SkypeとGoogle Hangoutsの立ち位置を狙っていると、Slackが本日発表した2016年度のプロダクトロードップで示した。これまでで最大の変更が行われる。テキストベースのチャットから音声やビデオチャットにシームレスに移行する検証を「近々」開始するという。最終的にリリースされるこの機能はSlackが2015年1月に買収したScreenheroから発展したものだ。
Slackはサンフランシスコで開催しているカスタマーカンファレンスで、法人向けチャットアプリで競合他社を引き離す計画の概要を説明した。12月時点で200万人だったデイリーアクティブユーザーは現在230万人まで増加した。その人達に対してよりプロダクティブで、他のユーザーと協力でき、透明性のある機能を提供したい考えだ。
Slackの計画にはメッセージの見たままのものを提供するフォーマットツールを最大限活かすことも含まれている。同僚が特定のメッセージを見てコピペをしようとした場合でもテキストが正しい表示であることを保証する。またSlackは新しい操作方法を導入し、ファイルや他のコンテンツが見つけやすいよう検索機能を改善する。
共有チャンネルは、Slackの体験の中でもより重要な部分になる。その機能で、例えば大企業の中で離れているチーム同士でもコミュニケーションを取ることができるようになる。最終的に企業がマーケティングの代理店やテクノロジーベンダーといった外部の人とも連絡が取れるインターフェイスになりたいとSlackは考えている。また請求システムを改善することで、大規模なチームでもすぐに利用を開始できるようにする。
開発者にとってSlackのプラットフォーム上にその体験を増強するアプリの制作を容易にするため、SlackはSearch, Learning & Intelligence(検索、学習とインテリジェンス)部門を構築しているという。カンファレンスでは、ロードマップの説明以外にSlackを使用してコミュニケーションを取っている医療研究者やNASAのJet Propulsion Lab、Charity:Waterの事例紹介に時間を割いた。
今日のイベントは1月にSlackのプロダクトVPに就任した April Underwoodが指揮を取った。彼女は1日の初めに、秘密主義でいるのではなく、Slackはこれから制作するものをお伝えしたいと話した。「私たちはオープンで透明性を高くしたいと考えています。皆さんからのフィードバックが欲しいからです」。
Underwoodはそう発表した後、聴衆の質問に応じた。ただ参加者の質問は自分が夢見る機能が実装されるかどうか知りたいというものが多かった。
開発者を惹きつける
自社プロダクト以外で、Slackはサード・パーティアプリ、他サービスとの機能統合、ボットなどの周辺アプリの成長を促している。競合他社は機能をコピーすることができたとしても、マーケットリーダーのネットワーク効果で惹き付けられたコミュニティーをコピーすることはできない。
12月、Slackは200万人のデイリーアクティブユーザーと57万の有料会員がいることを明かした。そうやって開発者エコシステムに投資するための8億ドルのSlack Fundの組成するために最も優良な投資家を集めることができた。
もしSlackの戦略が上手くいくのなら、Slackは競合を引き離し、企業が使う定番サービスとしての立ち位置を確立することができるだろう。誰もがコミュニケーションを取る必要があり、Slackを誰もが使うようになれば、他の法人向けサービスにとってのソーシャル・ハブや個人認証の代わりになることもできるだろう。
サンフランシスコのPublic Worksで開催されいてるプレスカンファレンスで新しい情報が発表され次第、続報をお届けしたい。
[原文へ]