Facebookは、リアルタイムイベントの議論をTwitterから奪い、スローなソーシャルネットワークのイメージを脱したがっている。そこで今日(米国時間9/18)ニュースフィードの改訂を行い、トレンディング・トピックを話題にしている投稿がフィードの上位に表示されるようになった。システムはその投稿に友達がいつ「いいね!」やコメントをつけたかも考慮するので、リアルタイムイベントから何時間もたって記事の意味がなくなってから表示されることがなくなる。この変更によってFacebookは、最新ニュースやテレビ番組、スポーツの試合、授賞式などのフォローという、Twitterが得意とする分野の強化をはかっている。
Facebookはこう説明する。「ユーザーからは、友達やページの投稿の中に特定の瞬間しか興味のないものがあるというフィードバックが寄せられていた。スポーツの試合や人気テレビ番組のシーズンプレミアの話題等だ。1~2日前のすでに関係のない記事が表示されることもあった」。これは少々控え目な表現だ。私は、1日たって試合がすでに終り、第2クォーターのフィールドゴールのことなど誰も気にしていない時に、プレイ毎のコメントを見せられることがしょっちゅうある。あれでは、Twitterのフィルターされていないフィードと比べて、Facebookがことさらノロマに見えてしまう。
このニュースを見て、FacebookとTwitterが互いに近づこうとしていると感じる読者もいるだろう。Twitterは最近、伝統的な逆時間順フィードをフィルターし、雑音の中から重要な記事を際立たせる方法を検討していることを発表した。
通常Facebookのフィード表示アルゴリズムは、クリック、いいね!、コメント、シェアなどに基づく「質」に注目して、ユーザーが最後に訪問して以来最高の投稿を見せようとしてる。これからは、アルゴリズムの中で緊急度が優先されるようになる。
もし投稿の中に、トレンディング・トピックの単語やフレーズが入っていると、Facebookはそれをタイムリーであると判断して、友達やページのフォロワーのフィードの上位に表示する。Facebookは、これによって記事の注目度が6%上昇したと言っている。
さらにFacebookは、いつコメントや「いいね!」がついたかも分析する。投稿直後につけられた場合、タイムリーであると判定してすぐに表示する。時間がたって反応が悪くなると、Facebookはその記事の緊急性が薄れたと見て表示をやめる。同じロジックは、誰かに見せると判定されたが、ユーザーがそこまでスクロールせず読まれなかった記事を、後に表示するかどうかの判定にも使用される。この改訂は、徐々に全Facebookユーザーに適用される。
しかし、本当に興味深いのは、Facebookがこの取り組みを次にどう進めるかだ。最近同社は、人工知能研究所を開設し、自然言語処理によって様々な投稿の意味をインデックス化する試みを行っている。現在Facebookは、トレンディング・トピックへの言及とコメントやいいね!のタイミングだけを見ている。しかし今後は、投稿の全文を解析して、内容が緊急なのか持続性があるかを判断してフィードに載せるようになるかもしれない。
しかし、フィードをリアルタイム寄りにしたからといって、ユーザーがその手の話題をFacebookに書くようになるとは限らない。そもそも、ユーザーの行動パターンを変えることができるかどうかも。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)