ZTE、米国の輸出規制に反発。「不当であり、容認できない」

eng-logo-2015ZTEは4月20日、米商務省から7年間の輸出規制を受けた件について、「不当であり、容認できない」との声明を発表しました。

この規制はZTEがイランや北朝鮮へ違法に通信機器を輸出していた件について、虚偽の報告を繰り返していたことを理由に、米商務省が発表したもの。これにより、米国企業がZTEに製品やソフトウェアなどを輸出・販売することが7年間禁じられます。

この規制の理由の一つとして挙げられているのが、対イラン・北朝鮮制裁措置違反に関与した社員35名の扱いです。

ZTEは問題の35名について、賞与を減額ないし懲戒処分することで同意していましたが、実際には賞与が満額支払われており、これを約束の反故だと強く非難されています。

しかしながらZTEの声明によると、この問題はZTE側の社内調査で発覚したもの。発覚後、速やかに米国側に報告し、是正措置がとられとのことです。にもかかわらず、米国側がこういった努力を無視して制裁を行うことは不当であり、容認できないとしています。

声明の中では、輸出規制はZTEの存続に深刻な影響を与えるだけではなく、多くの米国企業を含むZTEのパートナー企業にも損害を与えるものだと強く非難しています。

ZTEは、今後、必要であれば法的手段も講じるとしているほか、中国商務部も「中国企業の正当な利益を保護するため、必要な措置を講じる」との声明を出しています

米中貿易摩擦が深刻化するなかでの出来事なだけに、制裁合戦などに発展せず、早々に解決することを期待したいところです。

Engadget 日本版からの転載。

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。