ZTEは4月20日、米商務省から7年間の輸出規制を受けた件について、「不当であり、容認できない」との声明を発表しました。
この規制はZTEがイランや北朝鮮へ違法に通信機器を輸出していた件について、虚偽の報告を繰り返していたことを理由に、米商務省が発表したもの。これにより、米国企業がZTEに製品やソフトウェアなどを輸出・販売することが7年間禁じられます。
この規制の理由の一つとして挙げられているのが、対イラン・北朝鮮制裁措置違反に関与した社員35名の扱いです。
ZTEは問題の35名について、賞与を減額ないし懲戒処分することで同意していましたが、実際には賞与が満額支払われており、これを約束の反故だと強く非難されています。
しかしながらZTEの声明によると、この問題はZTE側の社内調査で発覚したもの。発覚後、速やかに米国側に報告し、是正措置がとられとのことです。にもかかわらず、米国側がこういった努力を無視して制裁を行うことは不当であり、容認できないとしています。
声明の中では、輸出規制はZTEの存続に深刻な影響を与えるだけではなく、多くの米国企業を含むZTEのパートナー企業にも損害を与えるものだと強く非難しています。
ZTEは、今後、必要であれば法的手段も講じるとしているほか、中国商務部も「中国企業の正当な利益を保護するため、必要な措置を講じる」との声明を出しています。
米中貿易摩擦が深刻化するなかでの出来事なだけに、制裁合戦などに発展せず、早々に解決することを期待したいところです。
Engadget 日本版からの転載。