoによると、電源は車を利用できる(水は冷水のまま)。温水を使いたければ、発電機またはAC電源が必要だ。
Hotaruの基本的な製品コンセプトは、“水の自由(water freedom)”だ。水道などのないところでも生活できる、というこの自由は、水の扱い方を個人化することによって実現している。
心にすぐ浮かぶのは、アウトドアや軍用、旅行用など(飛行機の機内にもっとシャワーを!?)の用途だが、節水という機能に着目すると、ふつうの住居でも十分に利用価値はある。
水の浄化については彼らも最初から十分注意しており、各種のセンサーが水の浄化レベルをつねにチェックして、不浄のレベルに達したらユーザーに警報する。
チームは展示会場のフロアで実際にシャワーを浴びてデモをし、見る人たちの笑いを誘っていた。ただし、すっ裸ではない(上図)。
発売予定は2017年、予価3000ドルなり、だ。