Google Cloudがミッションクリティカルなワークロード向けの新しいサポートオプションを提供開始

米国時間3月11日、Google Cloud(グーグル・クラウド)が、同プラットフォーム上でミッションクリティカルなサービスを実行しているプレミアムサポートの顧客向けに、新しいサポートオプションを提供することを発表した。Mission Critical Services (MCS、ミッションクリティカルサービス)と名付けられたこの新しいサービスは、Googleが培ってきたSite Reliability Engineering(サイト・リライアビリティ・エンジニアリング)の経験を顧客に提供するものだ。とはいえ、これらのサービスの運営を、Googleが完全に引き取るわけではない。同社はその代わりに、これを「将来に備えるお客様の、旅のパートナーとして歩むコンサルティングサービス」だと説明している。

Googleはまず最初に、顧客と協力してアプリのアーキテクチャを改善(あるいは開発)し、適切な監視システムとコントロールを導入するとともに、サービスレベル目標(SLO)の設定と改善を支援する(これこそがSite Reliability Engineering哲学を占める重要な特徴だ)。

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その後、Googleはエンジニアによる継続的なチェックを行い、顧客にチューンナップ・アーキテクチャー・レビューを提供していく。Google Cloudのカスタマーエクスペリエンス担当VPであるJohn Jester(ジョン・ジェスター)氏は3月11日の発表で「当社の最上位層のエンジニアは、お客様のワークロードに深く精通しております。そのため影響の監視、防止、緩和を迅速に行うことができ、業界最速のレスポンスを実現致します。例えば、24時間365日の間に、何か問題が発生した場合には、5分以内に当社の専門家による対策室を立ち上げます」と説明している。

この新しいサービスは、Google Cloudが他の大手クラウドプロバイダーとの差別化を図ろうとしているまた別の例だ。今回の発表で強調されたのは、大企業の顧客のニーズに明確に焦点を当て、同社のプラットフォームに長らく欠けていた、きめ細かなサービス体験を提供するということだ。それは Thomas Kurian(トーマス・クリアン)氏がGoogle CloudのCEOに就任したときに約束したことであり、それを明らかに遂行しつつあるということだ。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Google Cloud

画像クレジット:Getty Images

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:sako)

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TechCrunch Japan

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