Ubuntuが最近発表したモバイルオペレーティングシステムのニュースは、確かにある程度話題になった。そのため(ぼく自身も含む)相当数のナードたちが、それに心惹かれた。ありがたいことに、CanonicalのファウンダMark Shuttleworthがついに今日(米国時間2/6)、今後の日程を明らかにした。彼はWall Street Journalに、最初のUbuntuスマートフォンは今年の10月に陽の目を見る、と語った。
もちろんそれは、万事順調ならば、ということだ。BlackBerry 10も、2012年ローンチの予定が、先週にずれ込んだ。モバイルプラットホームのローンチは、予定より遅れるのが正常だ。
WSJ紙上のShuttleworthの話は、残念ながらあまり内容がない。この新生児のモバイルOSは、最初の発表の席とCESではSamsung Galaxy Nexusの上で動いていたが、今どこのハードウェアメーカーとパートナーしているのかについて、Shuttleworthはいっさい口をつぐんだ。でもSamsungの看板機にはまだ未練があるらしく、デベロッパは今月の某日から、Galaxy Nexusの上でUbuntuをいじくることができる。ただし、1月リリースという予定は、あっさりと反古にされたが。
Shuttleworthは、同社のモバイルOSは二つの重要市場をねらって今秋デビューする、と言っている。その二つが何か、それは分からない。彼は、北米地区がUbuntuの“重要市場だ”とは言ったが、でもむしろ、開発途上国市場でスタートした方が、うまくいくのではないかな。
Canonicalの現CEO Jane Silberによると、モバイルUbuntuが最初に発表されたとき、関心を寄せたのは企業ばかりではなかった。Ubuntuのネイティブアプリと良質なUIは、ベーシックなスマートフォンに合っているし、人びとに気に入られるだろう、と。しかし、このような第三第四勢力のモバイルオペレーティングシステム進出はUbuntuだけではない。スペインの大手キャリアTelefonicaなどは、MozillaのFirefox OSを、ブラジルなど向けの低価格多機能機用に採用しようとしている。iOSやAndroidがいくら優勢でも、まだ新しいプラットホームがつけいるすきは十分にある。とりわけ低所得の途上国は、UbuntuやFirefox OSなどの新興勢力に機会を与えるだろう。