Samsungのデュアルスクリーン折りたたみスマホはいまいち

最初に言わせてほしい。折りたたみスマホ/タブレットのデバイスというアイデアはすごく好きだ。僕は、マイクロソフトが開発を試み、結局失敗に終わったCourierのファンだった。ユニークな形状や曲げられるものに僕は大賛成だ。しかしSamsungが初めて披露した折りたたみデバイスは不可解なもので、おそらく発売時には終わってると思う。新しいことにチャレンジするという姿勢は称賛したいが、この折りたたみデバイスに関してはもう少し開発に時間をかけるべきだった。

もちろん、僕はこのデバイスを使ってはいない。だからこの記事は十分な知識なしの僕の意見だ(教化のために記事化した)。しかしこのデバイスは本当に変だ。もちろん良い意味でではない。小さなスクリーンのまわりに大きなベゼルがある分厚い電話で、開くと小さなタブレットになる。誰もこんなの欲しくない!

考えてみてほしい。なぜ大きなスクリーンが欲しいのだろう?

多くの人がおそらくそうだろうが、ビジュアルメディアのためであれば、ほとんどのビジュアルメディアがいまワイドスクリーンであり、水平(YouTubeとNetflix)か垂直(InstagramとFacebook)だ。水平にするか、垂直にするかはかなり簡単に変えられる。基礎幾何学のために、このデバイスの中の“大きな”スクリーンは、ビジュアルメディアをたくさん見せることはできそうにない。フロントのスクリーンよりは大きいくらいだ。

(このデバイスの場合、これはフロントディスプレイのベゼルが本当に馬鹿でかいからだ。彼らがなぜ会場の照明をオフにしたと思う?ノーティフィケーションバーの位置を見てほしい)。

中のスクリーンは、2つの背の高いスクリーンを隣り合わせにしたようだ。1つのスクリーンを倍に広げることになるが、デバイスを横にした時はそれあまりに広い。この大きなスクリーンで得られるのは、たくさんのレターボックスかウィンドウボックスだ。それから、おそらく厚さは4分の3インチ、重さはハーフパウンド。まるで怪獣だ。

パワーユーザーなら生産性のために大きなスクリーンが欲しいかもしれない:電子メールとドキュメントの取り扱いはGalaxyノートのような大きなデバイスではかなりいい。すると、折りたたみタブレットにはエクセルの可能性がある(たとえばの話)。言葉だったりチャートだったりコントロールだったりをそこで扱うことはできる。素晴らしい! しかしこのスマホがパワーユーザー向けのものであれば、なぜフロントに小さなスクリーンを持たせる必要があるのだろう。ノーティフィケーションを素早くチェックしたり、あるいは無視したりするためのものかもしれない。しかし一体誰が欲しがるだろう。そうした使用体験は、デバイス全体にデザインされたものよりもいつも劣る。

僕はむしろ本スタイルのスクリーンが内部だけにくるスマホを歓迎するだろう。それだと、スマホを使いたい時に開けて広げるのを邪魔しない。大きなスマホを使っている多くの人がどのみちスマホに本みたいなカバーをつけているのだから! その数インチの四角形を、クレジットカード入れやそのほかの用途ではなくディスプレイとして使うことができたら素晴らしい。

他にもそのスクリーンのクリエイティブな使用法がある:左半分と右半分は異なるアプリ;上半分はコンポーズ、下はキーボード;上半分はメディアで下はコントロールとコメント。書くよりも早くそうした使用法が思い浮かんだ。

一方、“フロント”ディスプレイの意義ある関わり方や、決して同時に見ることのない第二のディスプレーとしての使い方が僕には思いつかない(それとも第一ディスプレイなのだろうか)。思うに、第一か第二のディスプレーどちらかを使うことになるが、それは結局デバイスの全能力を使えないことを意味する。

どんなものだったらクールだろうか。この形状で現Galaxyにあるようなベゼルディスプレイを使ったデバイスだ。スマホを本のように閉じることができ、しかし、バッテリー残量やメッセージなどを知らせる常にオンのノーティフケーションストリップが1つ(あるいは2つ!)付いているものだったらどんなに格好いいだろう。しかも、デバイスを1回タップすると、自動で物理的に開くとか! それは素晴らしいものになるだろう! しかもSamsungなら作れるはずだ。

なのに、彼らがつくったのがこれ。

私にとってはがっかりするものだった。それは、彼らがデザインしたデバイスが好きではなかったからだけではない。このスマホの必然的な誤りが、ユニークなデバイスをつくろうという業界の野望のようなものを冷ましてしまうだろうと考えたからだ。しかし、それは間違いだ! 人々はクールで新しいものを欲している。しかし人々はまた、そうしたデバイスに合理的なものであってほしいのだ。

僕はこのテクノロジーがいかに伸びるか期待を寄せている。そして数年内に折りたたみスマホを所有しているだろうと推測する。しかしこの初のデバイスは大きな踏み誤りで、いかようにもなる未来を発展させるどころか後退させるものに思える。

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(翻訳:Mizoguchi)

投稿者:

TechCrunch Japan

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