Unityを知らない人も、それで作られているゲームで遊んだことは、きっとあるはずだ。
Unityは、ここ数年で人気が急上昇したゲーム開発エンジンだ。その主な魅力は: ゲームを一度だけ作ると、それがXbox、PS3、Windows、iPhone、Androidなどなど、どんなプラットホームでも、それほど苦労なく、しかもネイティブで動くことだ。
今朝(米国時間3/18)のGDC(Game Developer’s Conference)でUnityは、そのエンジンの5度めのリリースを発表した。それはUnity 4.0のローンチから数えて16か月ぶりだ。
ゲーマーにとって何を意味しているか?
あなたがゲーマーなら、かなり有名なゲーム制作ツールがとっても良くなった、という理解でよろしい。ライティング、オーディオ機能、動きのなめらかさなどなど、すべて良くなった。それはまるで、あなたの大好きなアーチストが、珍しい絵の具をたくさん手に入れたとか、あるいはお気に入りのバンドが大きくて高機能なレコーディングスタジオを使えるようになった、と考えればよい。
多くのゲーマーに最大の影響を与えるのは、UnityがWebGLに対応したことだろう。Unityで作ったゲームをブラウザ上でプレイすることは前からできたが、そのためにはプラグインをダウンロードしてインストールする必要があった。みんな、プラグインは嫌いだ。UnityのWebGLサポートはまだ初期段階だから、完全なものではないとはいえ、とにかくUnity 5.0からはゲームをブラウザ上で、プラグイン不要で動かせるようになる。
デベロッパにとって何を意味しているのか?
Unity 5.0の主な機能を、下に整理してみた。ただし、リリースの日程と価格がまだ発表されていない。でも価格~料金についてUnityのCEO David Helgasonは、“大きな変化は何もない”、と言っている。
今の料金は、ベースバージョン(iOSとAndroid対応)が無料で、もっと高度な機能(Unityのスプラッシュ画面なし、サードパーティのプラグイン利用可、高度なオーディオやライティング効果など)を使いたければデベロッパ一人当たり1500ドルのProライセンスがある。
今Unityを使っているデベロッパで、GUIエディタの大規模なオーバホールの前に4.0を導入した人に朗報: 4.0は近くもっと大きなアップデートがあり、それには新しいGUIシステムも含まれる。
以下は、Unity 5.0の新機能を紹介するビデオだ:
Unity 5.0の新機能:
- リアルタイムグローバルイルミネーション : Battlefield 4やEve Onlineなどのゲームが使っている “Enlighten”と呼ばれる高度なライティング機能がデフォルトで含まれるようになる(上のビデオ参照)。
- ライトベーキングプレビュー — : “ライトマッピング”(ないし”ベーキング”)では、デベロッパがライティングやシャドウのレンダリングを試行~プレビューできて、取り消せるので、作業がとても楽になる。これまでのような、完全な焼き直しは必要ない。プレビューは、リアルタイムで行える。
- Unity Cloud: — Unityが昨年半ばに発表した内蔵の広告ソリューション。それがUnity 5.0でローンチする。
- WebGLのサポート(アーリーアクセス) : これについてはこの記事をお読みくだされ。
- オーディオシステムの刷新 : 効率とパワーが向上。本格的なオーディオミキシングボードを導入して、いろんなゲーム環境における音響効果をデベロッパがきめ細かく工夫できる。
- 64ビットCPUをサポート
- Nvidia PhysX 3.3 : Unityは前からNvidiaのフィジックスエンジン(物理演算エンジン)を使っているが、Unity 4.0に入っているバージョンは古いので、5.0では、これまでの2倍速いと言われるPhysX 3.3にアップデートされる。
[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))