会社の将来に向けて多くの疑問が持たれる中、VMWareは第3四半期決算で非GAAP 1株当たり利益1.02ドルを上げ、アナリスト予測の1.00ドルを上回った。同社の売上は16.7億ドル、対前年比14%増で予測の16.6億ドルを超えた。
これらの数字はDell/EMC合併が発表された際の値と概ね一致している。
しかし、決算報告書には興味深い記載がある:VMWareは、同社のクラウド機能をEMCと統合し、VMWareおよびEMCの両社で共同所有するVirtustreamブランドとして展開すると語った。Virtustreamの財務実績はVMwareの財務諸表に集約される ― そして今後数年間で数十億ドル規模に成長することを期待していると同社は言った。
両社ともここ数年クラウドに力を入れており、この統合によって両社は純粋なクラウド会社を資産として持つことになる。EMCはVirtustreamを今年5月に12億ドルで取得した。
Dell/VMWare問題の核心はこうだ:DellはEMCを670億ドルで買収し、その結果EMCは非公開企業になり、DellはVMWare ― Michael Dellいわく、継続して独立会社として経営される ― の大株主となる。VMWareの一部は公開取引されており、Dell/EMC契約の発表後株価は8%下がった。決算報告後のVMware株はほぼ横ばい。
「われわれはDellとEMCの合併およびクラウドサービスビジネス構築計画がもたらす、VMwareの長期的価値について非常に楽観的である」とCEO Pat Gesingerは決算報告書で述べた。「VMwareのミッションと戦略は今後も変わることなく、破壊的革新の力を通じて当社顧客に並外れた価値を提供していくことだ」。
VMWareのバーチャルマシン事業は、多くの企業が運用をクラウドへ移行する中、数々の課題に直前している。昨年、同社の株は16%以上下落した。Dell/EMC提案には、EMC株主に発行されるVMWare株の提供も含まれている。Dellの表明にかかわらず、同社がこの契約の資金調達のためにVMWare株を一部売却する可能性はある。
ブログ記事の中でMichael Dellは、VMWareには基本的に干渉せず、独立会社として運営を続ける同社がDell製品に束縛されないことを約束している(もちろんこの手の話は常に変わり得る)。DellはVMWareについて、EMC一族の「至宝」と称した。
「VMWareは独立公開企業であり続けることが当社の意向である」とDellはブログ記事に書いた。「さらに、VMwareが成功しているオープンで独立したエコシステムに基づくビジネスモデルを維持していくことは、非常に重要だと信じている。VMwareにDellまたはEMC独自の変更を加える計画はなく、またVMwareが他のどんな企業と提携することに対しても何ら制約はない」。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)