LINEは6月15日に開催しているLINE CONFERENCE 2017にて、ショッピングサービス「LINEショッピング」とデリバリーサービス「LINEデリマ」を発表した。LINEショッピングは本日6月15日のリリース、LINEデリマは今夏のリリースを予定している。
この2つのサービスは「オンラインとオフラインのショップの入り口」になることを目指すものだ。
あらゆるオンラインショップの入り口を目指す、LINEショッピング
LINEショッピングはファッションや雑貨をはじめ、スポーツ・インテリア・家電・コスメといった様々なショップの入り口となるショッピングサービスだ。LINEが抱えるユーザー6800万人の基盤を入り口とし、ユーザーと店舗の新しい出会いの場となることを目指す。ショッピングモールやサイトではなく、あくまでユーザーと店舗をつなぐ役割で、買い物かごや決済機能もない。
リリースと同時に100を超えるブランドの商品を展開しており、外部アプリの追加インストール不要でLINE上から簡単に検索・閲覧することが可能。商品名による検索に加えて、30以上の細分化されたカテゴリやショップ名でも絞り込める。
商品詳細の確認や決済は販売元のサイトに移行してを行うため、ユーザーは企業やブランドの世界観を楽しみながら買い物でき、店舗側も顧客データを蓄積できる。
またLINEショッピングを経由して買い物をするとLINEポイントが貯まる。貯まったポイントは「LINE Pay」やスタンプ購入などに使える「LINEコイン」と交換することも可能だ。
正式リリースの前に、LINEショッピングから送客したユーザーの何割が購買に至るのか、どのくらい新規ユーザーを獲得できるのかを検証するトライアルテストを実施。その結果送客したユーザーの22.8%が購入に至ったという。
今回まずはオンランショップの入り口としてサービスを開始しているが、今後はオンラインだけでなくオフラインとの連携強化も視野に入れる。詳細は未定だが新しいスキームでの特許も出願済みとのことで、2017年中にテストを実施し、2018年のリリースを予定している。
オンラインとオフラインを合わせて、2018年度に流通総額1000億円を目指していく。
様々なフードをデリバリする、LINEデリマ
LINEショッピングと合わせて紹介されたのが、フードデリバリーサービス「LINEデリマ」だ。こちらは冒頭でも触れたとおり、2017年夏のリリース予定となっている。
LINEは2016年10月に、国内最大規模のデリバリーポータルサイト「出前館」を運営する夢の街創造委員会へ出資している。その際にO2O領域およびデリバリー領域へ本格的に参入していくことを明かしていたが、LINEデリマはそれが実現した形だ。
同サービスでは「いますぐ、どこからでも」をコンセプトに、様々なフードをスマホアプリ上で注文できる。たとえばLINEのトーク上で食べたいものを入力すると、該当する近隣店舗が表示され、そのままアプリから注文できるといった機能も提供される予定だ。
パートナーの出前館と一緒にやっていくということもあり、提供されるフードは、ピザやハンバーガー、寿司、牛丼などバラエティに富む。こちらもLINEショッピングと同様に、オンライン上でのデリバリーから始め、次のフェーズでは店舗への送客(テイクアウト)も行っていく。
合わせて出前館と朝日新聞が実施しているような、「シェアリングデリバリー」にも力を入れていることも明かした。これは配達員を抱える企業が、配達機能を持たない飲食店の宅配代行を担うというものだ。
2017年4月にはAmazonフレッシュが日本に上陸して話題になったが、LINEデリマでもフードに限らず生鮮食品や医薬品のデリバリーも行っていく予定。
LINEショッピングとLINEデリマでは「LINE COMMERCE GATEWAY」というコンセプトを掲げ、オンラインとオフラインのショップの入り口になることを目指していく。