民泊事業者向けにサービスを提供するスペースエージェントは本日、第三者割当増資を実施したことを明らかにした。引受先はベクトル、マーケットエンタープライズ、 ショーケース・ティービーのCVCであるShowcase Capitalなどだ。調達金額は非公開だが、スペースエージェントはTechCrunch Japanの取材に対し数億円規模の調達と話した。
スペースエージェントの主力サービスは、民泊運営が可能な物件のみを掲載するポータルサイト「民泊物件.com」だ。民泊運営を検討している人は民泊物件.comで、民泊運営をオーナーが許可している各物件の間取りや設備、賃料といった詳細に加え、民泊運営で得られる想定収益などを知ることができる。
サービスは2016年5月にリリースし、2017年12月時点の会員数はおよそ1万3000人、加盟不動産会社は400社になったとスペースエージェントの代表取締役を務める出光宗一郎氏説明する。
他にもスペースエージェントでは、内装業者や民泊運営代行業者などの口コミや評価がわかるサービス「民泊の窓口」や一定の基準を満たす物件に対して名義貸しを行う「SPACE INN」を展開している。「SPACE INN」では、スペースエージェントが認めた宿だけにブランド名を付与することで、宿泊客が安心して民泊を利用できるようにしたい考えだ。民泊事業者にとってもブランド名が付くことで、宿の差別化になることが期待できる。
今回調達した資金はシステム開発に加え、民泊物件.comの会員と加盟不動産会社の獲得に充てていくと出光氏説明する。引受先の各社とは、マーケティングやサービス連携などで協力していくそうだ。
政府は2020年までに訪日外国人旅行客を4000万人にすることを目標に掲げている。そして、2018年6月には、民泊の運営ルールを定めた住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行予定だ。今後さらに民泊に宿泊する人も、民泊事業者も増えることが予想され、スペースエージェントではそうした需要を取り込み、ビジネスを拡大させていきたい考えだ。