アメリカの旅客の三人に一人は、空港でスキャナーを通るとき長々と政府に対する毒舌を吐く。それにうんざりしたTSA(Transportation Security Administration, アメリカ運輸保安庁)は、Instagramを利用して国民を啓蒙することにした。そしてその内容は、相当、めちゃくちゃ、効果的なようだ。
このところTSAはInstagramに、彼らが空港のチェックポイントで押収した、とんでもない品物の写真をポストしている。それは、“殺傷能力のある物を機内に持ち込まないこと”、という注意書きに違反していると思われる物ばかりだ。銃、手榴弾、スパイ用の隠しナイフ、などなど。
いちばん奇怪と思われるこれ(下図)は、クリーブランドで押収された:
きっと誰かが、こう考えたのだろう: “ナイフの機内持ち込みはできない。銃もだめだ。でも、ナイフ銃がだめだとは、どこにも書いてない。法の抜け穴を見つけたぜ!”。
一日に一つか二つ、新しい写真が加わっている。とくに、奇抜な物を選んでいるようだ。ベルトのバックルに隠したナイフや、煙草のパックのように見せかけたスタンガン(上図)など。
ご想像どおり、このアカウントは急速に広まっている。まさに、百聞は一見にしかず、だ。一枚の写真にフォロワーが約1600いる。これまでポストされた写真はまだ10枚だが、アカウントのフォロワー総数はすでに16000に達する。この数は、Twitter上のTSAのフォロワーの半分だ。何年も前からツイートしているのに。
なお、TSAは隠匿武器を憎むが、ハッシュタグは大好きらしい。ナイフ(knife)にハッシュタグ! TSAにハッシュタグ! 写真(photo)にもハッシュタグ! #photoだって? おいおい、ここはInstagramだぜ。
ともかく、TSAの作りたてほやほやのInstagramアカウントと、その上のとんでもない禁制品の数々は、ここで見られる。TSAを名乗るフィッシングだと疑っておられる読者は、TSAの検証済みTwitterアカウントからも、何度かここにリンクされていることを、申し上げておこう。
(押収されたけど写真を撮れなかった品物: まだポストされていない押収品の例: 30億兆本のシャンプーのボトル。)。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))