Microsoft Azureがカナダとオーストラリアにアベイラビリティゾーンを新設

Microsoft Azureは競合他社よりも多くのデータセンターリージョンを開発者が利用できるようにしているが、高可用性を必要とするユースケースのためにリージョン内に別のアベイラビリティゾーンを提供することには遅れをとっていた。数年前に目を引く問題がいくつか発生し(DataCenter Knowledge記事)、その後、マイクロソフトはアベイラビリティゾーン構築のロードマップを急いできた。現在、マイクロソフトの12のリージョンに複数のアベイラビリティゾーンがあり、Igniteで発表された通りカナダセントラルとオーストラリアのリージョンでもアベイラビリティゾーンを利用できるようになった。

さらにマイクロソフトは米国時間9月22日、データセンターを運用している各国で2年以内にアベイラビリティゾーンを設けると約束した。

アベイラビリティゾーンは同一の地理的リージョン内にある物理的に別のデータセンターをユーザーが利用できるようにするものだ。それぞれのアベイラビリティゾーンが電力、ネットワーク、接続のインフラストラクチャを備える。このようにしておけば、何らかの理由でデータセンターのひとつがオフラインになっても同一エリア内にある別のデータセンターに引き継げる。

当初、Microsoft Azureのアプローチは少し変わっていて、アベイラビリティゾーンを提供するよりも地理的に広げる方が重要であるとしてアベイラビリティゾーンを持たないリージョンに力を入れていた。Googleも似たアプローチをとっていたが、現在はほとんどのリージョンに3つ(アイオワには4つ)のアベイラビリティゾーンを設けている。開発者は高可用性の必要なアプリケーションでは通常、複数のリージョンを選択できるが、例えばレイテンシーは増える。

Microsoft Ignite

画像クレジット:Bloomberg / Getty Images

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(翻訳:Kaori Koyama)

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TechCrunch Japan

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