LGがマスク型空気清浄機を発表、H13グレードHEPAフィルターを搭載

率直に言ってLGのPuriCareで一番意外なのは、最近の数カ月で他のテクノロジー企業がどこも類似製品を出さなかったことだ。LGは近くドイツ・ベルリンで開催されるIFAの記者発表の一部としてこれを披露したのだが、同社自身は今年のショーはバーチャル出展を選んだ。

この「ウェアラブルの空気清浄機」の記者発表は、話題も豊富だ。同社によると「LGのウェアラブル空気清浄機であるPuriCareは、手作りのマスクの品質が均一でないことと、使い捨てマスクの品不足というジレンマを解決する。ウェアラブル空気清浄機のPuriCare(LGプレスリリース)はH13グレードのHEPAフィルターを採用しており、それはLGの家庭用空気清浄機で使われているフィルターと同じである」と説明している。

同社は、あえて新型コロナウイルスには言及しなかったようだ。具体的な疾病や健康問題を取り上げると、具体的な規制の問題にも触れざるを得ない。しかしもちろん、このパンデミックではマスクが各所で入手不足になった。LGがこのアイデアの実装に本気になったのも、そのせいに違いない。

しかしマスクは、その世界のプロが作ったものでもウイルスの遮断性能にはバラツキがある。そしてLGのこのフィルターに関しても同様の疑問がある。まず、着用者とそのまわりの人々とでは、ウイルスの出入りに対する遮断性能は同じなのか?特に、まわりにいる人を保護できないのならいい製品とは言えない。

新型コロナウイルスに関連した質問へのLGの回答は今後の承認の問題にすり替わった。「今後さらなる試験を重ねたうえで、詳細を話したい」とのこと。「一部の市場では第4四半期に発売する」そうだが、それまでに具体的な回答を聞きたい。ただしマスクを着用する動機は新型コロナウイルスだけではない。空気の汚染など、環境汚染もマスクを着ける重要な動機だ。

LGにもう1つ聞きたいのは「電池が消耗したらどうなるのか」。この空気清浄機マスクは820mAhのバッテリーを内蔵しており、「低」で8時間、「高」で2時間動くという仕様だ。しかしそれでも、長時間使って電池切れとか、家を出るとき充電を忘れたなど、現実のさまざまな問題がある。

H13のHEPAフィルターが2つ使われている。それは同社が家庭用空気濾過システムで使っているのと同じ種類だ。細菌を殺すための紫外線LEDライトも備える。これももちろん、ユーザーを保護するだろう。LGは家庭用空気濾過システムに加えて、消毒用に紫外線照射棒も作っている。同社はこちらも開発に熱心だったから、マスク製品に添えるという発想も自然だ。

実装の技術、かなり凝っている。着用者の呼吸に合わせて空気濾過の速度を変えるなど、やりすぎなところもあるかもしれないが、全体的にもっとすっきりしたデザインにすべきではないか。それに、価格が未定という問題もある。

画像クレジット:LG

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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