韓国の人事自動化プラットフォームflexが約329億円の評価額で約36.7億円のシリーズBを獲得

韓国を拠点とする人材管理プラットフォームのflex(フレックス)は、米国時間1月17日、評価額2億8700万ドル(約329億円)で、3200万ドル(約36億7600万円)のシリーズBラウンドを完了したと発表した。これで合計調達額が4200万ドル(約48億2500万円)に達することになった、今回の資金調達は、Greenoaks(グリーンオークス)が主導し、DST Global Partners(DSTグローバル・パートナーズ)が参加した。

同社のミッションは、企業が手作業の人事業務プロセスを自動化して合理化し、より人材に集中できるようにすることだ。同社の自動化ツールは給与計算、電子署名サポート、入社・退社手続き、人材分析などにおいて、グループ間でシームレスなデータフローを実現し、従業員の体験を最適化する。また、2022年第1四半期には、パフォーマンスレビュー(業績評価)とタレントリレーションズマネジメント(人材関係管理)ツールも発表する予定だ。

「flexでは、HRを『Human Resources(人事)』ではなく、『Human Relations(人間関係)』と定義しています。私たちは、人事チームが従業員を管理し、サービスを提供するために世界クラスのソフトウェアがふさわしいと考えています。しかし今日、多くの組織がいまだにスプレッドシートやレガシー製品を使っていることは明らかです」と、flexのCEOであるHaenam Chang(ヘナム・チャン)氏は述べている。

設立2年のこのスタートアップは、今回の資金を、需要に応じた事業の拡大、人事オートメーションやSaaS製品の開発、従業員の増員などに充てる予定だ。

シリーズBの資金調達は、多くの製品の発売と新規顧客の獲得により、2021年と比較して約10倍の収益成長を達成したことを背景に行われた。同社は、主にIT分野の中小企業にサービスを提供してきた。しかし、2022年、中小企業の新しい業界をターゲットにすることで、対応可能な市場を拡大する計画だ。なお、ユーザー数や顧客数については、質問されても明らかにしなかった。

現在、flexは、過去20年間の技術進歩への適応が遅れていた人事機能とプロセスを近代化するSaaSソリューションを提供することで、韓国での成長に注力している。同社は、韓国における人材管理の文化的ニュアンスと人事規制を深く理解しているため、韓国企業に合わせた製品群を提供するのに有利な立場にあると述べている。

「一部の企業は、従業員を把握し、管理方法を改善するためのソリューションを導入していますが、ほとんどの企業が、従業員に関するその場限りの決定を下す際に、直感や不十分なデータに依然として依存しています。flexでは、従業員データの信頼できるソースと、従業員を管理するための豊富なツールセットでお客様を支援し、個人と組織のパフォーマンスを最大化させます。私たちの目標は、単に優れた人事ソフトウェアソリューションを提供することではなく、企業が最も重要な資産である従業員をよりよく把握・管理できるようにすることです」とチャン氏は述べている。

GreenoaksのJosh Cho(ジョシュ・チョウ)氏は「韓国は世界で最も大きくダイナミックな経済の1つですが、歴史的に企業が従業員を管理し給与を支払うためのネイティブなソリューションがなく、企業は不満を抱えながら独自のソリューションを開発しなければなりませんでした。flexは、国内初の次世代人事情報システムおよび給与計算プラットフォームを急速に構築しています。私たちは、企業がパフォーマンス管理から採用、給与計算など、すべての人事機能を1カ所で処理できるようにするエンド・ツー・エンドの製品に関する彼らのビジョンに期待しています」と語っている。

画像クレジット:metamorworks / Getty Images

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(文:Kate Park、翻訳:Akihito Mizukoshi)

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TechCrunch Japan

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