研究者の挑戦をサポートへ、実験機器のシェアサービス「Co-LABO MAKER」がβ版リリース

新たな技術を生み出すためには欠かせない「研究」には、高額な研究設備や専門知識がつきものだ。ただ予算の問題などがネックとなり、本当にやりたい研究に時間を費やせない研究者も少なくない。

その一方で、大学や企業には有効活用されていない機器やリソースが眠っているのもまた事実。そんな問題の解決を目指して開発されたのが、研究リソースのシェアサービス「Co-LABO MAKER(コラボメーカー)」だ。

提供元のCo-LABO MAKERは3月13日、同サービスのβ版をリリース。合わせてプライマルキャピタルと日本政策金融公庫から総額3000万円を調達したことを明らかにした。

Co-LABO MAKERは利用したい実験機器や技術の検索、マッチング、実験、決済という一連のプロセスを提供することを目的としたサービス。β版では実験機器のシェアリングに絞り、ライフサイエンス分野から材料工学分野まで幅広い領域の実験機器を貸し借りできるようにする。

専門知識がない分野など、懸念点がある場合はCo-LABO MAKERコーディネーターに相談することも可能。研究者は通常よりも安価に実験機器を利用することができ、提供者側も稼働していない実験機器の有効活用や外部との交流、共同研究など研究ネットワークの拡大も見込める。

Co-LABO MAKERで代表取締役CEOを務める古谷優貴氏は大学時代に2つの研究室を経験。そこから総合化学メーカーで半導体関連の研究開発をした後、大学院と大学発ベンチャーに所属するなど長く研究の現場に身を置いてきた人物だ。

自身が多くの機器や技術、研究者がそのポテンシャルを持て余している現場、一方で「実験機器を購入する資金がなく、希望する実験ができない」研究者がいる現状を見て、Co-LABO MAKERを立ち上げたという。

同社では今回の資金調達により、本格的なサービス展開に向けて探索機能やコミュニケーション機能を中心にサービス強化に取り組む方針。まずはライフサイエンス分野のラインナップ拡充に注力するという。

将来的には実験機器のシェアリングサービスを起点に、他の研究リソースのシェアリングや実験を一から企画するトータルコーディネートサービス、遊休設備の流通など、研究開発と事業化に貢献できるサービスを展開していく計画だという。

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TechCrunch Japan

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