1年前から予告はしていたが、今月ついにSpotifyが日本でもサービスを開始する。このスウェーデンの音楽ストリーミングサービスは、9月が終わる前には日本での展開を開始すると同社からTechCrunchに情報が届いた。
日経は今年の夏、近々Spotifyが日本でローンチすると伝えていた。日本の大手ビジネスニュースの出版元は、Spotify Premiumの価格はおよそ月額1000円(10ドルくらい)になると伝え、私たちもそれくらいの価格になると聞いている。
売上で見ると、日本の音楽市場は世界で2番目に大きい。Spotifyは有料会員が4000万人を超えたばかりだが、日本進出はまだだった。 TechCrunchは1年近く前の去年10月、Spotifyがアジア事業に注力し始め、インドネシアと日本でサービスを展開する予定だと伝えた。インドネシアには今年の3月に進出し、それ以降Spotifyはサービスを日本に持っていくことに注力していた。
Spotifyの東京オフィスは18ヶ月前に設立されていて、2年前から日本での採用も行っている。しかし、それでもこの市場では競合が先手を打つのをSpotifyは座って眺めているだけだった。今年上場を果たし、日本で7000万人のユーザーを擁すメッセージサービスLINEは、 昨年国内で音楽ストリーミングサービスをローンチした。AppleにGoogle、さらに国内Eコマース大手の楽天もライバルサービスを展開している。
Spotifyは、東京でチームを作るのにかなり時間がかかっている。9つの役職で現在も採用を行っているが、この遅延には理由があるようだ。日本のコンシューマーはまだストリーミングやレコードレーベルが提供するオンラインモデルに抵抗を感じ、CDを購入したいと思うコンシューマーも多い。しかし、日本における今年の楽曲の売上予測は30億ドル近く、音楽ストリーミング企業は他の国同様、日本も収益が多く得られる市場であると考えている。これは、近いうちにも上場が噂されるSpotifyにとって重要なことだろう。
SpotifyのCEODaniel Ekは今週、最新のユーザーマイルストーン達成を発表した。
Spotifyは日本のレーベルとの契約を取り付けている。レーベルから人材採用も行った。まだ日本では音楽ストリーミング熱がすごく高まっているわけではないが、他の競合が音楽ストリーミングの早期需要を喚起している段階で参入することで、Spotifyはその波に便乗しようとしているのだろう。コンシューマーが利用できる主なストリーミングサービスがいくつか出揃った今、日本の音楽業界のデジタルへの移行が始まろうとしている。
Spotifyのアジアにおける次の動きは、3月に私たちが伝えたように、インドを次のターゲットとしているようだ。しかし、私たちの知るところでは、Spotifyはまだそれに向けた確かな動きを見せていない。アジア進出もそれなりに時間がかかったため、インド進出、あるいは他のアジア市場への進出はもう少し先になることが予想される。
Spotifyは2013年に初めてアジア地域に進出し、現在香港、シンガポール、フィリピン、マレーシア、インドネシアの5カ国で利用可能となっている。
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(翻訳:Nozomi Okuma /Website)